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印刷2020/06/04 00:00

プレイレポート

「ガム変化の術」が面白い駆け引きを演出する。「ニンジャラ」先行体験会プレイレポートを掲載

 ガンホー・オンライン・エンターテイメントは,Nintendo Switch用対戦アクション「ニンジャラ(Ninjala)」のオンライン先行体験会の第2回を,2020年5月30日と5月31日に開催した。「対戦ニンジャガムアクション」を謳う本作のプレイフィールはどのようなものだったのか。そのプレイレポートをお届けしよう。

 なお「ニンジャラ」は,2020年6月25日に基本プレイ無料+アイテム課金でサービスがスタートする。Nintendo Switch Onlineに加入していなくてもオンライン対戦は楽しめる。7月22日にはゲームカードと限定アイテムをセットにした「ニンジャラ ゲームカードパッケージ」も発売される予定だ。

画像集#001のサムネイル/「ガム変化の術」が面白い駆け引きを演出する。「ニンジャラ」先行体験会プレイレポートを掲載

 不思議な「ニンジャガム」で「シノビの力」を引き出された少年少女が忍者となり,お互いに競い合うという「ニンジャラ」では,忍者達がニンジャガムで武器を作り,身を守り,空を飛ぶのだ。先行体験会でプレイできたのは,ほかのプレイヤーがすべて敵となる「バトルロイヤル」で,8人による混戦が繰り広げられた。

 戦場はビル街「イーグルシティ」と,高いフェンスがステージ中央を四角く囲む「WNAアカデミー」の2種類。どちらも高低差が激しいフィールドだが,忍者達は難なく壁を登ることができる。特殊な機動ではあるが操作感は良好で,直感的に理解でき,筆者は3D酔いを起こすこともなかった。今回が初体験というプレイヤーがほとんどのはずだが,どのプレイヤーも普通に壁を登り,移動や奇襲,逃走に役立てていたのが印象深い。
 そして,ジャンプや空中を前方に飛ぶ「ガムダッシュ」と組み合わせることで,縦横無尽にステージを動き回ることも可能だ。とくにイーグルシティでビルの谷間を自由に飛び,駆けるのは気持ちがいい。

 ただ,イーグルシティはバトルロイヤルの舞台としては少々広く感じられ,展開によっては誰とも遭遇しない時間もあった。本編にはチームを組んで戦う「チームバトル」ルールもあるそうなので,多対多になるとプレイ感も変わってくるのだろう。

垂直の壁を登り,空を飛ぶ。縦横無尽に動き回れるのが気持ちいい
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ビルの間にはガムによるジップラインが張られており,スケートのように滑ることもできる
画像集#005のサムネイル/「ガム変化の術」が面白い駆け引きを演出する。「ニンジャラ」先行体験会プレイレポートを掲載

 「ニンジャラ」における基本的な試合の流れは以下の通りだ。

1:ステージ内に出現するドローンを倒し「シノビエナジー」上限値を上げる
2:得られたシノビエナジーを使い,通常より大きな「大武器」を作る
3:大武器を使い,他のプレイヤーを攻撃する



 これを基本として,「フィールド上に落ちているシノビエナジー回復アイテムを拾う」「ドローンを倒す」「他のプレイヤーを倒す」といった行為でポイントを加算していき,最終的に最もポイントが多いプレイヤーの勝ちとなる。プレイヤーを倒すと多くのポイントが得られるので,いきなり他の人を狙うのもアリだ。また,横から突っ込んで漁夫の利を狙うのも1つの手となるだろう。

ダルマのような「ドローン」は無抵抗。倒すとポイントがもらえる上,シノビエナジーの上限値がアップするので,狙わない手はない
画像集#006のサムネイル/「ガム変化の術」が面白い駆け引きを演出する。「ニンジャラ」先行体験会プレイレポートを掲載

 プレイヤー同士の戦いでは,2つの3すくみがポイントとなる。1つは武器による「通常攻撃」と,身を守る「ガムガード」,ガムガードを砕く「ガムブレイク攻撃」の3すくみ。もう1つは,通常攻撃同士がぶつかり合って「ソウサイ」した際に起こる「通常攻撃」「回り込み攻撃」「全方位攻撃」の3すくみだ。
 ここに,武器ごとに異なる「スペシャル(特殊技)」「ガムシュート(中距離攻撃)」「ガム忍術(必殺技)」,さらに通常攻撃を食らった際に強制的にソウサイ状態に持ち込む「シノビバースト」やソウサイ時に緊急離脱する「回避」といった2種のシノビエナジー消費技,武器を失った時の再生成「ガムクラフト」などが戦術に加わるため,覚えるべきことはかなり多いという印象を受ける。

