インタビュー
リリース1周年の「メギド72」プロデューサーインタビュー。女性プレイヤーによる「サタナキア」人気は予想外だった!?
本作は,主人公の少年である若ソロモンが,伝説の指輪の力で72柱のメギド(悪魔)を従えて,最終戦争「ハルマゲドン」の危機から世界を救うRPG。「フォトン」と呼ばれるエネルギーを奪い合う「ドラフトフォトンシステム」を特徴としたタイトルだ。
10月28日に開催されたリアルイベント「メギド72banquet〜ソロモン王たちの祝宴〜」(関連記事)でも発表されたように,リリース1周年に向けたさまざまな企画や施策が用意されている“いま”,プロデューサーの宮前公彦氏にインタビューをする機会を得られたので,その内容をお届けしよう。
「メギド72」公式サイト
「メギド72」ダウンロードページ
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「マジック&カノン」のリベンジからスタート
4Gamer:
本日はどうぞよろしくお願いいたします。まずは本作の企画立ち上げにあたって,DeNAとメディア・ビジョンがタッグを組まれた経緯からお聞かせください。
宮前公彦氏(以下,宮前氏):
もともと僕がDeNAへ入社する前に,両社が「マジック&カノン」(※)というゲームを手掛けていました。ゲームとしてはすごくよくできていたんですけど,マネタイズ面など,サービスとしては残念ながら,成功といえる結果になりませんでした。しかしプレイヤーさんからは,とても良い反響をいただいていたので,「もう1回一緒にやってみましょう」となったのが,今回のプロジェクトの始まりです。
いわば「マジック&カノン」のリベンジのような意味もありましたね。ですので,僕が入ったときには「このプロジェクトはメディア・ビジョンさんと何かやる」というのは,もう決まっていました。
※2013年10月から2015年11月までサービスされていたスマホ向けRPG。
それから,当時の事業部長からオリジナルタイトルで,いわゆる中二っぽいというとチープですが,誰もが持つ少し過剰なくらいの格好よさや,憧れを満たすような,オリジナルのRPGを作りたいという話が出まして。
メディア・ビジョンさんは,ずっとRPGを作ってきていらっしゃいますから,ノウハウや経験が豊富です。DeNAとしては分析を始めとした運営力といった部分に実績がありますから,データを見ながら,しっかりとサービスを運営できるという強みがあります。それぞれの強みを活かしてどうやっていくかがポイントのプロジェクトですね。
4Gamer:
なるほど。開発はスムーズにいかれたんでしょうか?
宮前氏:
リリースするまでに3年かかっていて,けっこうトライアンドエラーがあったのも事実です。当時のDeNAのスタンスでは,ある程度すばやく作って出してみるという方針で,もともとそんなに時間はかけず,2015年度内には出せるようなイメージだったんです。
当時はキャラクターも,いわゆるカードゲームのような,今のイラストの原型になるようなものはあったんですけど,3Dモデルはありませんでした。3D化には時間がかかるので,バトル自体はミニキャラでもいいかと考えたりもしたんですが,それに動きをつけるにも時間が必要です。
そこで,まずはキャラクターを球のように表示して,ソロモン画面の中央で指示をしているかのような形に見せるという,抽象的なバトルにしたんです。より深いゲーム体験は目指していたんですが,初期は今ほどキャラクターもストーリーも作り込まれていませんでしたね。
2018年4月のアップデートで遊びやすさを大幅に改善
4Gamer:
去年12月のリリースから今年2018年4月下旬にかけて,さまざまな改善を行うアップデートが行われました。具体的にどのような対策を取られたのでしょうか。
当初のゲームバランスはけっこう難しめで,プレイヤーさんが考えながら楽しむというのをコンセプトとして作っていたんです。そこは今も変わっていないんですが,チュートリアルが「ルールは教えるから,あとはプレイヤーさんにお任せ」みたいなスタンスでした。3つの「フォトン」を取り合って戦って,ゲージが溜まると奥義が撃てるぞ,奥義は各キャラクターで違うから探してみてくださいみたいな……(笑)。
それに対してゲームのルールやバランスは一切変えず,各キャラクターの個性が分かるようにチュートリアルを変えました。今はストーリー開始時に仲間になる「ウェパル」や「ブネ」の使い方を分かりやすく解説しています。
4Gamer:
