インタビュー
「ジャンプチ ヒーローズ」1000万DL&サービス1000日間を達成。記念キャンペーン情報とプロデューサー交代について聞いた
そんなタイミングでプロデューサーが交代するという情報をつかんだ4Gamerは,新旧のプロデューサー2名に話を聞けたので,本稿で紹介しよう。
「ジャンプチ ヒーローズ」公式サイト
「ジャンプチ ヒーローズ」ダウンロードページ
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「いい意味でまったく変化しない部分はある」
新プロデューサーが語る今後の運営方針とは
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。1000万ダウンロードを達成したご感想からお聞かせください。
白井雄一朗氏(以下,白井氏):
100万ダウンロードはリリースから1週間,200万ダウンロードは2か月弱で届きましたが,そこから先はさすがにペースが落ちました。とはいえ3年弱で1000万ダウンロードを達成でき,素直に嬉しいです。
4Gamer:
藤川さんはどのあたりから本作に関わっているんでしょうか。
私は1年前から本作に関わっておりまして,運営チームに合流したときには700万ダウンロードを達成していました。そこから,2019年12月2日に「モバイルゲームにおけるライセンスド漫画キャラクター最多数」を記録し,「ギネス世界記録」に認定され,それを記念したキャンペーンを2020年2月14日に開催しました。このあたりから私が本格的に関わっています。その後, 3月28日には2周年を迎えまして。4月には「鬼滅の刃」の大特集祭で話題を作れたのも大きく,6月に800万ダウンロードを達成することができました。
800万ダウンロードを迎えたあとは,2.5周年でも新しいユーザーの皆さんに盛り上がっていただけたことで想像以上にダウンロード数が増えて,なんと900万ダウンロードをすっ飛ばして今回の1000万ダウンロードキャンペーンを開催する運びとなりました。「ギネス世界記録」や,2周年の盛り上がりに関われたのは非常に思い出深く,ユーザーの皆さんに感謝しています。
4Gamer:
「ギネス世界記録」への認定や,アニバーサリーイベントでの盛り上がりによって,1000万ダウンロードまで順調にダウンロード数を伸ばせたということですね。
藤川氏:
はい。とくに「ギネス世界記録」への認定や2周年,2.5周年のキャンペーンではSNSでの反応も活発になり,ゲーム内外で皆さんが楽しんでくれていて。運営をしている側としてもすごく嬉しいです。
4Gamer:
ゲーム自体が好評な中で,新プロデューサーが就任し,運営体制が変わるのはどういった経緯があるんでしょうか。
リリースしてから今年に入るくらいまでは,各作品のファンはもちろん,プレイを通じて「ジャンプチ」というゲーム自体のファンになってくださった方々を中心に,私自身がTwitterや生放送を介してコミュニケーションする形の運営をしてきました。しかし先ほど藤川がご説明したように,今年に入ってからは新しく「ジャンプチ」を始めてくださる方々が再び増えてきたこともあり,このタイミングで運営の形をさらに一段発展させる必要があると感じまして,プロデューサーを交代する判断をしました。
私が取り組んできた,既存ユーザーの活性化はそのままに,新規ユーザーの方々にもより遊びやすく,楽しんでいただけるような運営を目指すため,ユーザーさんのプレイ傾向分析や,それを踏まえた改善の得意な藤川に,新プロデューサーとして就任してもらった形です。
なお,私自身はプロデューサーを卒業しますが,今後はアンバサダーとして,一層ユーザー目線でプレイし,ユーザーの皆さんと一緒に「ジャンプチ」を盛り上げられればと思っています。
4Gamer:
新プロデューサーとなる藤川さんのこれまでのご経歴や,本作への印象などお話しいただけますか?
藤川氏:
ゲーム業界歴はかれこれ12年ほどで,本作には1年前から関わっています。その前にもディレクターやプロデューサーをさまざまな現場でやっていました。「ジャンプチ」に近しいタイトルにも関わっていたので,本作のプロデューサー業にもすんなりと慣れることができました。
4Gamer:
プロデューサー業の経験だけでなく,関連したタイトルへ関わっていたことで円滑に移行できたということですね。白井さんはアンバサダーとしてユーザー目線に立っていくとのことですが,藤川さんは本作をどれくらいプレイしていますか?
