「KORG Gadget」のVR版がOculus Quest 2向けに年内リリースか。ハンドトラッキングでガジェットに“触れる”

　コルグが販売しているDAW（Digital Audio Workstation）「KORG Gadget」シリーズのVR版が，海外の音楽メディア・Matrixsynthの公式YouTubeチャンネルで公開された動画によって明らかになった。

画像は動画をキャプチャしたもの

　この動画はFacebookのオールインワン型VRヘッドマウントディスプレイ「Oculus Quest 2」を装着するシーンからスタート。VR空間は，3Dで表現されたミキサーやガジェット（※）がならぶテーブルと，空中に浮かぶ多数のウィンドウで構成されている。発売時期は2021年内であるとのこと。

※「KORG Gadget」上で用いられる音源。それぞれが架空の電子楽器としてデザインされている。

　操作にはOculus Touchコントローラーでなく，ハンドトラッキングが採用されているようだ。つまり，これまで単なるCGでしかなかったガジェットを，自分の手で操れるということになる。

　動画内で表示されるクレジットを見ると，開発にはコルグのほか，Nintendo Switch用ソフト「KORG Gadget for Nintendo Switch」を開発したDETUNEも関わっていることが確認できる。筆者は，DETUNEがニンテンドー3DS用ソフト「KORG DSN-12」の発売後に開催したイベントで，同社代表の佐野電磁氏から「Morpheus（PlayStation VR発表当初の仮称）を使って，3D化したリサジューの中で，音を作りながら遊ぶようなものを作りたい」といった旨のコメントを聞いているのだが，動画内に登場する巨大なオシロスコープのウィンドウを見るに，それに近いものが実現されているようだ。

　また，ゲーマーとしてはバンダイナムコエンターテインメントとのコラボ音源「KAMATA」，セガとのコラボ音源「OTORII」，タイトーとのコラボ音源「EBINA」にも対応するのかが気になるところ。動画内に登場するガジェット選択画面では，これら3ガジェットのアイコンが確認できるので，期待して良さそうだ。

　Oculus以外のVRプラットフォームでの展開や，iOS / Mac版の追加ガジェットに対応しているのかなど，いろいろと気になるところが多い本作。詳細については，コルグからの正式発表を待ちたい。

「KORG Gadget」公式サイト