チュートリアルを終えたところで,3つの「フォトン」の扱い方や「ファイター」「トルーパー」「スナイパー」といったクラスの相性,編成時にリーダーにしたメギドが発動させる特殊効果「マスエフェクト」などについても,だいたい理解できるようになっていますね。
私より先にゲームを始めていた知人からは「かなりバトルが難しい」と聞いていたんですけど,とても分かりやすく基礎を理解できたので,むしろ驚きました。後続プレイヤーにはありがたい改善です。
ウェパル |
ブネ |
宮前氏:
UIも,分かりやすさを重視するという方向性で変えました。バトルもそうですが,ルールやバランスといったゲームの面白さを担う部分については変えず,操作性のストレスをなくして,分かりやすく伝えるということですね。
あとは,チュートリアルで補足しようとするとボリュームが膨らみすぎるので,ほかの情報はミッション型クエストに入れました。「このボスはこのキャラクターで倒せ」みたいなものをミッションに入れて「このボスはこうやって倒すんだな」というのを学んでもらおうと。ヒントを散りばめて,それに報酬を設けて……という感じです。
4Gamer:
UIについては細かい部分でいうと,ポップアップを閉じる際に「×」や「閉じる」といったボタンではなく,画面のどこをタップしてもOKなのが気に入っています。
宮前氏:
社内だと「閉じるボタンがないと分かりにくいのでは?」という意見も出たんですけど,タップすれば閉じるようにすればいいじゃないかと。そういうのは触れば分かると思っていたので,言われたけど「まあいっか」と……(笑)。
4Gamer:
毎日のように触れていると些細な部分でのストレスが積み重なってくるので,レスポンスの良さはありがたいです。あとはヘルプのボタンもいいですよね。まとまったヘルプをあとで見直すという流れじゃなくて,今知りたいと思う要素にゲーム内からすぐアクセスできるのは,とても助かります。
宮前氏:
そういってもらえるとありがたいです。分からないときに分からない情報へリーチできるのは良いよねと言っていたので。そのあたりの工夫もアップデートで追加していきました。
分かりやすいといえば,メギドを強化するための素材がゲーム内で逆引きできることにも驚きました。一覧画面でも,アイコンで「これは曜日クエストの素材が足りない」「これはもう合成ができる」「これはもう所持している」「これはメギドのレベルが足りない」というのが一目で分かるのは,とてもありがたいです。
宮前氏:
そのあたりも4月のタイミングで改修したところです。具体的にお伝えすると,必要素材から入手先クエストに飛べるシステムはリリース当時からありましたが,曜日クエストなどでその日にアクセスできるかどうかの視認性を高めるマークを,4月のタイミングで実装しました。
プレイヤーが愛さずにはいられない
メギド72のキャラクター
4Gamer:
本作にはキャラクターのレアリティがなく,好きなキャラクターを編成してどんな戦い方をするのか自由に考えられるのも魅力の1つかと思います。4月のアップデートで引き直しガチャが追加されて,スタート時から好みのメギドと一緒にゲームを始めやすくなりましたね。
宮前氏:
キャラクターにレアリティがないというのが我々の売りでしたが,プレイヤーさんたちがアプリを再インストールをし,ガチャを引いている形跡が見受けられました。我々としては,別にそこでダウンロード数を稼いで「何万ダウンロードいきました」というのを発表したいわけでもないですし,そこが離脱ポイントになるくらいなら,遊んでほしいという気持ちが強かったので,引き直しガチャを入れました。
4Gamer:
偶然の出会いだからこそ,運命のように感じられる場合も多いですよね。とくにメギド72では出会ったメギドを深く愛する,熱心なファンが非常に多くいるように感じられます。
大本としては「必ず好きなキャラクターがいる」みたいなものを目指したいとはよく言っていました。例えば,僕は筋肉質な「ブネ」のようなタイプが好きですが,可愛い女の子や綺麗な女の人,格好良い男性が好きな人もいるでしょう。「それぞれが主役になれる場所がある」という設定にしたいというところは意識して作っています。
4Gamer:
プレイヤーのやり方次第で,どんなメギドにも活躍の場を与えられますよね。人間のような姿と悪魔のような姿の二面性などもありますし,それぞれのキャラクター設定にとても力が入っていて,触れていくうちにどんどん好きなメギドが増えていってしまう……。ビジュアルやキャラクター性などから興味をそそられる女性ファンも増加していますね。
