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埼玉西武ライオンズがeBASEBALL初代王者に! eBASEBALL パワプロ・プロリーグ SMBC e日本シリーズの熱戦をレポート
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印刷2019/01/15 19:24

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埼玉西武ライオンズがeBASEBALL初代王者に! eBASEBALL パワプロ・プロリーグ SMBC e日本シリーズの熱戦をレポート

 2019年1月12日,東京・ビッグサイトTFTホールにて,「eBASEBALL パワプロ・プロリーグ2018-19 SMBC e日本シリーズ」が開催された。横浜DeNAベイスターズとの熱戦を制し,埼玉西武ライオンズが初代eBASEBALL王者となったe日本シリーズのレポートをお届けしよう。

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パワプロ・プロリーグ2018公式サイト

「パワプロ・プロリーグ2018-19 e日本シリーズ」アーカイブ配信
(KONAMI公式YouTubeチャンネル)



守りで魅せた埼玉西武ライオンズが

初代eBASEBALL日本一に!


 SMBC e日本シリーズは,KONAMIと日本プロ野球機構(NPB)が共同で開催する「eBASEBALL パワプロ・プロリーグ」を締めくくる1戦だ。2018年11月10日に開幕したeペナントレースと12月16日に行われたeリーグ代表決定戦を制したパ・リーグ代表の埼玉西武ライオンズとセ・リーグ代表の横浜DeNAベイスターズが,この歴史的な舞台へと歩みを進めた。

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パ・リーグ代表の西武(写真左からなたでここ選手,BOW川選手,ミリオン選手)。球団マスコットのレオと,球団OBで現在はチームスタッフとして勤める松下建太氏も応援に駆けつけた
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セ・リーグ代表のDeNA(写真左3番目からヒデナガトモ選手,じゃむ〜選手,AO選手)。こちらもマスコットのD.Bスターマン,OBで野球振興・スクール事業部に所属する鈴木尚典氏が登場
試合前には西武の辻 発彦監督とDeNAのアレックス・ラミレス監督からの激励メッセージ動画が流れた
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解説はプロ野球OBで監督経験もある真中 満氏(写真左),谷繁元信氏(写真右)が担当
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 試合はeリーグ代表決定戦に引き続き,1人の選手が3イニングずつ担当するリレー形式での1試合。文字どおりの1発勝負だ。事前に行われたくじ引きにより,DeNAの希望で球場はクラウンスタジアムのDH制あり,西武の希望で先攻DeNA,後攻西武に決定。両チームともにキャプテンが試合中盤を担当し,シーズン中に好成績を残したエースのなたでここ選手AO選手に最後に託すというオーダーとなった。

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 西武はミリオン選手,DeNAはヒデナガトモ選手が先鋒を務めた試合序盤は,両者ともにランナーを出しながらもも要所は締めるピッチングを見せ,0-0のスコアのまま3回表までテンポよく進行する。
 試合が動いたのは3回裏。ミリオン選手が不調の7番金子でヒットを放つと,思い切りのいい走塁で2塁に到達。続く炭谷で進塁打を放ち,1アウト3塁という絶好の得点機を作り出す。
 この序盤の山場でミリオン選手が選択したのは,まさかのスクイズ。1球前にバッテリーエラーが発生していたヒデナガトモ選手の心の隙をついたのか,これが見事に成功し先制点を獲得。さらにバッターが俊足の源田だったため内野安打となり,1アウト1塁で西武の攻撃は続いた。
 先制点を取って勢いに乗るミリオン選手は,続く1番浅村の打席の1球目に源田で盗塁を決める。さらにフルカウントで放った高いバウンドの打球がショート大和のエラーを誘発し,1アウト1塁3塁へとチャンスが拡大した。2番秋山のセカンドゴロや,3番山川と5番中村の長打で得点を重ねて計5点を獲得。最高の形でBOW川選手にバトンを渡す。

