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XPGがSSD内蔵のゲーマー向け有線マウス「XPG VAULT」を披露。複数のPCで同じゲームをプレイするのに便利かも
まず目を引いたのは,マウス内に最大で容量1TBのSSDを内蔵するという異色のゲーマー向けマウス「XPG VAULT」だ。
USB Type-Cで接続するワイヤードマウスで,ストレージとしてのデータ転送速度は最大985MB/sという。これは,USB 3.2 Gen 2×1の10Gbps接続に相当するスペックだ。内蔵するSSD容量は,512GBあるいは1TBとのこと。なお,内蔵SSDはユーザーによる交換は想定しない構造であるという。なお,展示品は動作しないコールドモックだったので,実際にPCにつないだときにどう見えるかは確認できなかった。
一方,マウスとしては,トラッキング解像度が最大16000 DPIという光学センサーを搭載しているほか,約6000万回のクリックに耐えるオムロン スイッチアンドデバイス製メカニカルスイッチを備えるとのことだ。
マウスにストレージを備える意味について質問したところ,XPGの担当者は「ファイルサイズが大きくなったお気に入りのゲームを,ダウンロードの手間なく,さまざまなPCでプレイできることにある」と答えた。PCにつないだだけで,何の設定も変えずに動くゲームは少ないのではないかと思うが,再ダウンロードの手間が省けるのは,確かに利点かもしれない。
一方で,SSDの交換ができないのでは,製品寿命がマウスとSSDのいずれか早いほうになってしまう。もちろん片方の機能を失っても,たとえばマウスのクリックが効かなくなっても,SSDが生きていれば外付けストレージとしては利用できるだろうが,それではこの製品である意義も問われる。ワイヤードマウスだが,マウス側もPC側も脱着可能なUSBケーブルとなっていたので,激しいプレイ中に抜けてしまわないかもちょっと心配だ。
話は変わって,SSD製品では,PCIe 5.0 x4接続のM.2 SSD「ADATA Project Blackbird」(以下,Blackbird)と「ADATA Project Nighthawk」(以下,Nighthawk)を展示していた。最大容量はいずれも8TBで,搭載するSSDコントローラの違いで,動作時の特性が異なるとのこと。Blackbirdは,InnoGrit製の「IG5666」を,Nighthawkは,Silicon Motion製「SM2508」を採用しており,スペックを見比べる限り,逐次書き込み速度はNighthawkが,ランダム読み出し速度はBlackbirdのほうが優れるようだ。
Blackbird |
Nighthawk |
XPGブランドのメモリモジュールでは,販売中の定格動作タイプのDDR5メモリモジュールに加えて,LEDイルミネーションを備えるオーバークロックメモリが2製品が展示されていた。「XPG LANCER RGB DDR5」は6000MT/s(DDR5-6000相当),「XPG CASTER RGB DDR5」は7000MT/s(DDR5-7000相当)のスペックを有するという。
いずれもIntelのメモリオーバークロック規格「XMP 3.0」に対応しており,容易にオーバークロックできるのが特徴だ。
ちなみに,メモリモジュールの名称はランサーにキャスターで,他にもキーボード製品には「SUMMONER」と「MAGE」が存在する。
そのほかにも,液冷ヘッド部分に液晶パネルを備えた簡易水冷ユニット「XPG LEVANTE PRO AIO COOLER」や,80PLUS PLATINUM認証取得の電源ユニット「XPG CYBERCORE」,XPGブランドのPCケース各種も展示されていた。これらの製品も,いずれ国内市場に登場するのではないだろうか。
ADATAのXPG日本語公式Webサイト
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