藤川氏:
新プロデューサーになる話は前々からあったので,その前には白井をゲーム内のランクで抜いておきたかったんですが,そこでは一歩及びませんでした。私のプレイヤーランクがいま270ちょいくらいで,「決闘」では3桁〜4桁を行ったり来たりな順位となっています。ユーザーさんにも負けないようがんばりたいですね。
4Gamer:
本作をやり込んでいるように見えますが,そんな藤川さんが新プロデューサーとなる今回の体制変更に伴い,ゲーム内はどうなるんでしょうか。
新プロデューサーとなるにあたって,良き方向に変化させたいと思いつつも,いい意味でまったく変化しない部分はあると思います。運営体制が変わると不安に思う人もいらっしゃるかと思いますが,プロデューサーになる前に“白井P”と一緒にずっとやってきていますから,いい意味で本当に変わらないと思います。そこは安心してほしいです。その一方で,ユーザーの皆さんから出たご要望に沿った施策をやっていきたいと考えています。
4Gamer:
藤川さんが新プロデューサーに就任後,真っ先に取り組もうと考えているのは具体的にどういった内容ですか。
藤川氏:
まず,各作品を大きく取り上げる「大特集祭」で,まだ取り上げていないタイトルをユーザーの皆さんの声に合わせて,取り上げていきたいと思っています。その布石として,少し前にユーザーさんから「2021年の春にやってほしい大特集祭は?」というアンケートを取らせていただきました。そのアンケートでは,「約束のネバーランド」「遊☆戯☆王」「魅!!男塾」が選ばれまして,この3作品はお約束どおり実施いたします。それ以外にも,いろいろな作品を取り上げていきたいという想いがあります。
4Gamer:
すでにゲーム内に登場しているタイトルでも「大特集祭」で取り上げていなかった作品をピックアップしていくわけですか。
藤川氏:
そうですね。皆さん自身が好きな作品の「大特集祭」をすごく楽しみにされていますので,なるべく早く取り上げていきたいと思っております。
また,「大特集祭」では,1つの作品に焦点を当てている一方で,本作はさまざまな作品のキャラたちが混在するところも魅力と思っています。さまざまな作品が混在するという面では「○○周年」や「○○DL記念」などでも行っていますが,多くの作品を一度に扱いすぎると作品それぞれの深堀りは浅くなってしまうので,世界観が似たタイトル同士を2〜3作品ピックアップしてイベントを組みたいなと思ってます。たとえば「僕のヒーローアカデミア」とか,「ワールドトリガー」とか。
4Gamer:
今後の施策に関して,白井さんからご提案された部分などはありますか。
とくにアドバイスのようなものはしていませんでしたね。藤川には藤川の強みがありますし,それを生かしてもらうためにも,横から口を挟まないほうがいいと思いました。藤川はユーザーの皆さんからいただくご要望などをゲーム内のデータと照らし合わせて,改善や改修していくのが得意なので,そこを生かしていってほしいなと思います。
4Gamer:
ユーザーからの意見や要望などは,ゲーム内の問い合わせを除くとどういったところから吸い上げているのでしょうか。
藤川氏:
TwitterなどのSNSは拝見しているので,そういったところで発言していただけると嬉しいですね。ゲーム内のデータだけでなく,ユーザーさんの生の声とも照らし合わせて,どちらもまんべんなく見ていきたいです。
4Gamer:
SNSなどで寄せられる意見とゲーム内のデータには,かけ離れている部分があったりしますか?
藤川氏:
かけ離れている部分もありますが,深く見ていくと最終的には合致することのほうが多いです。最初に取るデータはかけ離れていても,ランクなどさまざまなセグメントでデータを見ていくと,どこかとは合致しますね。
藤川氏主導のもと
「ブラッククローバー」の「ユノ」が参戦
4Gamer:
ここからは,1000万DLキャンペーンに関する具体的な話や,ピックアップされる作品についてお聞かせください。
藤川氏:
今回は,1000万ダウンロードと配信開始から1000日というのがうまく重なっていますが,年末という時期も重なってきています。そこから「宴」をキーワードとして打ち出していて,縁日や宴会のイメージを出すために,特設サイト内では射的のようなミニゲームを用意しました。なんと撃ち落としたキャラクターが抽選で当たります。
また,1000という数字も意識していて,「選」にかこつけてアンケートで選んでもらったキャラが,ガチャでピックアップされるような「選抜ガチャ」を行っていたり,ゲーム内でも「選」にこだわってキャラが選べるチケットを配布しています。
4Gamer:
なるほど。「せん」にちなんで。
また,占いの「占」にも重ねてゲーム内で1日1回遊べる占いのような冒険も用意しています。さらに,戦うという字の「戦」にもちなんで,ガチャやイベントに出るキャラが選ばれております。例えば「ゴテンクス」VS.「魔人ブウ」とかですね。
4Gamer:
その戦いが選ばれたのは,やはりユーザーから要望が多く寄せられていたからでしょうか。
藤川氏:
「ゴテンクス」は最初のころから非常に人気で,ユーザーさんからの声が大きかったですね。
白井氏:
リリースの翌年である2019年のタイミングで「魔人ベジータ」を出したんですが,そのあたりで「ゴテンクスまだですか?」という声が多く挙がっていました。
4Gamer:
「ゴテンクス」が以前から要望が多かったキャラクターということですが,実装するにあたって,ほかにこだわったキャラクターはいますか?