正直なところ,女性ファンがここまで増えるとは思ってもいませんでした。最初のゲームコンセプトとしても「ゲーム自体が面白ければ良い」という話をしていて,バトル重視のゲームとして作っていたので。
僕自身は歴史シミュレーションやRPG,サッカーなどのスポーツゲームが好きで,メディア・ビジョンの皆さんとも「誰を先発にして,どのフォーメーションで,どんなふうに戦うか」という,そうした遊び感を作りたいという話をしていました。そんなところから始めたガチのバトルゲームだったので,もちろん多少は「女性からも人気が出たらいいな」という思いはありましたけど,こんなに遊んでいただけるとは思ってなかったです。とくに「サタナキア」がここまで女性に人気が出るとは……。
4Gamer:
戦略的な部分も面白いですし,キャラクターが好きという女性プレイヤーも「好きなメギドをいかに活躍させるか」みたいな部分で楽しんでいらっしゃいますね。
宮前氏:
僕もそうした視点が好きで,三国志で言うなら「誰を総大将にするか?」を楽しむ部分ってあるじゃないですか。サッカーでも「誰を軸にチームを組み立てるか?」とか。人によってアルゼンチンのチームが好き,ブラジルのチームが好きという人もいるでしょうし,同じようなメンバーでも3-4-3で戦うのか,4-4-2で戦うのかみたいな。こういう話をするのが楽しいんですよね。ゲームも楽しいし,ゲームの後の会話も楽しいみたいな,そういうゲームにしたいと思って作っていたんですよ。
4Gamer:
実際プレイヤーに攻略の相談をしても「どのキャラクターを軸にしたいのか?」がまずあって,そこから「それならこういうメギドと相性が良いよ」とか,そんな会話になりますね。
宮前氏:
まさに,そういうふうに遊んでほしいんです。僕は初期の頃「ザガン」を軸に守って戦ったり,敵に応じてリーダーを変えたり,毎回戦略を組み直します。でも「ハルファス」だけはレギュラーにして,絶対使うというパーティを組んでいました。持っているキャラクターやプレイヤーさんによって戦術が変わるという部分が楽しいゲームだと思います。正解はなくて,自分はこう,私はこうというのを言い合えるのが,楽しいと思える環境にしたかったんです。
4Gamer:
好きなメギドを絶対外したくないという点は,ついこだわってしまいますね。でもどうしても詰まったときには,違うメギドを使うと新たな戦術が見えてきて,そこで強さはもちろん,ほかのメギドの新たな魅力に気づいたということがよくあります。
プレイヤーと運営の間に築かれた信頼関係
4Gamer:
本作はとにかくプレイヤーの熱量がすごくて,プレイヤー同士のプレゼンが流行ったこともありましたね。
宮前氏:
そもそも会社ごとの戦略になるかと思いますが,当時のDeNAの戦略では,きちんとゲームが整って,投資すべきタイミングが明確に見えてからプッシュしていくという,堅実なスタイルを取っているんです。
とはいえ,プレイヤーさんからすれば「本当に(タイトルとして)育てていくつもりがあるのか?」と不安に思われてしまうのも分かりますので,当時はご心配をおかけしました。
4Gamer:
アップデートでの改善ポイントもですが,本作はプレイヤーの意見をしっかり汲んでくれるという点で大きな信頼を集めているように思います。実際のところ,どのように意見や要望を収集しているんでしょうか。
宮前氏:
基本的にはカスタマーサポートに届くお問い合わせですね。あとは,我々のカスタマーサポートチームがTwitterなどのSNSや,インターネット上のさまざまな反響をすくい上げてくれているんです。オフィシャルの意見として届いたレポートと,どれくらい反響があったのかというレポートを,僕が目を通していくという感じですね。
もちろん僕もイチプレイヤーとして遊んでいますから,そこから「これは分かるな」というものをスタッフと共有して,どこから手をつけていこうかという話になります。操作性についても,中には慣れれば解決するという部分もあるので,「これは直そうね」「今はここに工数を割くのではなく,別の場所をやろう」とか,しっかりと話し合いながら決めています。
4Gamer:
優秀なカスタマーサポートのチームに支えられているんですね。
宮前氏:
そうですね。僕の基準としては,既存のプレイヤーさんが満足する状態になっているかという点を最優先にしています。手をつけなければいけない場所は非常に多くあるので。
チュートリアルもまだ改善の余地はありますが,初心者の方に対して分かりやすいか否かという観点では,かなり改善されたので,一旦終わりにしようと。それより中盤のゲーム施策を入れようとか,そんな感じで進めています。
