インタビュー
中田ヤスタカ氏が,スクエニ新作「DJノブナガ」の音楽プロデューサーになったわけ――もしかしたら,ゲーム音楽家になっていたかも?
中田氏といえば,音楽ユニット「CAPSULE」としてのアーティスト活動をはじめ,「きゃりーぱみゅぱみゅ」や「Perfume」といった数々の人気アーティストの楽曲を手掛けていることで,その名を世間に広く知られている人物である。しかし,氏がゲーム業界と深い関係があったのかと問われると,首を傾げる人も多いだろう。
今回はそういった諸々の疑問をはじめ,氏が「DJノブナガ」でどのような楽曲を提供していくのかなどの話を,短い時間ながら聞くことができた。日本のクラブミュージックに革命を起こした“中田ヤスタカ”。そんな彼がこの場で口にしたのは,「もしかしたら僕はゲーム音楽家になっていたかもしれません」という意外な言葉であった。
「戦国アクションパズル DJノブナガ」公式サイト
印象深いゲーム音楽を尋ねたら,
「バーチャルボーイの〜〜」と返ってきた
4Gamer:
中田さんはメディアにはあまり露出されない印象を持っていまして,それも今回はゲームメディアのインタビューですから,この巡り合わせを作ってくれたスクウェア・エニックスさんには大変感謝しています。
中田ヤスタカ氏(以下,中田氏):
いえいえ。本日はよろしくお願いします。
4Gamer:
はい,よろしくお願いします。まず最初に,中田さんがDJノブナガで音楽プロデューサーをやることになったきっかけを聞かせてもらえますか。発表会では,柴さん(スクウェア・エニックス ゲームプロデューサー 柴 貴正氏)の視点から企画発足の流れが語られていましたが,中田さんの視点ではどのような流れだったのかなと。
中田氏:
僕は日頃から周囲の人達に「ゲーム音楽をやりたい(作りたい)」と口にしていたんですよね。
4Gamer:
そこからして意外なような,いや,逆にしっくりくるような……。
中田氏:
そうしていたら,事務所から「(ゲーム音楽を)やれそうな話があるけど,聞く?」と言われて,それで決まったんです。
4Gamer:
この上なく簡潔で分かりやすいですね(笑)。やはり,何がしたいのかは口にしておくものですね。
中田氏:
「ゲームを作りたい」とか,「ゲーム音楽やりたい」とか,あと「ハードの起動音を作りたい」とか,結構言っていましたから。
4Gamer:
正直なところ,私は“中田ヤスタカ×ゲーム”という連想をしたことがなかったので,この場で「ゲームですか? やらないです」なんて言われたらどうしようかと思っていたんですよ。それ以前に,ゲーム業界にいて中田さんに話を聞く機会があるなんて,想像もしていませんでしたが。
中田氏:
当然,今回ゲーム音楽を作らせてもらったくらいですから,ゲームは好きですよ。といっても自分が中学生,高校生の頃のようにゲームを遊べているかというと,さすがにそこまでの頻度ではないですが。それに何より,僕はゲーム音楽というジャンル自体がずっと好きだったんです。サントラもよく聞いていました。
4Gamer:
発表会でも「ドラゴンクエスト」にまつわるエピソードを話していましたが,ゲーム音楽とのつながりは幼少期からあったようですね。
中田氏:
これは性分ですが,僕は歌物の楽曲を聞くと「人間じゃん!」って思っちゃうんです。まあ,理由はいろいろありますし,今でこそ映画や舞台の作曲も手掛けていますが,やはり目の前に演技をしている人がいるとか,演奏をしている人がいるとかっていうのは,どちらかというと苦手なんです。
4Gamer:
中田さんのこれまでの制作物を知っていると,とても納得できる発言ではあります。
中田氏:
映画であればカメラで撮影したものだけ,ゲームであればグラフィックスに置き換えたものだけ,そういう風に“生身の人間感を消すフィルターのようなもの”が欲しいんですよ。こういう人は結構多いと思っていますし,僕はそっち側にいます。
4Gamer:
安易に「なるほど」とは言いづらい感覚ですが……ゲームであれば,それを取り巻くすべての要素がゲームとして落とし込まれている,みたいなことでしょうか。
中田氏:
言葉にしたら「人間を感じたくない」に尽きますが(笑)。電話が嫌いだから返事はLINEで返すとか,バンドを組みたくないから打ち込みを始めたとか,そういう感じです。
4Gamer:
それだと,デジタルの集合体であるゲームという媒体とはものすごく親和性が高いかもしれませんね。ちなみに「ドラゴンクエスト」以外で,印象深いゲーム音楽はあったりしますか?