序盤戦は西武打線の機動力が光った
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 キャプテン同士の対決となった中盤戦は,大量失点の嫌なムードを振り払うかのように,DeNAのじゃむ〜選手が先んじて結果を残す。
 2番筒香でツーベースヒットを放つと,続くソトのレフトフライでランナーを進めて1アウト3塁にし,4番宮﨑での狙いすました右打ちを見せる。結果は好守に阻まれセカンドゴロとなったがランナーは生還。失点直後に1点を返すことに成功した。
 しかし西武のキャプテン,BOW川選手も黙ってはいない。5回裏に浅村であわやホームランかというツーベースを放つと,秋山の進塁打でランナーを3塁に送り,森でセカンドへの強いゴロを転がして渋く1点を追加。6回表には,抜けていれば相手を勢いづけかねないというソトの長打をセンター秋山のダイビングキャッチで1失点に抑え,4点リードで後半戦につないだ。

打者の能力や状況に応じた打撃で追い詰めたじゃむ〜選手だが,BOW川選手の堅守を完璧に崩しきるには至らなかった
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 終盤は,シーズン打率4割を記録し,打撃部門3冠と最優秀防御率の計4冠を制覇した西武のなたでここ選手と,シーズン中わずか3失点という卓越した投球術を見せ,打撃でもリーグ最多打点を記録したDeNAのAO選手という,両リーグを代表する選手同士の対決だ。
 7回表からさっそく魅せてくれたのが,守備側のなたでここ選手。7,8番の石川と伊藤を打ち取り,さらに9番大和が放ったヒット性の打球を,あらかじめ前進守備を取らせていた金子侑でライトゴロに。結果三者凡退に抑えてAO選手の出鼻をくじく。
 しかし守備が冴えていたのは,なたでここ選手だけではない。7回裏からリリーフエースの山﨑康を投入したAO選手も,打者ごとに守備位置を微調整する慎重さと配球の妙で,パ・リーグ打撃三冠王のなたでここ選手の攻撃を封殺。守備が流れを引き込んだのか,8回表に梶谷のツーベース,筒香の進塁打でチャンスを築く。
 ここでエース菊池を諦めたなたでここ選手は,横の変化球で対戦相手を揺さぶれる平井にスイッチ。強気の投球でソトと宮﨑にヒットを打たせず,最少失点で切り抜ける。8回裏に追加点を奪うことは叶わなかったが,9回表にはシュートを匂わせつつストレートとスライダーで勝負する投球で無失点に抑えて試合終了。西武が初代eBASEBALL王者に輝いた。

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 試合終了後には,eペナントレースの個人タイトル表彰式が行われた。タイトル獲得者は以下のとおり。最優秀選手として,なたでここ選手が選ばれている。
 また,表彰式の最後には,NPBの斉藤 惇コミッショナーから,2019年もeBASEBALL パワプロ・プロリーグを開催することが明言された。試合数や細かいルール,プロテストの有無などの詳細は未定ということだが,今後のeBASEBALLの動向にも注目だ。
 最後に西武とDeNAの選手インタビューをお届けするので,こちらもチェックしてほしい。

パ・リーグ
首位打者:なたでここ(埼玉西武ライオンズ)
最多本塁打:なたでここ(埼玉西武ライオンズ)
最多打点:なたでここ(埼玉西武ライオンズ)
最優秀防御率:なたでここ(埼玉西武ライオンズ)
最多奪三振:ミリオン(埼玉西武ライオンズ)

セ・リーグ
首位打者:カイ(広島東洋カープ)
最多本塁打:カイ(広島東洋カープ)
最多打点:AO(横浜DeNAベイスターズ)
最優秀防御率:AO(横浜DeNAベイスターズ)
最多奪三振:ヒデナガトモ(横浜DeNAベイスターズ)

最優秀選手
なたでここ(埼玉西武ライオンズ)


