プレイレポート
Nintendo Switch版「ベヨネッタ」「ベヨネッタ2」プレイレポート。妖艶な魔女の活躍をより快適に,美しいグラフィックスで楽しめる
プラチナゲームズが制作する「ベヨネッタ」シリーズは,現代に生きる妖艶な魔女・ベヨネッタが,天使を相手に大暴れするアクションゲームだ。2009年に第1作「ベヨネッタ」が,2014年に続編の「ベヨネッタ2」が発売。2017年12月には「ベヨネッタ3」がNintendo Switch向けに開発中であることも発表されている(関連記事)。
TVモードはもちろん,携帯モードやテーブルモードでも美麗なグラフィックスと良好なレスポンスでゲームが楽しめる2作品のプレイレポートをお届けしよう。
Switch版「ベヨネッタ」「ベヨネッタ2」公式サイト
妖艶かつ華麗に天使を倒す――
衝撃的なデビューだったベヨネッタの魅力
まずは本作の主人公であるベヨネッタについて紹介したい。ベヨネッタは,打撃と銃撃を一体化した格闘術「バレットアーツ」や,時を操る魔術「ウィッチタイム」,髪の毛を触媒として魔獣を召喚する「ウィケッド ウィーブ」といった技を振るい,襲い来る天使を残酷かつ華麗に葬り去っていく“美しくも残虐な魔女”だ。
「ベヨネッタ」 |
「ベヨネッタ2」 |
「ベヨネッタ」 |
「ベヨネッタ2」 |
女性主人公といえば学生や少女という作品が多い印象の日本製ゲームにおいて,大人の女性が主人公であるところも「ベヨネッタ」シリーズの特徴だ。
セクシーで大人の雰囲気を漂わせながらも茶目っ気があり,一見クールだが人情深いという性格や,露出は控えめながらも艶めかしい服装と,トレードマークとなっている“絶対に外さない”メガネというルックスなど,そんな魅力あふれるベヨネッタの虜になったという人達は少なくないだろう。
ギリギリ回避からの反撃
スリルと爽快感あるバトルアクション
ゲーム部分の特徴や魅力はたくさんあり,すべてに触れるのは難しいが,最も分かりやすい部分を挙げると“ギリギリで避けるスリルと,そこから反撃する爽快感”になるだろう。
[ZR]を押すと発動する回避アクションで敵の攻撃をギリギリで避けると,時間の流れが遅くなって敵を攻撃し放題となる「ウィッチタイム」が発動する。強力な攻撃を上手く避けて反撃に出られたときのメリットや,成功させたときの爽快感はかなり大きい。
「ベヨネッタ」 |
「ベヨネッタ2」 |
コアなアクションゲームファンを唸らせる深みのあるバトルも,「ベヨネッタ」シリーズを語るうえで欠かせない要素だ。
バトルでは,なるべくダメージを受けずにコンボをつなぎ,短い時間で敵を倒すことで高い評価を得られる。長くコンボを続けるには,手や足に装備した武器の特性を生かしながら,状況に応じてさまざまなコンボを使い分ける必要がある。敵を打ち上げてからジャンプで追撃したり,ダウンしたところに追い討ちをかけたりなど,そのバリエーションは多彩だ。
バトルは1度に多くの敵を相手にする場面が多いため,複数の敵にコンボを妨げられることがある。攻撃の合間に攻撃ボタンを長押ししながら回避行動をとることで,刻むように回避を挟みつつコンボを継続するテクニック「ダッヂオフセット」を身につけて,これに対処しよう。
コンボを最後までつなげられると,魔獣の手足を召喚して高威力の攻撃を広範囲に繰り出す「ウィケッド ウィーブ」が発動する。バトルや練習を繰り返してコンボを極め,高評価を得よう。
「ウィケッドウィーブ」は強力な攻撃であるのはもちろん,使いこなせば高評価にもつながる(写真は「ベヨネッタ2」) |
「ベヨネッタ2」には,一定時間すべての攻撃がウィケッド ウィーブになる「アンブラン・クライマックス」が登場。魔力MAXで使用できる強力な技だ |
「崩れる瓦礫を飛び渡りながら戦う」「飛来する戦闘機の上に乗ってそのままバトルする」「津波の中で敵を追撃する」など,まるでアクション映画を思わせるシチュエーションで展開されるステージも見逃せない。ジャンル名「∞(ノンストップ)クライマックスアクション」や,1作めのキャッチコピー「絶頂感がブッ続く」にあるとおり,普通であればイベントムービーとして扱われるような迫力あるシーンを,実際に操作して体験できるというのも本作の大きな魅力の1つだ。