こういう場で思い出すのは,バーチャルボーイの「ギャラクティックピンボール」(任天堂)のタイトル画面で流れるBGMです。
確か,3分から4分くらいの長めの曲なんですけど,それです。
4Gamer:
うおお……予想外の選曲。そりゃ周囲もザワつきますよ(笑)。バーチャルボーイを遊んでいたというのが,これまた「っぽい」感じですけど。
中田氏:
そうですか? 普通にバーチャルボーイをのぞき込んでゲームをやっていましたよ。ソフトの本数は少なかったけど,すごく好きなハードでした。あとはそうだなー,ゲームボーイの「X」(任天堂)のスタート時に流れる「トンネルシーン」って曲も好きですね。
4Gamer:
そのあたりはラインナップからして,中田さんにとってのゲーム音楽の原体験が詰まっていそうですね。それらの楽曲は,どういった部分が好みだったんでしょう。
中田氏:
洋楽では見られない,日本的なコード進行が特徴的で,しかもそれがゲームで鳴っているところがめちゃくちゃイケてるんですよ。クラスで一番モテるような女の子には絶対に分かってもらえないけど,分かる奴には分かるみたいなところが(笑)。
4Gamer:
ゲームメディアとしては無理やりゲームに紐付けたいところなのでお聞きしますが,それらのゲーム音楽は中田さんの原点……というと少し大げさかもしれませんが,音楽作りのインスピレーションになっていたりしますか?
中田氏:
僕のこと,ボーカル楽曲を作るのが得意な音楽プロデューサーだと認識している人は多いと思いますけど,昔はそれを目指していたわけじゃないんですよ? 音楽に関しては元々,インスト(インストゥルメンタル)から入って,映画音楽やゲーム音楽を通ってきました。CAPSULEでメジャーデビューしたのは2001年でしたけど,当時デビューまでたどり着いていなかったら,もしかしたら僕はゲーム音楽家になっていたかもしれません。
4Gamer:
おお,そこまで関係性の深いものだったんですね。
中田氏:
インストを作る仕事をして,食べていくのって,おそらくゲーム業界だとできるんです。ゲーム音楽っていうジャンルが確立しているのも,“ゲームじゃないとできない音楽”があるからだと思っていますし。
4Gamer:
想像したことはありませんでしたが,そうなのかもしれませんね。インストの専門家となると,活動している人も,その人が活動する場も,それなりに限られていそうです。
中田氏:
昔はインスト専門のミュージシャンも多かったんですけど,それも少なくなりました。日本では歌謡曲やJ-POPが主流だったことも関係していると思いますが,現代でインスト専門のプロとして活動できるのは,映像業界とゲーム業界くらいのもんですよ。この2つが最後の砦なんじゃないでしょうか。
4Gamer:
ピンポイントな仕事はあると思いますが,長く食べていくことを考えると,そのどちらかに付くしかないと。
中田氏:
だって大抵の人は「音楽を聴く」と思い立ったら,歌物を聴くでしょう?
4Gamer:
個人的な嗜みとしてはJAZZとかカッコつけたいところですが……はい,私もたぶん,歌物を聴く気がします。
中田氏:
それにゲーム業界って,大作になればなるほど,音楽にかける予算も大きくなるじゃないですか。豪華なオーケストラなんてのは分かりやすいですし,それこそスクウェア・エニックスさんの「FINAL FANTASY」シリーズなんて,僕のいる音楽業界から見ると“羨ましいほど無理な作り方”をいっぱいやってるはずなんですよ。
4Gamer:
それも意外ですね。あくまで一例だとは思いますが,そういった予算感は聞いたことがなかったので。
中田氏:
あと楽曲と作品の関連性が付くのも素晴らしいです。自分のやりたいインストを,自分の名前だけで売ろうとするのは考えなくても難しいことですけど,映像やゲームであれば作品がそれを後押ししてくれるから,音楽家として成り立てる可能性があるじゃないですか。それに,ゲームであれば“聴こうと思わなくても音楽を体験できる”ので,思わぬ出会いがたくさんあります。
4Gamer:
そこまで考えを持っているのなら,本当にゲーム音楽家になっていた未来があったかもしれませんね。
中田氏:
まあ,当時の僕がゲーム業界にデモテープを送っていても,落ちてたと思いますけど(笑)。
4Gamer:
ちょっ,なんてコメントを返しづらいことを……。
中田氏:
たぶん,ゲーム音楽家として活動していくためには僕が持っていない,違う才能が必要なんですよ。
僕の和風って「にんじゃりばんばん」ですよ?
