企画記事
ユーリ以外も使ってみない? 「テイルズ オブ ヴェスペリア REMASTER」をプレイする貴方へおすすめの操作キャラを紹介
本作は,2008年にXbox 360版が発売され,2009年にはさまざまな追加要素を加えたPS3版が発売された「テイルズ オブ ヴェスペリア」のリマスター版だ。
Xbox 360版の発売から10年が経った今でもファンの間で根強い人気を持つ,あの「ヴェスペリア」が現行機で遊べるということで,かつてXbox 360やPS3でプレイした人は注目しているだろうし,まだプレイしていない人の中にも気になっている人は多いはず。
主人公のユーリ・ローウェルを始めとしたパーティメンバーが所属するギルド「凛々の明星(ブレイブヴェスペリア)」の活躍や,“エアル”と“魔導器”を巡る壮大な冒険譚を描いたストーリーは特に人気が高く,2009年にはゲーム本編の数年前を題材にした劇場版アニメ「テイルズ オブ ヴェスペリア 〜 The First Strike 〜」が公開されたほどだ。
そんなシナリオの話題がよく挙がる「ヴェスペリア」だが,「テイルズ オブ」シリーズと言えば,「LMBS(リニアモーションバトルシステム)」と呼ばれるアクション性の高い戦闘システムも見逃せない魅力の1つだ。
「ヴェスペリア」にもLMBSを進化させた「EFR-LMBS(エヴォルヴドフレックスレンジ・リニアモーションバトルシステム)」が採用されており,プレイヤーはパーティの中から1人を操作キャラクターとして選び,ほかの仲間とともに敵を倒していく(複数のコントローラがあれば戦闘をマルチプレイで行うことも可能)。
さて,「テイルズ オブ」シリーズの戦闘は,デフォルトの操作キャラが主人公になっているのが通例だ。主人公は剣を主体としたバトルスタイルのキャラが多く(「レジェンディア」のセネルなど例外もある),万人が最初に触れる操作キャラということでクセの少ないプレイフィールになっている傾向がある。
「ヴェスペリア」の主人公であるユーリも,その例にもれず非常に扱いやすいキャラで,Xbox 360版やPS3版をプレイした人の中には「操作キャラはほとんどユーリしか使っていなかった」という人も少なくないだろう。
しかし,そんな人にあえて言わせてもらおう。「もったいない!」と。
というのも,「ヴェスペリア」の操作キャラは全部で9人もおり,それぞれが個性あふれる特徴を持っているからだ。
というわけで本稿では,「ヴェスペリア」のパーティから,筆者の独断と偏見でおすすめの操作キャラクターを4人(正確には3人と1匹)選出して紹介していこう。
詠唱時間を“以下省略!” 魔法のスペシャリスト「リタ」
まずは,ヴェスペリアのパーティの中でも筆者が“純粋に強い”と感じた2人をフィーチャーしていこう。1人目は,後衛アタッカーの「リタ」だ。
魔術攻撃担当の彼女は,若干15歳にして,“魔導器”研究のスペシャリストという天才。パーティの技術担当として活躍し,エステルとの掛け合いでは可愛らしい一面も見せてくれる。
パーティに組み込んで,CPUに後衛アタッカーを務めさせるだけでもかなり強いリタだが,操作キャラとして使用するとさらに凶悪さを増す。
本作には,専用のゲージを使って一定時間強化状態になる“オーバーリミッツ(以下,OVL)”と呼ばれるシステムが備わっているが,この状態になったキャラは“魔術の詠唱時間が0になる”という特性がある。詠唱時間がなくなることがいかに強力かは,「テイルズ オブ」シリーズの経験者なら分かると思うが,プレイヤー操作のリタがこれを利用すると,威力の高い魔術を意図的に連発できるため,とんでもない強さになるのだ。
特に「タイダルウェイブ」は広範囲の敵を巻き込めるので,OVL状態で絶え間なく連発しているとコンボがつながり,敵が何体いようとハメ殺しにできてしまう。その威力の凄まじさは,ファンの間でも語り草になっており,「タイダルウェイブ」が彼女の代名詞になっているほどだ。
攻撃役からサポート役まで何でもお任せ! 万能犬「ラピード」
“純粋に強い”キャラの2人目は,シリーズ初となる犬のプレイアブルキャラ「ラピード」だ。