4Gamer:
なるほど。現在は1周年に向け,新攻略チケットやメギドの重複時の対応など,プレイヤーから要望の多いものへの施策が予定されています。これ以外には,プレイヤーからどのような要望が集まっているんでしょうか。
宮前氏:
比較的多いのは,3Dのキャラクターを回転して見られるようにしてほしいとか,過去のイベントシナリオを読めるようにしてほしいという要望です。ただ初期のイベントは,開発と並行して複数のライターが関わった関係で,どうしても世界観に齟齬が生まれている部分もあるんです。先日復刻開催した「シャミハザ」が登場する「二つの魂を宿した少年」は改修していますが,こうした状況がきちんと整ってからという話をしています。このイベントが終われば少し落ち着くような気がするので,徐々に進めていきたいですね。後発のプレイヤーさんからも前のイベントが見たいという意見は多いので,今後検討します。
また,イベントのサイクルがパターン化しているというのもあるので,そこは新しくしたいですね。個人的にはすぐにやりたいものがたくさんあるんですけど,バランスを取りつつ進めています。
リアルイベントで強く感じたプレイヤーの熱量
4Gamer:
大盛況となったリアルイベント「メギド72banquet〜ソロモン王たちの祝宴〜」ですが,振り返ってみた感想をお聞かせください。
宮前氏:
一言でいうなら「達成感」ですね。自分が思っていた以上に,プレイヤーの皆さまが熱量高く遊んでくれているんだなというのを,肌で感じることができました。やはり,面白いという意見もいただきますけど,それと同じくらい改善などの要望も受けているので,自分の中で喜びは少し控えめな気持ちでいます(笑)。
でも,会場で皆さんが楽しそうにしているのがすごく嬉しくて。自分で言うのもなんですけど,ちゃんとしたものを作れたんだなという思いはありますね。準備する時間もなくてハードでしたけど,やれてよかったです。
4Gamer:
リリースから1年未満のタイトルが初めて開催したイベントとは思えないほど,高い完成度だったように思います。会場の展示などもですけど,生演奏をはじめ「Cafe VAIGARD」のフードや,グッズも凝っていて,すごかったですね。
宮前氏:
プレイヤーさんからも「こなれてる感がある」と言われました(笑)。僕がコンセプトなどを決めてマーケティングチームと動いていて,「こういうアイテムがあったら喜んでくれるだろう」というのは何となく想像がついたので,業者の方々ともいろいろ考えました。
体験型コンテンツとしてアジトをVRで見られたら楽しいよねとか。もともとVRを想定していたタイトルではなかったんですけど,72秒ならいけるだろうとか(笑)。思っていたよりも大きなスペースが借りられたので,好きなキャラクターの写真が撮れたらいいよねと「フォトンスポット」も準備したりして。あとはバトルが好きな方と,世界観やキャラクターといったクリエイティブが好きな方と,両極いるのは分かっていましたから,バトルが好きな人はバトルで遊べるように,キャラクターが好きな人にはイラストを描いてもらったり,公式と触れ合える場を設けたりしました。このあたりはうまくいったかと思います。
4Gamer:
プレイヤー同士のPvP大会「コロシアム@banquet」や「生コロシアムステージ」も盛り上がりましたね。
宮前氏:
イベントにPvPを入れることには懐疑的な意見もあったんですけど,やってても楽しいし見ても楽しいコンテンツでしたから,絶対に皆さん面白いと言ってくれるという確信があったので,トリにしようと思ったんです。本当にプレイヤーの皆さまが楽しそうにしてくれていて,嬉しかったですね。
4Gamer:
200組400名の招待枠に想定以上の応募があったそうですから,今回のイベントの盛り上がりを知って次回を期待する声も相当大きいんではないでしょうか。
宮前氏:
大きいですね。こちらは,まだ私の妄想ですが,今度は規模をもっと大きくやりたいとか,地方でもやるとか……。でも人が増えすぎると,あの一体感を作るのが難しいと思うので,できれば地方のほうがいいのかと考えています。ただ,そうすると今度はお金がもっとかかるので。もっとビッグタイトルになったら実現できると思います。
運営のこぼれ話や1周年に向けた意気込み
4Gamer:
メギド72をとことん遊びつくしているプレイヤーも多そうですが,実はまだあまり注目されていないポイントなどはあるんでしょうか。
