HTC，スタンドアロン型VR HMD「Vive Focus」の法人向け製品を国内発売。ハイエンドVR HMD「Vive Pro」のやや安価なセットも

　2018年10月19日，HTCの日本法人であるHTC NIPPONは，スタンドアロン型のVR対応ヘッドマウントディスプレイ（以下，HMD）「Vive Focus」の法人向けバージョン「Vive Focus（エクスプローラーエディション）」を，10月30日に発売すると発表した。価格は6万6750円（税別，7万2090円）となっている。

Vive Focus（エクスプローラーエディション）

　Vive Focusは，2018年1月の中国向けを皮切りに，今では世界市場で販売中のVR HMDであるが（関連記事），これまで国内向けには正規に販売されたことがなかった。法人向けではあるものの，国内でVive Focusの正規品を購入できるのは，これが初となる。

　スペックを確認しておくと，ディスプレイには解像度2880×1600ドット（両眼時，片目あたり1440×1600ドット）でフレームレート75Hzの有機ELパネルを，SoC（System-on-a-Chip）にはQualcomm製「Snapdragon 835 Mobile Platform」のVR機器向けバージョンとなる「Snapdragon 835 VR Platform」を採用している。筐体内部に6軸自由度（6DoF）のモーションセンサーを，ゴーグル部分の前面には，インサイドアウト方式による位置および動き認識に使うステレオカメラを内蔵しており，外部センサーなしでユーザーの動きを認識することが可能だ。
　メインメモリ容量や内蔵ストレージ容量は明らかになっていないものの，スペック的には，LenovoのVR HMD「Mirage Solo with Daydream」に近いもののようだ。

　HTCではVive Focusの発売に合わせて，本製品の商用利用をサポートするというパッケージ「Vive Focus用アドバンテージパック」（以下，アドバンテージパック）を1万6620円（税別，1万7950円）で発売することも明らかにしている。
　アドバンテージパックを導入することで，製品保証が通常の1年間から2年間へ延長されるのに加えて，Vive Focus起動時に特定のアプリケーションのみを起動する「キオスクモード」を利用できるようになるという。Vive Focusを使ってVRアプリケーションを体験させたり，商業利用したりするときに便利だろう。

　また，同時にHTCは，ハイエンドのVR HMD「Vive Pro」に，専用コントローラ2台や「ベースステーション1.0」を2台セットにしたパッケージ「Vive Pro スターターキット」（以下，スターターキット）を，11月上旬に13万3000円（税別，14万3640円）で国内発売することも発表している。

Vive Pro スターターキットの主な同梱物

　すでに販売中のVive Proフルセットは，トラッキング範囲が10m四方と広い「ベースステーション2.0」が付属しているが，その分価格も16万2880円（税別）と高かった。スターターキットのベースステーション1.0は，トラッキング範囲が3×2mと狭くなるものの，家庭でルームスケールVRを利用には十分なスペックであるため，ゲーマーが個人で導入するのにも適していると言えよう。

　そのほかにも多数のオプション類が発売の予定であるが，詳しくはリリースを参照してほしい。

HTCのVive公式Webサイト

HTC NIPPON株式会社（以下、HTC）は、以下のVIVE関連製品の国内販売を10月下旬より順次開始致します。「VIVE FOCUS（エクスプローラーエディション）」および「VIVE PROスターターキット」は、今回、日本初上陸となります。

■VIVE FOCUS （エクスプローラーエディション）（99HANV026-00）　※ビジネス向け
中国では本年1月より一般発売されていた、世界最高水準の解像度2,880 x 1,600ピクセルを誇るオールインワン型HMD「VIVE FOCUS（エクスプローラーエディション）」を、日本国内ではビジネス用途向けに10月30日（火）より販売開始致します。希望小売価格は66,750円（税抜）となります。


【VIVE FOCUS（エクスプローラーエディション）スペック概要】

• 本体色：ホワイト
• プロセッサー：Snapdragon 835 VR
• HMDトラッキング：6 DOF
• コントローラートラッキング：3 DOF
• 解像度：2880 x 1600 (615ppi)
• IPD調節：有
• フレームレート：75Hz
• オーディオ：内蔵スピーカー
• バッテリー容量：4000mAh
• OS：英語　※後日ファームウェアアップデートにより日本語版提供予定
• キオスクモード：有　　※アドバンテージパック適用時
• 製品保証：1年間　　※アドバンテージパック適用時は2年間

また、VIVE FOCUSの商用利用をサポートする「VIVE Focus用アドバンテージパック」(99H20577-00)を同時に発売致します。VIVE Focus起動時に特定のアプリケーションのみを起動する「キオスクモード」や、製品保証を2年間に延長するなどのメリットを追加でご提供するパッケージとなり、希望小売価格は16,620円（税抜）となります。

■VIVE PRO スターターキット
VIVE PRO スターターキットは、VIVE PRO HMD （99HANW023-00）1点、VIVE コントローラー1.0（99HAFR002-00）2点、ベースステーション1.0（99HAFS008-00）2点の計5点から構成されるセット商品となります。2,880 x 1,600ピクセルの高画質を誇るVIVE PROのヘッドマウントディスプレイを2m x 3mのルームスケールでご利用頂くシーンを想定しています。欧米圏では今年春から販売されていたキットですが、お客様からのご好評を受けて日本でも発売開始の運びとなりました。


本キットの希望小売価格は133,000円（税抜）となり、5点を個別にご購入頂く場合やVIVE PRO（フルセット）よりお求めやすい価格でご提供致します。国内の正規販売店にて11月上旬より順次販売開始を予定しております。


■VIVE PRO アクセサリー（第一弾）
以下のVIVE PRO用アクセサリーを10月23日（火）より順次販売開始致します。

1.All-in-1 ケーブル（VIVE Pro用）（99H20522-00）

VIVE PRO / VIVE PRO HMD（アップグレードキット）用のオールインワンケーブル。VIVE PROのHMDとリンクボックスを接続する為に使用します。希望小売価格は6,500円（税抜）となります。

DPケーブル（1メートル）（99H20528-00）

VIVE PRO / VIVE PRO HMD（アップグレードキット）用のDPケーブル。リンクボックス側はMini-DP、グラフィクスカード側はDPの端子となっています。希望小売価格は2,000円（税抜）となります。

VIVEコントローラー (2018)（99HANM006-00）　※1個入り

VIVE PROに付属しているコントローラーです。ベースステーション1.0と2.0の両方に対応しています。希望小売価格は23,130円（税抜）となります。

ベースステーション2.0（99H12156-00）　※1個入り

VIVE PROに付属しているベースステーションです。VIVE PRO / VIVE PRO HMD（アップグレードキット） / トラッカー(2018） / コントローラー(2018)　に対応しています。希望小売価格は16,630円（税抜）となります。

リンクボックス（VIVE Pro用）（99HAMH006-00）

VIVE PRO / VIVE PRO HMD（アップグレードキット）用のリンクボックス。電源接続時の初期設定は電源オフです。水色のボタンで電源をオン・オフすることができます。希望小売価格は5,620円（税抜）となり、年内の発売を予定しています。

なお、VIVE PRO関連アクセサリーは今後も拡充を予定しております。第二弾の続報にご期待ください。

VIVE正規販売代理店 / 正規販売店
各製品のお取り扱い有無はVIVE正規販売代理店の株式会社アスク（https://www.ask-corp.jp/）、株式会社アユート（https://www.aiuto-jp.co.jp/）、株式会社デジカ（https://degica.jp/）及びVIVE正規販売店（https://www.vive.com/jp/storelocations/）へお問い合わせください。