埼玉西武ライオンズ選手インタビュー


――優勝した感想をお願いします。

ミリオン選手:
 ずっと目標にしてきた日本一が達成できて,すごく興奮しています。

BOW川選手:
 個人としてはつまずくこともありましたが,無敗で日本一まで突っ走れました。チームメイトの2人と,支えてもらった人達に本当に感謝しています。

なたでここ選手:
 必ずBOW川さんを日本一のキャプテンにするという思いでやってきたことが実現できて良かったです。

――あらためて西武というチームの印象を聞かせてください。

ミリオン選手:
 パワーのある打者が揃っていたので,そこはアドバンテージだったかなと思います。

BOW川選手:
 打撃はもちろん走力や守備にも穴がなくて,さすが実際のプロ野球でもリーグ優勝したチームだなと思います。

なたでここ選手:
 凄く打力のあるチームなんですけど,ピッチャーも粒ぞろいで,対人戦で強いタイプの選手が揃っているという印象です。

BOW川選手:
 ただ,選手の能力に頼らずしっかり戦っていこうというのは,最初から3人で話していました。

なたでここ選手:
 その能力を3人で引き出せた結果が優勝という形に結びついたと思います。

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――日本一を決める大一番でのスクイズは,なかなか勇気がいる決断だと思います。あれはチーム全員で話し合ったものですか。

ミリオン選手:
 自分1人の判断です。0-0で終わるのと1点取って終わるのでは,続く2人の気持ちも全然変わってくるので,どうしても1点が欲しかったんです。事前にスクイズの練習もしていたので,迷わず落ち着いて決められました。

――長打のイメージがあるチームですが,今日は全般的に打球が上がっていませんでした。そこで焦りを感じることはなかったのでしょうか。

ミリオン選手:
 打球が上がらなかったのは,相手のナイスピッチング率が高かったからですね。それについて焦りはあまりなかったです。

――逆に強いゴロが多く,それが横浜側のエラーを誘って得点につながった場面もありました。これは狙っていったのでしょうか。

ミリオン選手:
 さすがに狙っては打てないですね(笑)。意図的ではないです。

――チームとしてe日本シリーズに向けて特別に練習したことはありますか。

BOW川選手:
 特別なことではなく,これまでも行ってきたことですが,まず重視していたことはコミュニケーションを取ることです。前からパワプロでつながっていましたが,お互いの人となりまでは知らなかったので,チームメイトになってから会話を重ねました。こうして意見交換ができていたのが良かったなと思います。
 あとは,3人とも住まいが離れていて平日に集まるのが難しい中でも,試合前日には集まって練習したことですね。僕の家に試合と同じような機材を揃えて,実際の試合に近い環境で練習していたことは,勝ちにつながる大きな要因になったかなと思います。

――BOW川選手が機材を揃えたのですか。

BOW川選手:
 はい。日本一を取るための自己投資で,チームへの投資と考えていましたし,この3人なら上にいけると思っていたので,迷いはありませんでした。

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――資金面や環境面で,球団やeBASEBALLの運営からサポートが欲しいと思ったことはありますか。

BOW川選手:
 いえ。そういう環境を揃えるところから勝負は始まっていると思っていましたし,実際の野球でも,道具や設備は必ずしも平等に与えられるものではないですよね? 

ミリオン選手:
 移動費とかホテル代は出してもらっているので,資金面で不安を感じることはなかったです。

BOW川選手:
 サポートは必ずしもお金だけじゃなくて,声を掛けてもらえるだけでもだいぶ違うんです。ペナントレース中は1人で抱え込んでしまうこともあったんですが,細かい気づかいをいただいて助けられることもありました。ありがたいと思っています。

――2019年度もeBASEBALL パワプロ・プロリーグが開催されることが決定しました。今後の目標を聞かせてください。

ミリオン選手:
 全力でレベルの高いプレイを見せて盛り上げていきたいですね。他の選手ももっとレベルアップしてくるだろうし,今回の試合を見て参加したい,プロになりたいと思っている人も増えていると思うので,それに負けないように練習して来年も優勝したいです。

なたでここ選手:
 NPBやKONAMIが作ってくれた素晴らしい場所ですが,知名度的にはまだまだ足りないと思います。これからもいろいろな層の人にアピールできるよう,SNSや動画の配信などでパワプロの面白さを発信していきたいと思います。