4Gamer:
話をDJノブナガに移しまして,中田さんはこの仕事を受けたとき,本作でどのような楽曲を提供するか考えていましたか。
中田氏:
話を受けた当初は,ザックリとしていましたね。
4Gamer:
ザックリですか? その意味は?
中田氏:
スクウェア・エニックスさんから最初に言われたのは,「ゲームです」「音楽重視です」「キャラクターは田中さんに頼みます(アートディレクター担当 田中秀幸氏)」だけでした。ゲームシステムがどうとかも固まっていない時期のことです。
4Gamer:
戦国武将というキーワードもなかったんですか?
中田氏:
ああ,それはありました。「DJノブナガ(仮)」という仮題でしたが。
4Gamer:
時期的に仕方のないことだとは思いますが,コンセプトが確立していない段階からプロジェクトに参加されていたと捉えると,まあ,良く聞こえるかもしれません(笑)。
中田氏:
先がどうなるのか分からない状態であったからこそ,僕もいろいろと考えやすい状況ではありましたしね。
4Gamer:
では「DJノブナガ(仮)」から企画がちょっと進んだとして,戦国武将がDJ(ディスクジョッキー)になり,DJ戦国時代を駆け抜けるという世界観からは,どのようなインスピレーションを得ましたか。
中田氏:
ゲームの世界観を和風と見て,僕なりに考えました。とはいっても,僕にとっての和風のゲーム音楽というのは“洋ゲーにはない日本のゲームならではの音楽”ですから,ほかの人がイメージする和風とは違うかもしれませんけど。
4Gamer:
ああ,それを聞いて,ようやくピンときました。私は和風の音楽と聞いたら「和太鼓がドンドン」「篠笛がヒョーヒョロー」みたいな,バリバリの和楽器を鳴らす楽曲をイメージしちゃいますが,中田さんの言う和風のゲーム音楽って,そういう捉え方だったんですね。
だって,僕の和風って「にんじゃりばんばん」(歌:きゃりーぱみゅぱみゅ)ですよ?(一同笑)
4Gamer:
それを言われると,説得力が半端じゃないですね(笑)。
続いては,具体的な曲調について教えてください。私は発表段階ではてっきり,「EBM(エレクトロニック・ブショー・ミュージック)」とか言い出すのかと想像していましたが。
中田氏:
ああー,でも,開発側はもっとEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)みたいな楽曲を作ってほしかったのかもしれません。当初の話ですけど。
4Gamer:
“バキバキな感じ”みたいなのですか。
中田氏:
かもしれません。ゲーム自体がもっとリアリティのあるものだったり,実写みたいなものだったり,「日本一のクラブのDJヘッドライナーを目指す!」みたいな育成ゲームだったりしたら,そういう方向性も考えていたかも。でも,DJノブナガって違うじゃないですか。
4Gamer:
分かりやすくポップに見えますし,楽曲もそれに合ったポップさを感じさせてくれました。
中田氏:
リアル指向じゃない作品でカッコつけた音楽をやるのって,すごく嫌でしたから。それに,僕はCAPSULEでやった方向性とか,手掛けた楽曲の焼き直しとか,同じことを繰り返すよりも,常に“これからやる方向に近いほう”を目指したいので。
4Gamer:
中田さんはさまざまな活動をしていて,そのいずれも異なる方向性を目指していると聞きます。実際,それぞれのコンセプトの違いも容易に体感できます。
中田氏:
少し宣伝っぽくなりますが,僕が今制作しているソロアルバムは,これまでと毛色が違うものを想定しています。その中には“DJノブナガの方向性っぽい楽曲”も何曲か収録する予定です。
4Gamer:
というとつまり,DJノブナガの楽曲で見せる方向性は“中田ヤスタカの音楽”に組み込まれたことであり,今後にもつながっていくと?
