インタビュー
可愛い系MMORPGでおなじみのX-LEGENDによる新たなスマホゲーム「暁のエピカ -Union Brave-」。開発者インタビューで,その魅力に迫る
可愛らしい見た目のキャラにも目を引かれるが,国家を管理する「役職」に就いたり,国家同士による大規模なリアルタイムバトル「国家戦」に挑めたりと,暁のエピカはかなり遊び応えのあるシステムを搭載している。今回4Gamerは,そんな本作の開発に携わるJerry Chen氏とComma Wang氏に話を聞いたので,その内容をお届けしよう。
「暁のエピカ -Union Brave-」公式サイト
X-LEGENDらしい「可愛い」「やさしい」「楽しい」
この3つをキーワードにしたスマホ向けMMORPG
4Gamer:
本日はよろしくお願いいたします。まずは暁のエピカにおける,それぞれの役割からお聞かせください。
Jerry Chen氏(以下,Chen氏):
もともとはPC向けオンラインゲーム「星界神話 -ASTRAL TALE-」を担当しており,暁のエピカでは,初期段階から開発に携わっています。
Comma Wang氏(以下,Wang氏):
暁のエピカでは,国内(台湾)でのローンチ以降の運営や,今後における海外での運用などをトータルで見る役目を務めています。
4Gamer:
実は,お二人には星界神話とSEVENTH DARKそれぞれのインタビューでもお話を聞かせてもらったことがあるんですよね。この2作とは違ってPCではなく,スマホ向けタイトルとなる暁のエピカですが,その中身はどういった形になっているんでしょうか。
Chen氏:
暁のエピカは,可愛いキャラクター達が活躍するMMORPGで,4つの国家があるのが最大の特徴です。プレイヤーは1つの国家を選ぶことになり,自分のキャラクターだけでなく,国家そのものを成長させられます。
4Gamer:
X-LEGENDのMMORPGといえば可愛いキャラは定番ですが,暁のエピカもそのイメージどおりといったところでしょうか。
Chen氏:
はい。PCからスマホにプラットフォームが変わっても,我々のMMORPGへのこだわりは変わりません。過去にヒットした当社のMMORPGタイトルの良いところを踏襲しつつ,最高のMMORPGを作るべく,スタッフ一丸となって暁のエピカを開発しました。
4Gamer:
少し前に「幻想神域」のスマホ版ともいえる「幻想神域 -Link of Hearts-」がリリースされましたが,コンセプトなどに違いはあるのでしょうか?
Chen氏:
幻想神域は,頼れるパートナー「幻神」と共に冒険へと旅立つMMORPGですが,暁のエピカにも「英雄」というNPCが存在し,どちらもファンタジーな世界観なので,似たようなゲームだと思われるかもしれません。
しかし幻想神域(スマホ版)はカメラの移動範囲が固定されているのに対し,暁のエピカは自由に動かせます。また,先ほど説明したとおり国家も存在しますので,幻想神域とは違った面白さを見出していただけると思います。
4Gamer:
見た目はどちらもX-LEGENDらしい“可愛い系MMORPG”で,「可愛い」「やさしい」「楽しい」の三拍子は揃っていつつも,中身はまったくの別物ですね。
Wang氏:
X-LEGENDの最新作ということで,オートモードなどの流行のシステムも盛り込んでいます。かつてPCでMMORPGを遊んでいた人も,普段からスマホゲームしか遊んだことがない人も,十分楽しめる内容に仕上がっています。
ゲームの主軸となる「国家」システムについて
4Gamer:
暁のエピカにおける国家について,詳しく教えてください。
Chen氏:
ゲームを開始すると,プレイヤーは「火の大地ジェカンド」「光の聖域ナルシラ」「氷の秘境ルティオス」「風の楽園ノキア」という4つの国家から所属したい国家を選ぶことになります。それぞれ個性的な国主が治めている国家ですが,一度決めた国家は変更ができません。慎重に考えたほうがいいですね。
4Gamer:
国家を選ぶ目安などはありますか?
Chen氏:
キャラクターの育成面で国家による違いはありませんので,好きな国主の国家を選んで大丈夫です。
4Gamer:
MMORPGということで,ほかのプレイヤーとパーティを組むような場面もあるかと思いますが,国家が違うとそうしたコミュニティの部分で制限があったりしますか?