けっこう皆さん遊び倒してくれているので,あまり思いつきませんね(笑)。もともと,例えば「メギドの武器は何で違うの?」というのをソロモンが聞いて,各メギドが答えるみたいな,移動中に会話をするようなイメージがあったんですけど,各キャラクターが独り言のように言うことしかシステム上できなくて。
財宝クエストの「黄金の宮殿」や「英知の書庫」など,期間限定イベントのエクストラモードでもちょっとした会話イベントがあるんですが,例えばソロモンが「腹減った」と言ったら各メギドそれぞれが違った言葉を返してくれるので,そのあたりも見てもらえたら嬉しいです。でも,そこも見てくれる人は多いですよね。開発側はどうしても自分のパートに集中していることも多々あるので,場合によっては皆さんのほうが詳しいかもしれません。
バトルに興味のある方には,時間があったらシナリオも読んでみてほしいんですが,とくに5章はすごく盛り上がるので,必見です。メギドのシナリオが好きな人は,もう遊び尽くしていると思うので,どちらかと言うと,いろいろとお待たせしてすみませんという感じです。
4Gamer:
ログインボーナス時や,季節によって変わる台詞も知りたがるプレイヤーが多いようで,よく情報交換をしていますよね。好きなメギドのものを狙って見られるものではありませんし。
宮前氏:
このあたりは公式で明言することはないので,プレイヤーの皆さまが交流するきっかけの一つになればいいですね。全部がぱっと見られたらつまらないですから。
4Gamer:
それと,どうしてもうかがっておきたかったのですが,先日SNSでも話題になった「キューティーヴァイオレンスナンバー5」をはじめ「夜ちゃんと寝てない疑いのあるメギド」とか「たぶん親孝行なメギドたち」とか,あまりほかのタイトルでは見ないような召喚ピックアップを行っていらっしゃいますよね。あのテキストは誰がどのように決めているんですか。
宮前氏:
僕は「野外炊飯が得意なメギド」が好きでした(笑)。そういうネタは僕らではなく,メディア・ビジョンさん側のディレクターさんやライターさんを中心に作ってもらっています。そういうミーティングもたびたび行っているので,これは面白いとなったものを実装しています。もちろん何でもいいわけではなくて,プレイヤーの皆さまの感情に沿わないものは,いくら面白くても入れないようにしています。
召喚のラインナップについては,DeNA側で中長期の戦略を見ているスタッフが決めています。「このタイミングで,こういう技を持ったキャラクターを出しましょう」といった具合ですね。そうしたビジネスとして押さえるべきポイント以外のところで,ピックアップ枠のキャラクターは「こんなのでどうですか」という提案を受けて,「それ面白いね!」となって決まっていくという感じです。
4Gamer:
Twitterなどでゲームのプレイヤー以外にも話題になっていますよね。そのネタはぜひ続けていただきたいです(笑)。
宮前氏:
開発スタッフの中には面白いことを思いつく人がたくさんいるので,そうしたちょっとしたアイデアを極力大事にしています。ビジネスですから何でも良いとはいかないのですが,そのバランスを取りながらですね。
4Gamer:
最後に,1周年に向けてさまざまな施策がスタートしていますが,意気込みについてお聞かせください。
宮前氏:
ようやく1周年を迎えられるということで,今後ももっともっとサービスを面白くしていきたいと思いますし,プレイヤーさんが増えてきて,会社からも信頼を集め始めているので,周囲の期待を裏切らないように運営をしていきたいと思います。リリース当初はご心配をおかけすることも多かったのですが,今はだいぶ安定し始めているので,コンテンツ追加量のペースを立て直そうとしているところです。今後もより楽しめるよう,チームを強固にして,期待に応えられるようなものにしていきたいと思います。
いつも同じになってしまうんですが,運営の皆がメギド72を好きで,メギド72を想いながら作っています。ここからストーリーもさらに面白くなりますし,バトルももっと展開できるようにしていきたいので,楽しみにしていてください。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
──2018年11月19日収録。
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(C) DeNA Co., Ltd.
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