プレイレポート
これがスマホ世代の大規模PvPだ。高品質なグラフィックスにも要注目のMMORPG「ヴェンデッタ」(VENDETTA)先行プレイレポート
本作は,韓国のUTPlus Interactiveが開発するMMORPGだ。4Gamerでも随時ニュース記事を掲載しているが,「お待たせしました。これがMMORPGです。」という挑戦的なキャッチコピーなどを見て,詳細が気になっているMMORPGファンも多いだろう。
本稿ではそんな本作の先行プレイレポートをお届けする。GAMEVIL COM2US Japanへの取材を通じて,本作がウリとするPvP系コンテンツもじっくり体験したので,ぜひ参考にしてほしい。
「ヴェンデッタ」公式サイト
イージスとバイデントの争いに“タリオン”として身を投じる
ヴェンデッタのゲーム内世界では,2体の守護龍が激しい戦いを繰り広げている。そんななかプレイヤーキャラは,守護龍の血を飲むことで“タリオン”と呼ばれる勇者の化身となり,世界の行く末を左右する戦いへ赴くのだ。
プレイヤーキャラの作成時に,守護龍に応じた「イージス」「バイデント」いずれかの勢力に所属。ゆくゆくはPvP(Player vs. Player。2人〜10人程度で行う対人戦)やRvR(Realm vs. Realm。勢力間の大規模対人戦)に身を投じることになる。
イメージカラーはイージスが純白,バイデントは漆黒で,装備品の装飾は若干異なるが,それ以外の活動エリアなどに大きな違いはないので安心してほしい。
プレイヤーキャラの作成時に選べるクラスは,ウォリアー/アサシン/メイジの3種類が用意されている。各プレイスタイルをざっくり説明すると,ウォリアーが両手武器による範囲攻撃,アサシンが二刀流による素早い攻撃,メイジが魔法による遠距離攻撃で,だいたいイメージどおりの内容だ。
プレイヤーキャラの外見はとても細かくカスタマイズできる。顔だけでも輪郭/眉毛/目/鼻/口に分けられた計30項目のスライドバーが用意されており,体型の微調整や化粧の有無なども設定可能だ。掲載SSを見てのとおり,グラフィックスのクオリティも高く,ここまでプレイヤーキャラの外見にこだわれるアプリは珍しいだろう。
“全部入り”のスマホRPG。ゲーム序盤のハードルは低め
スマホRPGとしての基本システムやユーザーインタフェースは奇をてらっておらず,万人受けしやすいものとなっている。画面左下のバーチャルパッドで移動,右下の各ボタンでアクティブスキルなどを繰り出すという定番のスタイルだ。
画面の右側には現在進行中のメインストーリーやサブクエストが一覧表示されており,これらをタップすることで,次の目的地への移動やアイテム回収などを自動で行ってくれる。もちろんオートバトルも用意されており,基本的には「いまどきの遊びやすいスマホ向けRPG」だ。
ゲームとして易しめになっているのは序盤だけで,次第に手応えのあるプレイが楽しめるようになる。“ジャンプ”や“回避”といった操作を駆使することで,敵の大技を目視で避けられるなど,プレイヤーの手動操作にも重きが置かれているのだ。
実際にしばらくプレイを行ったところ,オートバトルにお任せの適当なプレイでメインシナリオを進められるのは,キャラクターレベル19前後まで。そこから先は手動操作やスキル/装備アイテムの試行錯誤,そしてサブクエストを通じての経験値稼ぎなどが必要となる。RPGのベテランにとっては,実質的にこのあたりがゲームとしての“本番開始”といったところだろうか。
個人技だけでなく戦術をフルに発揮できる対人戦
「占領戦」「チーム戦」の見どころを紹介
上述したとおり,このゲーム内世界ではイージスとバイデントの2勢力が対立している。キャラクターレベルが15前後になると,両勢力の対立がメインストーリーでフォーカスされ,またレベル20以降では実際にPvP系のコンテンツに参戦するのだ。それらのなかから,「占領戦」「チーム戦」の各種システムや見どころを紹介しよう。
PvPコンテンツその1:「占領戦」
占領戦は,最多で20名同士(計40名)のプレイヤーキャラがインスタンスエリアで繰り広げる,大規模PvPである。
エリア内には両勢力の本拠地があり,双方からタリオンらがヨーイドンで出撃。計5か所が用意された“拠点”を占領すると,占領中は一定時間おきに自軍にポイントが加算され続ける仕組みだ。そして先に規定ポイントに到達するか,あるいはタイムアップ時により多くのポイントを獲得した側が勝利というのが基本ルールとなる。
必然的に,敵味方のタリオンが拠点に殺到し,これを取り合うプロセスでPvPが発生するわけだ。
マップ内には拠点のほかにも,さまざまな兵器・施設が置かれている。プレイヤーキャラがこれらの修理・補給を行うことで利用でき,それにより戦局を有利に展開できるのだ。また,敵勢力の兵器・施設の破壊も可能で,ある意味拠点以上に重要なポイントとなる。
【投石機】
遠方から敵の拠点や施設などを攻撃できる兵器。使用するには,本拠地に出現する“補給品”を現地へ届ける必要があり,実際には何度か往復することになる。補給を行うあいだは局地戦に参加できなくなるが,投石機による一撃は非常に強力。その直後に味方のプレイヤーが突撃できれば,一気に押し込めるだろう。