また,「地面に足をつけずに戦わなければならない」「ウィッチタイム中の攻撃でしかダメージを与えられない」など特殊な条件で戦うステージも用意されており,それらがより手応えや達成感を与えてくれる。
アクションゲームが苦手な人にとっては難しく感じてしまうかもしれないが,ボタンを連打するだけで状況に応じた最適なコンボを繰り出してくれる「イージー・オートマチック」や,それに加えて体力の自動回復もある「ベリーイージー・オートマチック」といった,遊びやすい難度も用意されている。低難度から操作を掴んでいき,少しずつ難度を上げてその手応えあるアクションを体験してみると良いだろう。
ロード時間の短縮や安定したフレームレートで
より遊びやすくなったSwitch版
Wii U版「ベヨネッタ」「ベヨネッタ2」と比較するとロード時間が短くなっており,携帯モードやテーブルモードでのプレイも快適だ。
また,TVモードでプレイした際のグラフィックスだが,ウィッチタイム発動時の透明感や,天使たちがまとう黄金色の装甲の光沢などは,これまでXbox 360やPC,Wii Uで「ベヨネッタ」シリーズを遊んできた筆者もハッとさせられる美しさがあった。
「ベヨネッタ」 |
「ベヨネッタ2」 |
Nintendo Switchの携帯モードと相性が良さそうだと感じたのが,「ベヨネッタ2」の「TAG CLIMAX」だ。これはプレイヤーかCPUが操作するキャラクターとの2人タッグでバトルを勝ち抜き,ここで入手したヘイロウ(お金)を本編に引き継げるというもの。ロード時間の短縮,オンライン通信のほか,本体を持ち寄ってのローカル通信による2人プレイにも対応するなど,より遊びやすくなっているようなので,発売されたらぜひ試してみたいところだ。
なお,「ベヨネッタ」にはTAG CLIMAXの前身とも言える,「エンジェルスレイヤー」という1人プレイ用のバトルコンテンツがある。特定の条件をクリアすると開放されるという隠し要素なのだが,バトルだけをプレイするという遊び方はNintendo Switchの携帯モードとマッチしていると思うので,こちらもプレイできるのが楽しみだ。
Wii U版に引き続き,「任天堂コラボコスチューム」が収録されているのも嬉しいところ。ヘイロウの見ためが「マリオ」シリーズでおなじみのコインになるピーチ姫とデイジーのドレス,タイミング良くレバーを入れると敵の攻撃を無効化できるリンク(「ゼルダの伝説」)の衣装,Yボタンによる銃撃が変化するサムス(「メトロイド」)のコスチュームなど,見ためや性能に変化を加えてくれるので,雰囲気の変わったベヨネッタとそのアクションが楽しめる。
「キノコ王国のロイヤルドレス」(ピーチ姫)を着用すると,出現するヘイロウがコインになる(写真は「ベヨネッタ」) | |
「銀河最強のパワードスーツ」(サムス)のバイザーは開閉可能だ(写真は「ベヨネッタ」) | |
「ベヨネッタ2」でのみ選択できる「雇われ遊撃隊のエースコスチューム」(「スターフォックス」のフォックス)は,拳銃の形がアーウィンに変化する。さらに,このコスチュームでとあるステージに行くと……? |
「ベヨネッタ」シリーズは,アクションの爽快さや,それぞれの生き様を見せるキャラクター達の魅力が相まって,遊んでいると元気が出てくるゲームだ。アクションゲームが苦手という人や初心者という人にも,「ベリーイージー」や「イージー」で気軽に華麗な戦いを楽しみながら,個性あふれるキャラクター達や深みのあるストーリーに触れて欲しい。もちろん,“ベヨネッタのルックスに惹かれて遊んでみる”というのもアリだ。
そして,コアなゲームファンは,より遊びやすくなったSwitch版で自身の技術を磨き,手応えある高難度のステージに挑んでみよう。
「ベヨネッタ」 |
「ベヨネッタ2」 |
Switch版「ベヨネッタ」「ベヨネッタ2」公式サイト
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