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今年のASRockはThunderbolt 3推し? Thunderbolt 3対応のX570マザーボードやRX 570搭載の外付けグラフィックスカードを披露
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印刷2019/05/29 20:17

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今年のASRockはThunderbolt 3推し? Thunderbolt 3対応のX570マザーボードやRX 570搭載の外付けグラフィックスカードを披露

 2019年5月29日,ASRockは,COMPUTEX TAIPEI 2019の主会場である南港展覧館でプレスカンファレンスを開催し,同社の最新製品に関する説明を行った。その中でも,ASRockが力を入れているThunderbolt 3関連製品について,簡単に紹介しよう。

南港展覧館にあるASRockブース(左)。右は新マザーボードの説明を担当したChris Lee氏(General Manager,Motherboard Division,ASRock)
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 ASRockは今回,AMDの新世代チップセット「AMD X570」(以下,X570)を採用するマザーボードを多数発表しているが,とくに注目に値するのは,Intel製のThunderbolt 3コントローラを搭載するマザーボードを複数ラインナップしてきたことだ。
 AMDプラットフォームのマザーボードでThunderbolt 3コントローラを採用する製品はただでさえ珍しく,最新のX570でもいち早く対応してきたというあたりに,ASRockの差異化戦略が表れていると言えそうだ。

 そんなThunderbolt 3対応X570マザーボードのうち,ゲーマー向け製品ブランド「Phantom Gaming」に属するのが,「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」である。名前から分かるとおり,Mini-ITXフォームファクタでThunderbolt 3に対応する製品だ。

X570 Phantom Gaming-ITX/TB3。マザーボードの左端にあるI/Oパネルやサウンド機能を覆う大きなカバーが目を惹く
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 ASRockでは,高速無線LAN規格であるIEEE 802.11axこと「Wi-Fi 6」対応のマザーボードを多数揃えているが,X570 Phantom Gaming-ITX/TB3もそうした製品の1つである。I/Oパネル部分には,無線LAN用アンテナを取り付ける金メッキのプラグが2本用意されていた。

X570 Phantom Gaming-ITX/TB3のI/Oパネル部分。写真中央付近に,USB Type-C形状のThunderbolt 3ポートがある。無線LAN用アンテナの取り付けプラグの左側に,PS/2キーボード兼マウス端子があることにも注目してほしい
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チップセット上のヒートシンクには,小さな空冷ファンがついている。I/Oパネルカバーの下にあるVRMから,チップセット側ヒートシンクに熱を逃がすためのヒートパイプも見える
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 ちなみに,X570とRyzen 3000シリーズのCPUは,相応に消費電力が大きいようで,マザーボードメーカー各社の製品でも,とくに電源部のヒートシンクを強化したり,チップセット上のヒートシンクに小型の空冷ファンを搭載しているものが多い。
 X570 Phantom Gaming-ITX/TB3は,Mini-ITX仕様という基板上のスペースに強い制約があるマザーボードである。しかし,Mini-ITX仕様としては大きめの空冷ファン付きヒートシンクをチップセット上に備えたうえで,電源部のヒートシンクとヒートパイプでつなぐことによって冷却能力を確保している点も見どころといえよう。

 ASRockではそのほかにも,液冷前提のハイエンドマザーボード「X570 AQUAや,クリエイター向けPC向けのマザーボード「X570 Creator」でThunderbolt 3を採用している。
 Ryzen 3000シリーズやRyzen 2000シリーズを使って,Thunderbolt 3に対応するPCを自作したいと考えている人にとって,ASRockの新製品は貴重な選択肢となるだろう。

X570 AQUA(左)とX570 Creator(右)。どちらもThunderbolt 3ポートを2基備えている
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Mini-ITXのマザーボードにしか見えないThunderbolt 3接続のグラフィックスカードも披露


 ASRockはもう1つ,世界初となるThunderbolt 3関連製品を披露した。それは,Thunderbolt 3接続のグラフィックスカードRX570TM-ITX/TBT」という製品だ。
 外付けグラフィックスボックスの書き間違いではなく,あくまでもグラフィックスカードである。

MacBookと接続したRX570TM-ITX/TBTのデモ機
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 製品名から想像できるように,RX570TM-ITX/TBTは,「Radeon RX 570」をMini-ITXサイズの基板に搭載し,PCとThunderbolt 3経由で接続するグラフィックスカードである。
 その基板は,グラフィックスカードというよりも,CPUを直付けしたMini-ITX仕様のマザーボードそのもの。HDMI出力やアナログRGB出力(D-Sub 15ピン)といった映像出力端子は当然のことながら,USB 3.2 Gen.1 Type-A×4や1000BASE-T対応の有線LANポート,さらにSerial ATA 6Gbpsポートまで備えてストレージを接続できるので,ミニPC用のマザーボードにしか見えないのだ。
 つまり,外付けグラフィックスボックスの中身を丸ごとMini-ITXサイズの基板上に展開したのが,RX570TM-ITX/TBTといったところか。

デモ機に寄ってみた写真。中央にあるマザーボードがRX570TM-ITX/TBTだ。左にはSerial ATA接続のSSD,基板左下と基板の右には冷却ファンまで付いているので,液晶ディスプレイ一体型PCの内部と言われれば,信じてしまうだろう
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RX570TM-ITX/TBTのレイアウトを示したスライド。Radeon RX 570と8GB,または4GBのグラフィックスメモリを搭載するほか,PCに必要なインタフェース類がずらりと並んでいる
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小型PC用ケースに取り付けたRX570TM-ITX/TBTのサンプル
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 小型PCのような構成にすることで,ASRockでは,たとえば液晶ディスプレイの裏側に取り付けることで,グラフィックスカードと一体型になった液晶ディスプレイを構築できるとしている。
 また,Mini-ITXサイズの小型PC用ケースに組み込めば,GPUを内蔵したドッキングステーション的な使い方もできるだろう。ただ,実際にどのような形態で製品化されるのか,あるいはむき出しのマザーボード状態での販売はあり得るのかといったあたりは,まだ決まっていないということだった。発売時期は2019年末ということなので,年末には日本でもお目にかかれるかもしれない。

 本当に商品として成り立つのかという疑問は残り,ゲーマー向けの外付けグラフィックスカードとして使うには,Radeon RX 570ではいささか非力でもある。とはいえ,ASRock以外からはおよそ登場することはないだろうという意味で,同社らしい製品とは言えそうだ。

ASRock日本語公式Webサイト

COMPUTEX TAIPEI 2019取材記事一覧

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    Phantom Gaming

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