 SNSではソウサイの勝敗が連打やランダムで決まると誤解している人も見られたし,様子見に有効なガムガードもあまり使われていなかったようだ。これは,1つめの3すくみがあまり意識されていなかったからではないかと感じられる(個人的には,1つめの3すくみに名前が付いていないこともこうした状況の原因かと思う)。しかし,これらのルールを理解すれば,プレイヤー同士の戦いが,かなり面白く感じられるはずだ。

通常攻撃がぶつかり合うとソウサイが発生。お互いに左スティックで「通常攻撃」「回り込み攻撃」「全方位攻撃」を選び,3すくみに勝つとダメージを与えられる。シノビエナジーを大量に消費するが,「回避」で緊急離脱も可能
画像集#007のサムネイル/「ガム変化の術」が面白い駆け引きを演出する。「ニンジャラ」先行体験会プレイレポートを掲載

ソウサイ中の2人は衝撃波のフィールドで守られる。割り込んで漁夫の利を得るには,3すくみの勝負が終わるまで待つしかない
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ソウサイに勝つなど,テクニカルな倒し方をすると「IPPON」となって気分は爽快
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特殊技「スペシャル」は個性豊か。武器を破壊したり(上画像),ウンコにしたり(下画像)とやりたい放題だ
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マップの中央は人が集まりやすく,混戦が良く起こる
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ドローンの出現位置では取り合いが起こることも
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 個人的にとても楽しかったのが,ステージ内に置かれた柵や木箱といったオブジェクトに変身できる「ガム変化の術」だ。オブジェクトのふりをして待ち伏せができるのはもちろん,追われている際に使うと,案外こちらを見失ってくれる。
 どんなオブジェクトに変身するかは場所に依存しており,道路で使えば車止めの柵に,壁なら監視カメラという具合に,シチュエーションに合ったオブジェクトになる。とはいえ,状況やキャラクターの向きによっては完璧な偽装にはならないのが面白い。

コンテナの側面で変身するとエアコンの室外機になってしまったり(上画像),スクールバスに変な角度で監視カメラがついている……と珍妙なことも起こる(下画像)のだが,これが意外とバレなかったりするのだ
画像集#014のサムネイル/「ガム変化の術」が面白い駆け引きを演出する。「ニンジャラ」先行体験会プレイレポートを掲載
画像集#015のサムネイル/「ガム変化の術」が面白い駆け引きを演出する。「ニンジャラ」先行体験会プレイレポートを掲載

 ある時,ドローンの出現場所で変身して待っていると,後から次々と他のプレイヤーがやってきて同じように変身し始めたことがあった。考えることはみんな同じで,誰も来なければドローンを安全に倒せるし,誰かが来たならこれを奇襲しようという腹なわけだ。
 いざドローンが出現すると,待ち伏せていたプレイヤーたちが一気に姿を現して混戦状態に。筆者はしばらく様子を見てから変身を解き,漁夫の利を狙ったのだが,後方から殴られて敗北を喫した。
 つまり,筆者は「自分こそが最初に待ち伏せている」と思ってほくそ笑んでいたのだが,実はそうではなく,筆者の前にもまた待ち伏せていたプレイヤーがいたわけだ。まるでコントのようで,ひとしきり大笑いしてしまった。この動画を撮っていなかったのは返す返す悔やまれる。

ドローンの出現を待つ,画面左手前の室外機が筆者。ドローンの出現位置を囲むように,木箱や消火栓が増えていく。これらは他のプレイヤーが変身したオブジェクトだ
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 ……というわけで,第2回の先行体験会では初日にサーバーの障害トラブルが発生したり,2日目にも「バトルロイヤル開始後にゲームが停止する,もしくは5〜10秒ほどの時間を経てからやっとゲームが始まる」という現象はあったものの楽しくプレイできた。第1回,第2回の結果を受けて,正式サービス時にはより改善されていることに期待したいところだ。
 そして,今後ルールが周知されていくことでプレイヤーがどのように上達していくのか。そしてガム変化の術による偽装テクがどこまで洗練されていくのかも楽しみにしたい。

試合開始前には参加者が紹介される。アバターをカスタマイズするファッションアイテムも豊富で,皆がオシャレを楽しんでいた
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ファッションアイテムは様々な場所に装着でき,それぞれにブランドが設定されている
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