藤川氏:
私がこだわったキャラは「ブラッククローバー」の「ユノ」です。私が運営に関わって少し経ったころに「2020年の年末はどういう作品を扱うか」という話が進行していて,その際には「ドラゴンボール」や「ろくでなしBLUES」といった作品がすでに選定されていたんですよね。ただ,この選定だと年代が偏っていると感じ,とくにこのときは新しいユーザーさんも増えてきていたので,近年の作品も選出したいと思い,「ブラッククローバー」の選出を提案しました。
4Gamer:
近年の作品の中で「ブラッククローバー」を選出したのはどういった理由からでしょうか。
藤川氏:
私が関わってから間もない2019年12月に開催された「大特集祭」で「ブラッククローバー」が初めて取り上げられていました。そのときはユーザーの皆さんからの反応に加えて,ゲーム内データも数値が良かったんですが,それ以降は「ブラッククローバー」のキャラの参戦予定がなかったんですよね。そのため,かねてから「ブラッククローバー」を待ち望んでいるユーザーの皆さんが多いと思っていたのが,今回選出した理由になります。「ユノ」を選んだ理由は,今回の「戦」というテーマからダークエルフ(パトリ)と対峙するシーンが相応しいと考え,このような選定にしました。私自身もこのシーンはすごく目頭が熱くなりましたね。
作品それぞれにファンがいらっしゃいますし,だからこそバランス良く作品やキャラクターを登場させられるように意識してきましたが,藤川がプロデューサーになったことで,「ブラッククローバー」をはじめ,これまで以上にバリエーションに富んだ作品がクローズアップされていくと思います。
4Gamer:
キャラクターを選ぶ際の選出基準はどんな感じなんでしょう。
白井氏:
初めて選ばれるタイトルの場合は,やはりまず主人公を登場させることが多いのですが,その一方でライバルキャラやヒロインも人気がありますし,そういった点も考慮して,バランス良く登場させるように意識しています。
1000日達成から3周年に向けて
「大特集祭」初タイトルが続々登場
4Gamer:
配信開始から1000日達成とのことですが,同時に3周年も近づいてきているかと思います。3周年に向けてどういったイベントがあるのかを,可能な範囲でお聞かせください。
藤川氏:
3周年までの内容はある程度決まっています。2021年1月からは「NARUTO-ナルト-」と「Dr.STONE」を取り上げます。「Dr.STONE」は,初めて「大特集祭」で取り上げることになるので,皆さんの反応をさまざまな面から見たいと思っています。続いて,2月には季節に合わせたキャンペーンを行い,先ほど話をしました「約束のネバーランド」「遊☆戯☆王」「魁!!男塾」のうちの1つを取り上げる予定です。
4Gamer:
ありがとうございました。もうお時間のようなので,最後に新旧のプロデューサーからそれぞれコメントをお願いします。
藤川氏:
自分が一番お伝えしたいのは,今後の取り組みの部分でも述べたとおり,いろいろな作品を扱っていきたいということです。白井がプロデューサーをやっていたとき以上に,ゲーム内外の声やデータにさまざまな角度から切り込んでみて,ユーザーさんが真に求めている作品を選んでいきたいです。
白井氏:
これまで1周年や2周年のときに,私から「ユーザーの方々と一緒に本作を作っていきたい」という発信をしました。そこに対して全力でやれることをやってきたつもりではありますが,ゴールがあるものではないので,やり切れたとは考えていません。藤川が新プロデューサーとなったことで,自分が今まで成しえなかった部分を届けられればと思います。
──2020年12月2日収録。
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