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データセンターで発生した火災により「Rust」のEUサーバーが破損。セーブデータが焼失
1999年に設立されたOVHcloudは,Amazon(AWS),Microsoft (Azure),そしてGoogle(Google Cloud)という,いわゆるビッグスリーを除けば世界最大規模のデータセンターを誇る企業だ。2018年の段階で,19か国に27のデータセンターを保有し,2日後には上場を控えていたという。火災は未明までには消し止められ,負傷者はいなかったものの,1棟(SBG2)が焼失したほか,別の1棟(SBG1)も12部屋のうち4部屋が火災と消火による被害を受けたことを,OVHcloudが発表している(リンク)。
この火災により,銀行やショッピングサイトなど,.frドメインのデータの2%が失われたと試算されているが,ゲーム業界で最も大きい被害を受けたのが,イギリスのFacepunch Studiosだった。コンシューマ機版の開発をアナウンスしたばかり(関連記事)の同社のオンライン専用アクション「Rust」だが,EU圏で展開していた25のサーバーすべてがOVHcloudが運営するもので,今回の火災によって保存されていたセーブデータの多くが破壊されてしまったという。
同社の公式Twitterでは,火災によってゲームにアクセスできない状況になっていることを報告すると共に,「失われたデータの復元はできない」というメッセージを掲載している。現時点ですでに21のサーバーが再稼働しているが,ゲームはリセット状態だという。
出火原因の調査や補償の問題など,今回の事故は今後も尾を引きそうだ。「Rust」についてはEU以外の地域やコンシューマ機版の開発に影響はないようだが,オンライン化を推し進めるゲーム産業にとって大きな懸念材料になるだろう。Update:
— Rust (@playrust) March 10, 2021
We've confirmed a total loss of the affected EU servers during the OVH data centre fire. We're now exploring replacing the affected servers.
Data will be unable to be restored.
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