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  • カプコン
  • 発売日:2019/01/25
  • 価格:7222円+税
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「バイオハザード RE:2」最新インプレッション。オリジナル版を継承しつつ,大胆な変化を遂げた本作ではシリーズの根源的なテーマが再定義される
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印刷2018/12/05 01:00

プレイレポート

「バイオハザード RE:2」最新インプレッション。オリジナル版を継承しつつ,大胆な変化を遂げた本作ではシリーズの根源的なテーマが再定義される

 2019年1月25日の発売が予定されているバイオハザードシリーズ最新作「バイオハザード RE:2」PC / PS4 / Xbox One 以下,RE:2)。本作はシリーズの中でも屈指の人気を誇る「バイオハザード2」を,現世代機に向けてフルリメイクした作品で,オリジナル版を継承しつつも,諸所に大胆な変更が施されている意欲作だ。シリーズの根源的なテーマである「恐怖」や「ゾンビ」を再定義すると謳っており,発売を楽しみにしているファンも多いことだろう。

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 発売まで2か月を切ったこのタイミングで,最新ビルドをたっぷりと試遊できたので,そのプレイレポートをお届けする。初公開となるスクリーンショットとプレイ動画も掲載しているので,併せて確認してほしい。

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 2019年1月25日の発売が予定されているバイオハザードシリーズ最新作「バイオハザード RE:2」。本作は,1998年1月にPlayStationで発売され,爆発的なヒットを記録した「バイオハザード2」のフルリメイクにあたる作品だ。今回開発の中核を担うキーマン3人に話を聞いたので,その模様をお届けしたい。

[2018/12/05 01:00]

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[2018/12/05 01:00]

「バイオハザード RE:2」公式サイト



初々しさすら感じるレオンとクレア
個性的なキャラクターたちは健在


 筆者は1998年当時,オリジナル版をやりこんだと言えるほどプレイしているが,RE:2を初めてプレイしたときは,完全新作をプレイしているような感覚だった。固定視点だったオリジナル版と違い,ビハインドビューを採用していることも関係しているのだろうが,作品を包み込む雰囲気が変化したこともその要因といえるだろう。

 最初にプレイしたのはレオン編だ。本作のレオンは,「バイオハザード4」以降の洗練された戦闘スタイルで,クリーチャーをスタイリッシュに倒す現在のイメージとは大きく異なる。新人警官としてラクーンシティに配属されたばかりの彼は,若さゆえか頼りないと感じさせられる一面もあり,バイオハザード4以降のレオンしか知らない人には,むしろ新鮮に思えるはずだ。
 とはいえ,軸のぶれない正義感と勇気は,どのタイトルにおいても変わることはない。筆者は久しぶりに新人警官時代のレオンと出会ったわけだが,本作を通じて,彼の変わらない魅力を再確認した次第である。

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 レオン編にはキーパーソンとして物語をかき回すエイダももちろん登場する。筆者も驚いたのだが,初見時のサングラスとコートから成る出で立ちは新たな解釈によるまったくの新規衣装となっている。なお,オリジナル版の衣装であった赤いドレス姿での活躍も見られるので,期待していたファンは安心してほしい。

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 エイダパートも少しプレイしたのだが,使える銃火器こそ少ないものの,特殊な機器を使ってトラップを排除するなど,オリジナル版には存在しなかったアドベンチャー要素が増えている。このトラップ解除には若干の時間を要するのだが,これがまたクリーチャーに襲われていたり,制限時間が決められているシーンで使用することが多かったりと,プレイヤーに心地よい焦燥感を与えてくれる。
 また,今回の試遊では,Gウイルスを開発した科学者ウイリアム・バーキンの妻,アネットとの対峙シーンも確認できたのだが,これもまた見応え抜群の仕上がりとなっていた。エイダファンの期待を裏切らないシークエンスの連続に胸躍ることは間違いないだろう。

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 もう1人の主人公であるクレア編の試遊では,ゾンビの恐怖もさることながら,バイオシリーズを象徴する強敵の「タイラント」とたびたび対峙することとなる。遭遇した瞬間にクレアが,筆者の言葉を代弁するように「Oh,no……」とぼやいたのも納得で,どこまでもしつこく追いかけてくる恐怖は原作で描かれたタイラントをより深化,拡大させた新たな解釈と言える。

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 本作におけるタイラントは,同じ場所にいなくても近くにいると「ドスン,ドスン」と足音が聞こえてくる。聞こえるほうがプレイヤーとしては接近に気付けてありがたいわけだが,リアルタイムバイノーラルで聞こえる足音は,聞こえないほうがありがたいほどに,プレイヤーの恐怖心を煽り立てる。
 なお,今作においても不死身かと思わせるようなタイラントの強さは健在。バイオハザードシリーズの常ではあるが,弾薬は決して潤沢に用意されておらず,筆者は終始逃げ惑いながら探索を続けることとなってしまった。