彼はキセルをくわえた隻眼の犬で,ユーリに寄り添う相棒として登場する。無闇に懐かないが,一度認めた者は決して裏切らないというハードボイルドなカッコいい犬で,要所要所でパーティを陰からこっそりと助けるようないぶし銀の活躍を見せてくれる。
ラピードは,戦闘においても非常に頼もしい存在だ。操作感覚は,“素早い剣士タイプ”といった印象で,「魔神犬」「瞬迅犬」「閃空裂破」といった使いやすい技がそろっており,アグレッシブに攻めていける。一方で「身長が低く,飛ぶ敵に対して少し攻撃が当てにくい」といった面もあるが,これは「身長の高いキャラなら受けてしまう敵の攻撃が当たりにくい」というメリットにもなっている。
ラピードを操作キャラとして使用するうえで,避けて通れない技と言えば,何といっても「疾風犬」だろう。この技は「使用すると一定時間無敵状態になる」というトンデモな効果を持ち,発動中はどんな敵の攻撃だろうとまったく受け付けない。
こういった強力な技は消費TPが極端に高く設定されていたり,連続発動が不可能にされていたりするものだが,「疾風犬」の消費TPは14と少なめで,なんと連続発動も可能だ。連係の締めに疾風犬を発動することを常に心がければ,敵の攻撃を寄せ付けない状態を保ちながら一方的に攻撃できてしまう。
このようにアタッカーとして尋常ではない強さを誇るラピードだが,アイテム関連のスキルを多く取得するため,パーティのサポート役としても優秀だ。
アイテム使用後の使用禁止時間を無視できる「スピードアイテム」や,回復アイテムの効果が半減するものの全体に及ぶようになる「アイテムエヴリワン」など,スキルを覚えていけばまさに最強の「アイテム係」として活躍してくれる。サポート役として立ち回る場合は,プレイヤー操作ではなくCPU操作でも十分に役に立ってくれるだろう。
ラピードは攻撃性能とサポート性能ともに隙がなく,ヴェスペリアにおいてトップクラスの強さを誇っていると断言してもいい。明らかに自分よりも格上の強敵でも,ラピード操作で戦えば割と何とかなってしまうほどで,まさに「最強の犬客(剣客)」である。
「犬のキャラってなんかクセが強そう」とオリジナル版で食わず嫌いしていた人も,パーティに組み込んだり,自分で操作したりしてみてほしい。きっとその強さに驚くはずだ。
ジャンパイ,ポーカー……ユニークな攻撃満載のギャンブル少女「パティ」
さて,ここからは“操作していて楽しいキャラクター”を2人紹介しよう。
まずは,海賊衣装に身を包んだ記憶喪失の冒険家「パティ」だ。パティはPS3版から追加されたキャラで,ユーリたちの旅に同行しながら自身の記憶の手がかりとなる「伝説の海賊アイフリードの宝」を探している。幼い容姿とは裏腹にかなり年寄り臭いしゃべり方で,言動がどこか掴みどころのない,謎多き少女だ。
彼女の戦闘スタイルを一言で表すなら「ギャンブル」と形容できるほどランダム要素が強めで,個性的なヴェスペリアのキャラの中でも特に変わっている。
標準的な「ノーマルフォーム」,近接攻撃特化の「アドバンスフォーム」,遠距離攻撃特化の「ブレイネルフォーム」,そして近距離遠距離の両方を得意とする「クリティカルフォーム」という4つのフォームが存在。
フォームはエンカウント突入時にランダムで決定するほか,戦闘中にも「フォームアップ」を使って任意のタイミングで変えられるが,どれになるかは分からない。
そろった役によって威力が変わる「カードザギャンブル」や「ジャンパイ」,など,パティの覚える技にはギャンブル性の高いものが多い。また,そのほかも発動後にボタンを入力することで追撃が変化する技など,とにかくほかのキャラには見られないトリッキーな術技ばかりを持つ。
そんなクセの塊ともいえる操作感のため,万人におすすめできるキャラとは言い難い。しかし「どのフォームでどのように技が変化するか」を把握できるようになると,戦略の幅が広がり,操作する楽しさがグッと増す。
また,ギャンブル要素に運が絡む度合いをスキルである程度コントロール可能なので,ハイリスクハイリターンで攻めるか,ローリスクローリターンで堅実に攻めていくのかを選べるようにもなる。