中田氏:
そういうエッセンスも,感じ取ってもらえるはずです。
楽曲と効果音とビジュアルが合わさって
“ちょうどいい楽曲”になる
4Gamer:
それでは,楽曲制作にはどれくらいの期間をかけられましたか。中田さんの逸話を散見していると,「レコーディングの数時間前に制作を始める」みたいなエピソードもありますので,ちょっと気になっているんですが。
中田氏:
今回はそうですね,楽曲作りに入る前の“土台作り”に長い時間をかけました。音色の種類集めもそうですし,DJノブナガでは1曲1曲が全然違うのではなく,どの曲にも共通点というか,全体をつなぐルールを用意したいと思っていました。収録楽曲を全体で見た際,「どれも同じ作品の楽曲なんだな」と分かってもらうために。そういう土台ができた後,楽曲をバーっと作っていきました。
4Gamer:
その“楽曲作りのルール”とはなんでしょう。詳しく教えてもらっていいですか。
中田氏:
楽曲の雰囲気はもちろんですが,チップチューンとまではいかず,下品な音も使わず,あと楽曲がどういう構成になっているのかを分かりやすくすることです。スマホのスピーカーで聴いても,ちょっと高級なヘッドホンにつないて聴いても,どちらでも“楽曲がどのような音で構成されているのか”が分かってもらえるよう,心がけています。
4Gamer:
音源や機材によって聞こえなかった音が出てくることは多々ありますから,スマホゲームで提供する音楽としては,どんな環境でも差がなく楽しませられる,素晴らしい発想だと思います。そういえば,中田さんはゲーム内楽曲をすべて手掛けたとのことですが,それって隅々までって意味ですよね?
中田氏:
ええ,ホーム画面とかガチャ画面とか,そういうのも含めてすべての楽曲です。発表会でも近いことを言ったんですが,実はこういうBGMを作っているときが一番楽しかったです(笑)。僕の音楽作りは「3分の中でやりきる」みたいな,尺の中で盛り上げを作らなきゃいけないことが大半ですけど,ゲームのフィールドで流れるBGMとかって,そういうのとは異なるルールで構成される音楽じゃないですか。
4Gamer:
うーん,確かに。「Aメロから入って,サビで終わる」みたいな歌物の定型とは,まったく違う構造になっているのかもしれません。
中田氏:
「ほったらかしでずっと聞ける音楽」みたいなものを作れる機会はめったにありませんから,本当に楽しかったです。
4Gamer:
あと,本作の音楽はグラフィックスとも切り離せない関係性と言いますか,表に出てくるビジュアル全般との相性も大切だと思います。田中さんが制作したキャラクター達と,中田さんが制作した音楽は,どのようにすり合わせていったんですか。
中田氏:
いや,それが,僕が楽曲を作っているときはキャラクターも背景も完成版がなかったんです。僕は当初,ビジュアル全般はもっとスペーシーで,スタイリッシュなものを予想していたので,そのときは楽曲の雰囲気も“深夜のクラブミュージック”に寄せようと思っていました。
4Gamer:
深夜のクラブミュージックですか。クラブという場にあまり縁がない身からすると,少し怪しげな雰囲気か,あるいは大騒ぎなイメージを想起させられますが。
中田氏:
いやいや,今はクラブといっても「夜中に不良が集まる場所」なんてことはないですよ? 昼間に開催するイベントも増えてきましたしね。DJノブナガの音楽の最終形は,そういう面を踏まえて“現代のクラブシーンに近しい明るさ”に寄せています。
4Gamer:
楽曲とビジュアルの相性がありつつ,DJノブナガではさらに“プレイの如何で曲調が変化する”という,インタラクティブな設計が取り入れられていますよね。このあたりの調整はいかがでしょう。
中田氏:
そういえば,そこも結構な時間がかかったところでした。
4Gamer:
想像ですが,楽曲自体の制作というよりは,ゲームシステムとのすり合せに時間がかかったのではないでしょうか。
BGMなら「最初からバーン!」といくだけでいいんですけど,プレイパートの楽曲はゲームシステムに左右されちゃいますからね。
僕の想定したデモキーを開発陣に送るなどして,協議を重ねた部分です。
4Gamer:
楽曲をビジュアルとも,ゲームシステムともすり合わせつつ,プレイパートで盛り上げられるよう目指すのは,相当な難度だったのではないでしょうか。
中田氏:
でも,DJノブナガの“上手にプレイすると楽曲が盛り上がる”という構造は,ゲームらしくグラフィックスがある前提の考えなんですよ。
4Gamer:
ゲームだからこそ,成り立つ音楽であると?