Chen氏:
マルチダンジョンという複数のプレイヤーが協力して挑むコンテンツでは,国家の制限なくパーティを組めます。ただし大規模なPvPコンテンツ「国家戦」では,当然それはできません。友人と一緒にプレイするなら同じ国家に所属すべきです。
また,各国家の「役職」に就くこともでき,これはプレイヤーの中から選出される形となっています。
4Gamer:
役職ですか。
Chen氏:
役職は8枠が存在し,国内でもっとも活躍している「騎士団」(ギルド)の団長が「執政官」となり,残る7枠は執政官が決定できます。役職は毎週リセットされるので,誰にでも就くチャンスはあるはずです。
4Gamer:
1つの国家に8枠しかない役職となると,相当なメリットがありそうです。
役職に就くとキャラクターの能力が格段にアップし,給料も受け取れます。加えて特別なスキルも使えるようになるので,国家戦でより活躍できるでしょう。役職の一例ですが,「王妃」の場合は国民が経験値を獲得できる宴(うたげ)を開けるスキルを持っています。役職に就くことを目的にゲームを遊ぶのも面白いと思いますよ。
4Gamer:
分かりました。続いて国家戦に関してもお聞きしたいのですが,これは定期的に開催される形でしょうか。
Chen氏:
国家戦は毎日定時に開催されるコンテンツです。国家に所属する全プレイヤーが参加でき,敵対国家と戦うことになります。国家戦に勝利すると,ストーリー上でも語られる「神器」を相手国から奪うことができ,神器を所有する国家は大きな恩恵を受けられます。
4Gamer:
どんな恩恵が得られるのか,気になります。
Chen氏:
神器を所持すると特殊なダンジョン「聖物ダンジョン」に挑戦できます。神器の所持数に応じて報酬がグレードアップするので,最大の4つを所持すれば最上級の恩恵を得られます。
そのため,すでにサービス中の台湾では多くのプレイヤーが国家戦に参加していますね。
4Gamer:
国家戦には自国と相手国のプレイヤーが総動員ということですが,1つの戦場には何名くらい入れるんですか?
Chen氏:
スマホゲームですので,画面に表示される人数には限りがありますが,基本1つの戦場で参加人数自体に制限はありません。
4Gamer:
それこそPCのMMORPGと同じような大人数同士が激突するバトルになるんですね。ちなみに,台湾サーバーでの国家戦はうまく機能しましたか?
Chen氏:
台湾サーバーで開戦した最初の国家戦は,参加人数が多すぎたこともあって,多少ラグが発生してしまいました。その後に何度もアップデートを重ねて改善し,現在はスムーズに動作するようになっています。日本版はその改良後のバージョンとなりますので,ストレスを感じることなく楽しめると思います。
4Gamer:
国家戦がキャラの強さに関わる重要なコンテンツなのが分かりました。たとえば人数差が生まれてしまってあまりにも厳しい戦いになったとき,救済などはあるんでしょうか?
Wang氏:
台湾のケースですが,プレイヤー層は男性が多くを占めており,可愛い女の子国主の国家が人気で,国家間の人数バランスが適正かというと,そうではないのが現状です。ある程度適切な戦場になるようなバランス調整を行ったり,宣戦布告の制限を設けたりしていますが,今後も課題として取り組んでいく所存です。
プレイヤーをサポートする「英雄」など
豊富なサブコンテンツも
国家戦以外の部分に目を向けると,可愛いアニメチックなキャラクターが目立ちますね。スマホ向けのMMORPGは今や少なくありませんが,ここまで徹底して可愛いらしく制作されているのは珍しいかもしれません。
Chen氏:
皆さんが求められた結果というよりは,我々開発スタッフの趣味が最大限に発揮されたキャラクターデザインです(笑)。キャラクターメイクにもこだわっていますし,アバターも数多く揃えていますので,好きなキャラに好きな衣装を着させて楽しんでほしいですね。
4Gamer:
そんなマイキャラと共に行動する「英雄」についても教えてください。なんとなく一緒に戦ってくれる存在だとは見当がつきますが。
Chen氏:
そのイメージで間違いありません。英雄は,強力な連携技で戦闘をサポートしてくれます。それだけでなく,生産系のコンテンツでも役立ちますよ。コレクションしていくとマイキャラの能力を伸ばすこともでき,英雄の成長によってその効果も高まります。
4Gamer:
なるほど。キツネ耳の小春ちゃんなど,公開されている英雄を拝見しましたが,本当にデザインが可愛らしいですね。
Chen氏:
ありがとうございます。きちんとキャラ別に設定を考えつつデザインしていますし,強化すればプレイヤーキャラの能力向上にもなります。ぜひそばに置いて可愛がってください。
4Gamer:
“可愛がってください”ということは,親密度のようなパラメータが今回も存在しますか?
