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レトロンバーガー Order 9:「熱血硬派くにおくん」シリーズは白ラン&ドット絵で平成を駆け抜けた。今後ともツッパリ通して夜露死苦編
“今日のレトロゲーム”にフォーカスしていく連載「レトロンバーガー」。さて,世の中バーチャルリアリティとかクラウドゲームとか新時代のテクノロジーが出てきていますが,それなのにレトロ(風)ゲームを追っているゲーマーというのは,ある意味でザ・アウトロー! ただ,「昔のゲームは良かった。それに比べて今のゲームは」的なことを言って最新タイトルを腐すようだとアウトローどころか単なるヘイター。清く正しくクレイジーなレトロ嗜好ゲーマーであるためには,アウトローなりの美意識を持って,健康優良不良少年な熱血硬派に努める必要があるわけです。
そんなわけで今回はアウトローに学ぶべく「アキr……ではなく「熱血硬派くにおくん」シリーズ(以下,熱血シリーズ)をフィーチャーしてお届けします。
熱血シリーズの第1弾である「熱血硬派くにおくん」は,昭和末期の1986年に誕生したタイトルですが,2015年6月にミリオンの所持していた旧テクノスジャパンに関する無体財産権がアークシステムワークスに譲渡されて以降,後述する海外独自タイトルや舞台化など,近年も新しい動きが見られます。
そう,熱血シリーズは単なる「古い時代のゲーム」ではなく,平成が始まる前から終わるころまで現在進行系で現役バリバリであり,レトロ嗜好ゲーマーにとっては理想像といっても過言ではありません。たぶん。
ちなみに個人的な熱血シリーズへの思い入れを語らせてもらえば,ゲームはもちろんながら双葉社の漫画誌・ファミコン王国に連載されていた「くにおくん!熱血勝負!!」が懐かしいところ。世間的には小学館・コロコロコミックの「おれは男だ!くにおくん」が有名ですが,個人的にはファミコン王国。「ボンバーマンリターンズ」とか「パラレルぱとろーるポプラ」とか良かったなあファミコン王国。
くにおくん ザ・ワールド 〜クラシックスコレクション〜
ファミコン王国の話はさておき,現時点における熱血シリーズの最新タイトルは2018年12月20日に発売された「くにおくん ザ・ワールド 〜クラシックスコレクション〜」(PS4 / Xbox One / Nintendo Switch。以下,ザ・ワールド)となっています。これはファミリーコンピュータ/Nintendo Entertainment System用の熱血シリーズおよび関連タイトルを18タイトル収録したもの。熱血シリーズはバーチャルコンソールやProjetc EGGなど,移植の機会が比較的多いものの,これだけのタイトルがひとまとめになっているのは利便性の面で嬉しいですね。
ストレートな移植のほか,バグ修正やゲームバランス調整などが施された“クオリティアップ版”でも遊べたり,特定条件の達成によるキャラクターアイコン&称号用ワードのコレクション要素があったりと,現代的なスタイルに応じた新要素も搭載されています。
……ところで「PC版は後日発売」のまま現在に至っているわけですが,こちらはいつ……?
「くにおくん ザ・ワールド クラシックスコレクション」公式サイト
アーケードアーカイブス 熱血硬派くにおくん
ただ,「ザ・ワールド」で遊べるのは家庭用タイトルだけ。原点であるアーケード版の「熱血硬派くにおくん」は……と言うと,ハムスターが展開しているアーケードアーカイブスからリリースされています。Nintendo Switch版の「アーケードアーカイブス 熱血硬派くにおくん」は「ザ・ワールド」より一足早く2018年6月28日に発売,PS4版はもっと早く2014年7月に発売されていました。
PS4版は,これに加えてアーケードアーカイブスの「熱血高校ドッジボール部」「ダブルドラゴン」「エキサイティングアワー」「出世大相撲」から2本を購入すると,アーケードアーカイブスの「RENEGADE」を無料でもらえるというお得ぶり。一方,任天堂プラットフォームではバーチャルコンソールでゲームボーイやスーパーファミコンの熱血シリーズが多く配信されているので,こちらも魅力的です。ゲーム機のストレージを熱血硬派色に染め放題!
River City Ransom: Underground
国内ではいい感じにレガシータイトルが移植されている一方,2017年2月には新作「River City Ransom: Underground」(PC / Mac)がSteamでリリースされました。これはカナダのスタジオ・Conatus Creativeが開発したもの。「ザ・ワールド」に収録されている「River City Ransom」(海外版「ダウンタウン熱血物語」)の続編となっていて,アレックス(海外版くにお)&ライアン(海外版りき)が大人になった時代を舞台としています。
正直なところゲームプレイが快適とは言えないきらいがあるものの,キャラクターはドット絵の雰囲気を踏襲しつつ多彩なアクションが作られていたり,熱血シリーズ初期のアウトロー的な雰囲気が重視されていたりするのは,なかなか好感触。国内の「熱血硬派くにおくん すぺしゃる」や「ダウンタウン熱血物語SP」と比較して,“現代的な熱血硬派”の解釈がどのように違うかを味わってみるのも一興です。
そのほか,2013年には実写ドラマ化したり,2014年には“剣と魔法のファンタジー”なゲームが出たり,2018年には「熱血硬派くにおくん 乱闘演舞編」として舞台演劇化したり,ユニークなスピンオフも数多く登場している熱血シリーズ。レガシーなスタイルを貫いているからこそ,多少のアレンジで何にでもなれるということでしょう。きっと新たな元号の時代でも,そんなスタイルをツッパり通してくれるはず!
個人的にはちょっと平成タイトルに踏みとどまって,ファンから高評価を得た3DS向けの“すぺしゃる”シリーズを現行機やPCに移植してくれないかなーと思ってたりもしますが!
くにおくん オフィシャルポータルサイト
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- 編集部:早苗月 ハンバーグ食べ男
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