中田氏:
そうです。音だけで楽しむ楽曲じゃないので,最初から聴くだけの音楽にしようとは考えていませんでした。リズムに合わせてキャラやスピーカーが動いたり,目でリズムを感じたりするからこそ,ゲーム音楽ならではの表現を生かせます。それに,プレイ中の効果音も大事にしています。
4Gamer:
本作はアクションパズルといえど,リズムゲーム的な側面も考えると,効果音は大切ですよね。爽快感の大きなウェイトを占めているのは,操作時の効果音でしょうし。
中田氏:
例えば,音楽ゲームで既存の楽曲を使うときって,その曲のリズムに合わせて操作して,入力時に効果音を鳴らしますよね。
4Gamer:
そうですね。ノーツをタッチすると「キン」とか,「ピン」とか,「シャン」って感じで。
中田氏:
でもそれって,音源で元からその部分を鳴らしている,ギターとかドラムとかの楽器音に加えて,さらに新しい音を追加することになるじゃないですか。演奏音と効果音とが重なって鳴る感じで。
4Gamer:
ああっ,すでに目からウロコなんですが,続きをお願いします。
中田氏:
つまり今回は,本来ならギターとかドラムとかが鳴らしているはずの演奏部分を効果音が担当していて,楽曲と効果音が一緒になったときに“ちょうどいい楽曲”が完成するようにしました。もちろん,最終的にはビジュアルとのバランスも含めてです。
4Gamer:
聴くための音楽ではなく,遊ぶための音楽って感じですね。効果音についても,中田さんが制作されたんでしょうか。
中田氏:
いえ,僕が作ったわけじゃないです。でも「効果音はスケールを合わせてほしい」とか,「楽曲の一部を切り取って効果音に使ってほしい」とか,そういったリクエストは開発に出しました。
4Gamer:
いろいろと具体的なお話を聞けて大変楽しいのですが,間もなく時間らしく……その前に聞いておきたいことが1つ。中田さんは今回,念願だというゲーム音楽の制作に携わりましたが,どのような姿勢で臨んだのかをあらためて聞いてもいいですか?
中田氏:
まず,ずっとやりたかったことができて,満足しています。僕は“中田ヤスタカ”という1つの名前で,すべてをひっくるめて活動しているわけではなく,CAPSULEならCAPSULE,きゃりーぱみゅぱみゅならきゃりーぱみゅぱみゅ,PerfumeならPerfume,ソロならソロ,あとは映画音楽を作るときの中田ヤスタカとか,それぞれのチャンネルで,それぞれ独自の音楽を作ってきました。そして今回は「ゲーム音楽を作るときの中田ヤスタカ」として,これまでとは違う音楽を作ることにした。そういう答えでいいですか?
4Gamer:
申し分ありません。それでは最後に,今後もゲーム音楽のクリエイターとして活動する意向を持っているのかだけ,聞かせてください。
中田氏:
やりたいですね。今はまだやってみたい方向性とか考えていませんが,別に音楽ゲームじゃなくてもいいので,とにかく機会があったらやりたいです。ピンポイントでも,今回みたいにまるっと全部でも,なんらかの形でゲームに関われればと思っています。
4Gamer:
夢はハードの起動音,ですものね。
中田氏:
あっ,それとレースゲームとかも好きなんで,飛んでるやつとか走ってるやつとか,スピード感のあるのもいいですね。
4Gamer:
最初に言っていた,大作ゲームの音楽とかはどうでしょう。
中田氏:
「FINAL FANTASY XV」とか,すごいですよね。いろいろな人が楽曲を作っていますし。僕もAfrojackみたいに武器を作ってほしいですよ。なんで僕の武器が出てこねえんだろうって思いましたもん(※FFXVで楽曲提供者のAfrojack氏をモチーフにした「アフロソード」が制作されたことから)。
4Gamer:
なんでですかねえ……(笑)。
中田氏:
FFXVをプレイしたとき,冒頭のノクト達の車のシーンで,右下に“Afrojack”ってクレジットされたのを見て,「クソー!」って思って本人にメール送りましたもん。
4Gamer:
Afrojackさんにメールとか想像もできませんが……なんて送ったんですか?
中田氏:
「いいなー俺もやりてーなー」って(笑)。
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