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[E3 2017]あのBohemia Interactiveがほのぼの路線にチャレンジした「Ylands」が,E3 2017にプレイアブル出展
ゲームにとどまらず,軍隊向けに兵士達を訓練するためのシミュレーションソフトウェアなども開発しているという彼らの新作と聞けば,「近未来戦か,それともゾンビか」という雰囲気になるのも当然といったところ。ところがE3 2017の会場に出展されていた「Ylands」は,Unityで制作された,PC向けのとてもほのぼの感あふれるタイトルだったという,全米震撼の展開が待ち構えていたのだ。大げさですが。
ちなみに,「Ylands」と書いて,「アイランド」と発音するのは,チェコ語アルファベットの「Y」を「アイ」と発音するからで,さらに,「あなた(You)」の島,という意味も込められているからだそうだ。
Bohemia Interactive内のインキュベーションプログラムとしてスタートし,最初期の段階ではわずか4人のスタッフで開発を担当していたとのこと。現在は,15人ほどに増えたそうだが,それにしたって,多いとは言えないだろう。
アーリーアクセス版が早くからリリースされているので,もしかしたら,すでに遊んだという人も少なくないかもしれないが,この夏,正式にSteamで発売されるとのこと。E3 2017に先立って行われたPC Gaming Showでも製品の紹介が行われていた。
ゲームの内容は非常に簡単だ。スタートするとプレイヤーは小さな島に立っている。ここからは,何をしても自由で,馬に乗って島を走り回ったり,電気でミイラ男達を退治したりできるのだが,実際のところとくに目的は設定されていない。背中に背負うヘリコプターのようなアイテムを手に入れると,島内上空を自由に飛び回れるし,ダイビング機材っぽいアイテムを手に入れると,海中を泳いで宝探しに精を出すといったことができるようになる。
さらに,特殊なアイテムを使うことで,地形を自由に変形して,山を作ったり,反対に山を更地にしたりもできるので,これはこれで,デフォーメーション的な技術が使われているような気がする。
特筆すべきはエディタで,島の外形を自由にデザインできるほか,実に1500種類も用意されたアイテムや,木や岩などを設置することが可能だ。さらにスクリプトが使用可能で,アイテムのリスポーン時間の設定や,「こうしたらこうなる」的なトラップを作ることもできるという,好きな人ならこれだけで長い時間遊べそうな密度の濃いものになっている。ちなみに,このエディタは「ARMA 3」で使われたEden 3Dエディタの技術をベースにしているとのことで,なるほどという感じだ。
最大10人のマルチプレイにも対応しており,仲良く島の開発を行ったり,敵味方に分かれて対戦したりできる。ミイラ男を倒すための電撃をうっかり食らってしまうと,プレイヤーキャラクターが死ぬ(ゲームオーバーにはならず,リスポーンする)という要素があるので,高性能エディタを使ってほのぼのムードのチーム対戦アクション(あるいはデスマッチ)が作れるかもしれないという,推奨される遊び方ではないかもしれないが,妙な夢が広がったりする。
残念ながら現在のところ,日本語への対応は考えていないとのことだが,興味のある人はSteamでリリースされたら(公式サイトではすでに発売中),ぜひ試してみよう。
「Ylands」公式サイト
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