投石機の修理を終えると,プレイヤーキャラが搭乗して攻撃できる。このときは真上からの視点にカメラワークが変更される
【馬小屋】
馬小屋を修理することで,味方全員が騎乗ペットに乗って移動できるようになる。占領戦のマップは広く,馬小屋の有無による差は大きい。徒歩で移動する敵対プレイヤーの追撃時や,逆に敵から逃走するときなど,大いに役立つ。
【祭壇】
祭壇の修理を行うことで活性化され,死亡時のリスポーンに要する時間が短縮される。
【古代の力】
ほかの施設とは異なり,これはマップ内でランダムに出現する。獲得すると一定時間,強力なバフが得られるのだ。
また,占領戦に参加する各キャラは,自分のクラス(職業)とは別に,4種類が用意された“役割”を任意で選べる。選んだ役割に応じて,一時的にプレイヤーキャラの能力が底上げされるのだ。
【防御】
プレイヤーキャラの最大HPが増加し,敵の投石機から受けるダメージが減少され,転倒攻撃に対する免疫がつく。敵タリオンとの直接交戦や,自軍の拠点を守るのに適した役割だ。
【突撃】
“回避”を使用できる最大ストック数が増加するほか,移動スピードが上昇し,アクティブスキルのクールダウンタイムが短縮される。“防御”がタンクならば,こちらはアタッカー寄りの役割といえよう。
【回復】
自分の周囲にいる味方に対し,一定時間ごとにHPを回復する。一方で周囲にいる敵に対しては,PvP関連の防御力を減少させる。自分自身で直接戦うより,防御/突撃を担当する味方に付き従って行動できると効果的だ。
【支援】
兵器・施設の修理スピードが大幅に上昇する。また,自分の移動スピードも上昇する。局地戦には不向きだが,投石機の修理をはじめ,縁の下の力持ち的な活躍が期待できるだろう。
実際に何度か占領戦をプレイしてみたが,この“役割”のシステムにより面白さがグッと引き立てられている印象だ。
たとえば画面内にいる敵味方のキャラは,名前の左にあるアイコンで現在選んでいる役割を確認できる。そのため,防御アイコンを含む複数の敵が迫ってきたら,「真正面から挑むのは得策ではないな」といった判断ができる。敵の“支援”が単独で動いているのを発見したら,そのプレイヤーが狙っているであろう修理の妨害を試みるのも効果的だろう。
PvPの操作テクニックに自信のない人でも,局地戦から一歩引いた“戦術”レベルで活躍できるという部分も面白い。投石機を使えるようにするべく拠点間を往復したり,“回復”で味方に付き従ったりするだけでも,じゅうぶんに貢献できるからだ。
なお,現在どの役割を何人が担当しているのかは,リアルタイムで確認できる。リスポーンの待ち時間のあいだは役割の変更も可能なので,移り変わる戦局に応じてプレイスタイルを微調整できるようになると,ハマってしまう人が続出しそうだ。
PvPコンテンツその2:「チーム戦」
チーム戦の開始直後はマップの中央に“勝利の王冠”が置かれており,これを確保しているあいだ,自軍にポイントが加算され続ける。このポイントが一定値に到達するか,または制限時間終了時にポイントが多い勢力が勝利というのが基本ルールだ。
勝利の王冠が現在ある場所には光の柱が立ち,遠くからでもハッキリと見える。また,王冠を所持しているキャラは攻撃/回避/ジャンプが行えなくなり,移動スピードも大幅に減少するのだ。そのため,王冠を強奪するべく押し寄せる敵と,それを防ぐ味方との壮絶なバトルが繰り広げられる。
チーム戦には,占領戦における施設や役割といったシステムはない。戦術レベルでの判断も重要な占領戦と比べると,局地戦を存分に楽しめるコンテンツといえるだろう。残り時間が短くなると,王冠を確保しているときの獲得ポイント数が増えるという仕掛けもあり,クライマックスではアツくなること請け合いだ。
「お待たせしました。これがMMORPGです。」は伊達じゃない
本稿に掲載しているスクリーンショットをざっと眺めるだけでも,本作の“大作感”のようなモノはじゅうぶん伝わると思う。このクラスのスマホ向けRPGとなると,海外で人気を博した作品のローカライズ版というのが一般的だが,そういったニュース記事や噂話を聞いたことがないのを不思議に思った人もいるかもしれない。
それもそのはず,本作は海外版からのローカライズ作ではなく,最初から日本での配信を最優先に考えられたタイトルなのだ。これらを踏まえ,「お待たせしました。これがMMORPGです。」というキャッチコピーをあらためて見ると,相当な意気込みが感じられるはずだ。
このヴェンデッタは,2018年9月末の国内配信が予定されている。スマホ向けRPGとしては2018年でも有数の大型タイトルだと思われるので,もし興味を持ったら忘れずに事前登録を行っておこう。
※開発中のバージョンを取材しているため,スクリーンショット内のテキスト等は今後修正される可能性があります。
「ヴェンデッタ」公式サイト
(C)2018 UTPlus interactive All Rights Reserved. Published by GAMEVIL Inc.
(C)2018 UTPlus interactive All Rights Reserved. Published by GAMEVIL Inc.