最初はまったくコントロールできなかった独自の操作感に慣れていく楽しさと,完全にはコントロールしきれないギャンブル要素から生まれる戦況の変化が魅力のパティ。間違いなくオンリーワンなキャラなので,彼女が仲間になったらぜひ一度触ってみてほしい。
もはや別ゲー? 空中戦の鬼「ジュディス」
最後はパティと同じくらい面白い性能を持つ「ジュディス」を紹介しよう。彼女は少数民族「クリティア族」の槍使いで,尖った耳とナギーグと呼ばれる頭から生えている触手がチャームポイント。
口調も柔らかく落ち着いた雰囲気を醸し出ているが,腕づくでことの解決にあたるシーンもあり,実はかなり好戦的な性格。ふらふらと単独行動したり,考えていることを口に出さずに実行したりすることもあり,掴みどころがなくミステリアスな印象を受けるお姉さんだ。
そんなジュディスだが,実はヴェスペリアの中で,筆者が一番お気に入りの操作キャラだ。
彼女の最大の強みは,何といっても“空中戦”にある。空中の攻撃回数を増やす「エアリアルコンボプラス」,攻撃や特技の終わり際の隙をジャンプ動作で消せる「ジャンプキャンセル」など,空中戦に特化したスキルを豊富に覚えるのだ。
対して地上攻撃はモーションの隙が大きく,敵に攻撃を割り込まれることが結構あり,お世辞にも使いやすいとは言えない。CPU操作ではなく,プレイヤーが操作して初めて真価を発揮するキャラなのだ。
ひとたび空中に舞い上がったジュディスは「如月」や「円月・鳶」といった連係に使える豊富な技で,延々とコンボを決められる。その動きはまるで対戦格闘ゲームのキャラか何かのようで,「ジュディスだけ,ゲームのジャンルを間違えてる」と言われることもあるぐらいだ。
ジュディスは,攻めのバリエーションが本当に豊富なキャラで,単調になってしまいがちなザコモンスターとの戦闘も飽きることなく楽しめる。
筆者は初プレイ時,「『テイルズ オブ』シリーズにこんな自由な動きができるキャラが出たのか!」と衝撃を受け,ジュディスが加入してからは,すっかり虜になっていた。
ほかのキャラに比べて忙しく,ジャンプキャンセルの概念など覚えるべきことは少なくないが,練習すればするほど魅力が増していく。現にYouTubeなどの動画サイトでは,やり込んだファンによるジュディスのコンボ動画が多数アップロードされているほどだ。
「あまり難しい連係は苦手!」という人も適当に技を繋げていくだけでもかなり気持ちいいので,まずは簡単な連係を決めるところから始めて,ジュディスというキャラを動かすことの楽しさに触れてみてほしい。
ほかの“凛々の明星”メンバーも個性全開。いろいろなキャラに触れてリマスター版を楽しみつくそう!
さて,今回は4人のキャラクターを紹介したがいかがだっただろうか。
中には「めちゃくちゃ強いフレンが紹介されてないぞ!」「カロル先生がいないなんて!」「エステルちゃんを省くとは貴様……!」「おっさんはどこ!」という人もいるかもしれないので,簡単にそのほかのキャラも紹介しておこう。
冒頭にも述べたとおり,「ヴェスペリア」は操作していて魅力的なキャラばかりで,それぞれに面白い個性を持っている。
「テイルズ オブ ヴェスペリア REMASTER」が発売された暁には,初めて本作に触れる人も,久しぶりに遊ぶ人も,ぜひいろいろなキャラを操作してみてほしい。きっとまた違った魅力が見えてくるはずだ。
「テイルズ オブ ヴェスペリア REMASTER」公式サイト
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テイルズ オブ ヴェスペリア REMASTER
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(C)藤島康介
(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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