BOW川選手:
 どういう形で行われるか分からない部分もありますけど,やはり日本一の連覇ですよね。これは僕達3人しかできないのですから。マークもきつくなるとは思いますけど,その中で勝っていきたいです。
 eスポーツというからにはスポーツとして見てほしいという部分はありますが,どんなスポーツでも最初は遊びや娯楽から生まれていったものだと思うので,娯楽として多くの人に楽しんでもらいたいですね。そのうえで今日みたいなチーム戦で,熱の入った戦いも見せられればと思います。

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横浜DeNAベイスターズ選手インタビュー


――今日の試合についての感想をお願いします。

AO選手:
 西武の細かい野球に終始振り回されたなという感じですね。仕留められそうな甘い球もあったし,4点差ならいけるかな……と思っていましたが,自分のプレイにも甘かった部分がありました。

――対戦した西武は長打で勝ってきたイメージのあるチームですが,今日の試合展開で戸惑った部分はありましたか。

AO選手:
 それはなかったです。足の速い選手で盗塁を決めて進塁打で塁を進めるという,器用な戦い方もできるチームですから。今日の試合で見せた野球こそが西武の本当に強い部分で,「巧い野球をされたなあ」という印象です。

じゃむ〜選手:
 今回は,細かい部分や勝負強さ,流れを持ってくる力といった目に見えにくい部分が,僕らより勝っていたのかなと思います。個人的にはシーズンで一番いいプレイができたので,そこは楽しくやれたかなと感じています。

ヒデナガトモ選手:
 3人の中で僕だけ得失点差がマイナスだったので,そこは不甲斐ないと感じています。エラーが出たり不運な面もあったんですけど,運の要素が絡んでくるのもスポーツと言われている部分なのかなと再認識できました。

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――エラーが出て動揺した面はありましたか。

ヒデナガトモ選手:
 ゲーム上のエラーのあとに,捕れるはずのボールが捕れなかったという,自身のメンタル面からくるエラーが出てしまいました。やはりメンタルは大事だなと感じましたね。

――いま振り返ってみて,メンタル的なエラーを防ぐような次善策はあったと思いますか。

ヒデナガトモ選手:
 もっと冷静になるべきでしたし,もっと2人と話すべきでした。「いまのはちょっと運が悪かったよね」みたいなひと言でもいいから話をして,冷静になれたら良かったかもしれません。

――選手の調子があまり良くなかったことも影響していたかと思います。

じゃむ〜選手:
 それはしょうがないところだと思っています。逆にリーグ優勝決定戦のときは(相手チームの調子も含めて)良かったですから。エラーに関しても,ですね。どうして起こるのか分からないですが,もしプレイ次第で減らせるのであれば,そのあたりを解明できればいいなと思っています。

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――今後プロ選手として目指していることや次期の目標を教えてください。

じゃむ〜選手:
 今回取れなかった個人賞をどれか1つでも取りたいというのもありますが,まず全体のレベルアップですね。データを見たら「どの項目でも上位に入っている」と思われる選手になりたいです。チームとしては,セ・リーグを連覇したうえでの日本一ですね。

ヒデナガトモ選手:
 意気込みだけならなんとでも言えるので……日本一と個人としての全勝,個人タイトル総なめを狙っていきたいです(笑)。次は絶対勝ちたいですし,誰よりもうまくパワプロをプレイできるようになりたいです。

AO選手:
 この3人で日本一を目指したいです。個人としてはペナントレースを全勝して,なたでここ選手のように多くのタイトルを取りたいですし,パワプロに興味を持ってくれたり,ゲームを始めるきっかけになるようなプレイをする選手になりたいです。
 プレイを見せるほかにも,SNSなどでパワプロ人口が増えるような取り組みをしたいと考えています。

会場では,12球団のマスコットと三井住友銀行のキャラクターであるミドすけが大会を盛り上げ,来場者の写真撮影やサインに応えていた
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別のホールで行われたスマホ向け「実況パワフルプロ野球」iOS / Android)の「パワプロアプリ チャンピオンシップ2018」と,「プロ野球スピリッツA」iOS / Android)の「プロスピA チャンピオンシップ」という2つの大会も多くの観客で賑わっていた
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