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 また,オリジナル版をプレイしたことのあるプレイヤーならすぐに違和感に気が付くのだが,タイラントが登場するタイミングはオリジナル版と大きく異なる。これはRE:2がオリジナル版の単なるリメイクではないことを示しているわけだが,このほかにも意外な新キャラクターが登場したり,マップが大幅に変更されていたりと,変更点は多岐にわたる。オリジナル版の知識や経験があれば,楽勝でクリアできると思いきや,思わぬ苦戦を強いられることも多々あるはずだ。

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 劇中における心のオアシス,シェリーもクレア編では登場する。まだ12歳という幼い少女であるものの,自分の考えをしっかりと持っており,アネットとの関係性なども含め,物語の最重要人物であることは間違いない。余談となるが,シェリーと言えば,「バイオハザード6」での活躍が記憶に新しいが,プレイ済みという人は彼女がどう変化したか比較をしてみても面白いかもしれない。

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汚れや濡れまで生々しく表現できる
RE ENGINEの真価


 RE ENGINEによる生々しさ溢れるグラフィックスもすばらしい。「バイオハザード7」から採用されているカプコンの新エンジンだが,熟練されてきたことによって,より画作りに磨きがかかっているようだ。雨などがもたらす「濡れ」の表現もリアルで,降り注ぐ雨に当たると当然濡れるものだが,濡れた後の湿っぽさまで表現できているゲームは珍しい。
 また,戦闘を重ねて付着する汚れの表現なども,RE:2ならではの特徴と言えるだろう。ダメージを受けると出血するが,血がそのまま付着している部分も痛々しい。細かい部分ではあるが,こういった要素にも目を向けてみることで,リアルさを追求した本作が表現したいことを感じ取れるはずだ。

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 RE ENGINEで表現されるゾンビも生々しく恐ろしい。本作のゾンビは「人間の肉を喰らう」といった行動原理が前面に押し出されており,生ある者の肉への欲求がすさまじいのだ。手足を撃たれても歩みを止めず,プレイヤーを追い詰める姿にあらためてゾンビに対する恐怖心が呼び起こされる。本作のゾンビは,他作品で見られるただの雑魚敵などではない,明確にプレイヤーを苦しめる強敵なのだ。
 また,本作には多数のゾンビに囲まれている時に襲われると,ほかのゾンビも加勢して攻撃を加えてくる動作が存在する。多くのゾンビに襲われる恐怖もそうだが,ダメージも通常の噛みつきより大きくなるため,ゾンビの群れを相手にするときはいつも以上に慎重に行動したい。

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“最新作であり再:新作”の銘に違わないフルリメイク


 オリジナル版のバイオハザード2と言えば,広大な警察署を探索したり,クリーチャーと対峙する弾薬を管理したりと,アドベンチャーゲームとしての側面も強かったが,本作ではそれらの要素もしっかりと継承されている。もちろん,最低限のアクションゲームのテクニックは必要だが,それ以上に弾薬やアイテムの管理,ルートの把握,謎解きなどが攻略面において重要になってくるのだ。
 特に弾薬に関しては,すべてのクリーチャーを倒せるほど余裕のある数が用意されているわけではないので,撃ちまくっていると八方塞がりになってしまう危険性も孕んでいる。何度も通るところはクリーチャーにトドメをさして,そうではないところは敢えてスルーといった取捨選択をしていかないといけない。バイオハザード7では「探索」がキーワードになっていたが,本作にも同じことが言えるだろう。

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 あくまでも筆者の体感になるが,本作は全体的に歯ごたえのある作りになっていて,たとえシリーズ経験者でもミスをせずにクリアをするのは難しいと感じた。しかし,この難度が心地よい緊張を生み,クリーチャーと遭遇する恐怖や危機を脱した時の安堵につながっているのも事実だろう。筆者も今回のプレイで幾度となくゲームオーバーとなったのだが,体力も弾薬も少ない状態でゾンビと対峙してしまったときの絶望感は半端ではなかった。これがリッカーやタイラントといった,より強力な敵だったなら,死を覚悟するしかないだろう。

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 プレイレポートは以上となる。今回の試遊で感じられたのは,オリジナル版へのリスペクトを持ちつつも,大胆なアレンジを加え,最新の「バイオハザード2」を生み出そうとしている開発スタッフの気概だ。何年ぶりかに触れてみたバイオハザード2の世界ではあるが,いい意味で予想を大きく裏切られ,オリジナル版をプレイしたはずなのに,一寸先が読めない展開の連続に新しい好奇心と恐怖心を抱いた。
 オリジナル版をプレイしていない人はもちろんだが,かつて死ぬほどやりこんだプレイヤーこそ,現代の技術が生んだ新しい「バイオハザード2」を目撃してほしい。そして,恐怖と真正面から向き合い,打ち勝ってほしいと思う。

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