Chen氏:
ええ,あります。英雄を“なでなで”して,親密度を上げると,それによって生産関連で恩恵があったりします。ちなみに,男性やモンスタータイプの英雄もいて,ちゃんと“なでなで”できます(笑)。
4Gamer:
ちなみに台湾で人気の英雄を誰なんでしょうか?
Chen氏:
この世界の女神であり,天使の翼と長髪が印象的な「エルメリア」は,相当な人気がありますね。台湾版ではVIPシステムを通じて入手できます。
4Gamer:
ぜひゲーム内で手に入れてみたいです。エルメリアに限らず,今後も魅力的な英雄が増えていくでしょうから,プレイヤーとしては楽しみですね。国主のほうも英雄として連れて歩けたりはしますか?
Wang氏:
技術的には可能ですが,国主は英雄を超える特別な存在ですので,英雄にはしないほうがいいだろうと判断しています。それでも,プレイヤーの皆さんに「可愛い」と言ってもらえるような,素敵な英雄を今後も提案していきますので,ご期待ください。
4Gamer:
分かりました。ほかにもキャラクター関連だと,公式サイトにも登場している「罪咎の王イグレシア」というキャラクターの存在が気になります。
Wang氏:
100年続く神器を奪い合う戦争の最中,人間界を侵略せんと登場するのが,このイグレシアです。ネタバレになるので詳しくは話せないのですが,ストーリー展開の鍵を握る人物です。今後実装される新しいストーリーで,再び彼の姿を見ることが……あるかもしれません。
4Gamer:
なるほど。ここまでの情報をまとめると,プレイヤーは好みの国家を選び,ストーリーを進めつつ自身のキャラクターと英雄を育成し,国家戦に挑むといった感じでしょうか。
Chen氏:
はい。プレイヤーの目的としては,キャラクターと英雄の育成がメインになるかと思いますが,その育成を効率的に行うために国家戦だけでなく,「調合」「航海」「演奏」といったサブコンテンツもプレイすることになるでしょう。
4Gamer:
お話を聞いていると,スマホ向けタイトルですが,ほかのプレイヤーと時間と空間を共有しながら強大な敵あるいは他国のプレイヤーと戦うMMORPGの面白さがちゃんと盛り込まれているんですね。PCでMMORPGをプレイしている人にとっては,スマホでちゃんと操作できるのか不安に思うところはありますが。
Chen氏:
スマホ向けなので,ダンジョンの進行などはオート戦闘で行えるような機能もついています。従来のMMORPGのイメージよりもお手軽にプレイできると思いますよ。ただ,一部のコンテンツはあえて難度を高くし,手動で戦わないとクリアが難しいバランスになっていたりもします。
4Gamer:
サービスイン後に注力していく部分に関しても,お話しできる範囲で教えてください。
サービスイン後は,メインストーリーの続きと,各種コンテンツの拡充を中心に開発していきます。具体的には英雄専用の装備などのシステムですね。あとはコミュティ関連の強化と改善も並行して行う必要があると考えています。
4Gamer:
スマホのゲームで遊んでいる若い世代には,そもそもMMORPGで遊んでいない人もいたりするので,そんな世代に暁のエピカがどう評価されるのか,これからも注目していきたいと思います。それでは最後に,4Gamer読者に向けてメッセージをお願いします。
Chen氏:
暁のエピカが日本でリリースされることを光栄に思っています。X-LEGENDは長くMMORPGを制作している会社で,スタッフの多くは,日本の文化,とくに日本のゲームを注目しています。そんな敬愛する日本の皆さんが喜んでくださるような面白いコンテンツを開発していきますので,これからもよろしくお願いします。
Wang氏:
X-LEGEND ENTERTAINMENT JAPANからの情報提供も含め,私たちは日本の皆さんが好きなものを日々研究しています。その成果をゲーム内で活かせるよう,また,より良いタイトルとなるように,これからも開発に力を入れていきます。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
「暁のエピカ -Union Brave-」公式サイト
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