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[TGS 2016]DMM.com POWERCHORD STUDIO×ブラウニーズの強力タッグが放つ,スマホ向け新作「EGGLIA 〜赤いぼうしの伝説〜」が発表に
発表会では,DMM.com POWERCHORD STUDIO 室長兼プロデューサーの岡宮道生氏,ブラウニーズ 代表取締役の亀岡慎一氏,デザイナーの津田幸治氏,プランナーの宮川真理氏と杉田 霞氏,声優の植田佳奈さんが登壇し,本作の開発経緯やゲームシステムが紹介された。
本作の主人公チャボ。聖剣伝説シリーズ好きならば「おや?」となる名前だが,亀岡氏いわく「よくあるありきたりな名前なだけ」とのこと |
チャボと共にエグリアの復興を志すロビン。世界の復興のために,チャボをナビゲートする存在だ |
本作は,失われた都市“エグリア”を舞台に,赤い帽子をかぶった主人公「チャボ」と,世界救済のカギを握る「ロビン」が,世界を再生するために冒険を繰り広げるというRPGだ。プレイヤーはチャボを操作し,資材を集める目的でさまざまなフィールドを探索し,集めた資材を使用して家具や施設を作り,世界を復興していくことになる。
RPGとしての冒険要素のほか,フィールドに建物を設置したり,家の内装をコーディネートしたりするカスタマイズ要素も充実しているとのこと。ステージで披露された実機プレイでは,テーブルや椅子,壁紙,壁掛けの照明といったさまざまな家具を使った,自由度の高いルームコーディネートを確認することができた。プレイヤーの部屋をカスタマイズするのはもちろん,村人の部屋をコーディネートすることもできるそうだ。カスタマイズ要素がとにかく豊富で,充実したやりこみ要素にもつながっていると亀岡氏はコメントしていた。
家具や施設の作成には資材が必要なので,森や湖といったフィールドを積極的に探索する必要がある。ヘックス型のマス目で区切られたフィールドでは,バトルだけでなく,木を切り倒して資材やアイテムを収集したりもできる。バトル要素をマストとしない,どこかのんびりとした冒険が楽しめそうだ。
出会った村人を冒険に連れて行ける。フィールド探索中にさまざまなアイテムを拾ってきてくれるが,村人によって拾うアイテムが異なるので,欲しいアイテムに合わせた編成が重要となるそうだ |
バトルを支援する精霊をパーティに加えると,チャボでは繰り出せない強力な魔法や攻撃でサポートしてくれる |
また,DMM.com POWERCHORD STUDIOとブラウニーズのタッグが生まれた経緯ついても触れられた。本作は,「自分達が好きなものを作りたい」という亀岡氏の想いを発端に,社内で作り始めたゲームなのだという。好き勝手にゲームを作っていたら,岡宮氏から「好き勝手に作っていいので一緒にやりませんか」と声をかけられ,本当に好き勝手やっていいのであればと,この強力タッグが生まれたそうだ。
売り切り型のパッケージソフトではなく,スマートフォン向けゲームとしてリリースするにあたり,亀岡氏は「人の心に残り続ける初めてのスマートフォンゲームを目指して制作していきたい」と意気込みを語り,「配信は少々お待ちください」とコメントして発表会を締めくくった。
本作の背景デザインは津田幸治氏が担当している。イラストを描く上で「メルヘンファンタジーでおいしい感じに描いてくれ」と亀岡氏からオファー受け,きっと“おいしい”というのは,温かみのある手書きの雰囲気だと解釈し作品に落とし込んだそうだ |
音楽を手がける下村陽子氏は,本作の楽曲について「ノスタルジックでかわいらしく,ちょっとほのぼの切ない雰囲気」を曲で表現したとコメントしている |
発表会後,ステージに登壇した開発スタッフに,発表会では明かされなかった本作の気になるアレコレについて聞いてきた。そのインタビューの様子もあわせてお伝えしよう。
――本作は,好きなものを作りたくて生まれたタイトルということですが,ゲームが生まれるきっかけとなったコンセプトはなんだったのでしょうか?
僕の中にある“作りたかったゲーム”が元になっています。ソーシャルゲームにマッチするゲームはないものかと,これまでのタイトルを振り返っていて,相性のよさそうなアイデアをスマホのゲームに落とし込んでみようと思ったんです。今はDMM.com POWERCHORD STUDIOとタッグを組んでいますが,最初は持ち出し企画として,社内で制作を進めていたものだったりします。
――デザインのコンセプトを作るときに重視しているポイントは?
亀岡氏:
僕がゲームの世界観やキャラクターを作るときは,“靴”のデザインを重要視しています。どんな靴を履かせるか,どんなデザインが流行するかを想像し,その靴を履いてキャラクターが歩き回っている世界を作っているんです。靴を中心にデザインを考えているからか,僕の作ったタイトルでは作品内で靴のイメージが統一されていることが多いですね。
――岡宮氏の「やりたいことをやっていいよ」という言葉を受け,これまで自由に開発をさせてもらってきたということですが,やりたいことはどれだけ叶いましたか。
亀岡氏
もうね,100%を超えてます。しかも,やりたいことを実現していったら内容も膨らんでいってしまって(笑)。持ち出しで制作するときはもっとこぢんまりとしたものを想定していたんですが,お金をもらって制作するならもっと作り込むべきだと考えたんです。もしかしたら150%くらいになるんじゃないかな……ただ,その分いいものが作れている手応えを感じています。
――現在の開発進捗状況は何%ほどでしょうか?
亀岡氏:
80%ほどですね。まぁ,要素や仕様を増やしたいという欲望が出なければですけど(笑)。
――ゲームのストーリーに区切りはあるのでしょうか。
亀岡氏:
あります。1章,2章,3章という章立てで大きな物語を構成しています。
――最初に1章が配信されるというイメージでしょうか。
亀岡氏:
ええ,そうです。
――ほかの作品とのつながりはありますか?
亀岡氏:
それはまったくないですね。のちのち何かあるかもしれないし,ないかもしれません。今はエグリア単体での見せ方を考えています。
――村を発展させる要素がありますが,発展させられる村は1つですか。それともさまざまな村を行き来して発展させていくことも可能なのでしょうか。
亀岡:
とりあえずは1つの村を発展させていくことになりますが,以降に関しては今後に期待していただく形になると思います(笑)。
――ステージで公開された映像内に,タマゴを使ってエリアを発展させるシーンがありました。これはどのようなシステムですか?
ストーリーを進めたり,クエストをこなしたりしていくと,エリアを広げるタマゴが手に入ります。そのタマゴをフィールドにセットすると新たなエリアへ冒険できるようになり,資材を集めることで新しい家を建てられます。見知らぬ種族に出会って,自分の村に住んでもらうこともできるんですよ。
――オンライン要素はありますか。また,どのようなシステムを想定されていますか。
宮川真理氏:
他プレイヤーの世界へ自由に遊びに行くことができます。友達の世界へ行くと,限定のアイテムがもらえる“福引きチケット”をもらえる仕組みになっています。
――プレイアブル出展やβテストで一般の人がプレイできる機会はあるのでしょうか。
亀岡氏:
いまのところ未定ではありますが,いろんな人に触ってほしいという気持ちはあります。ちょっと考えておきますね。
――マネタイズはどのようなものを想定していますか?
岡宮道生氏:
まだお話しできる段階ではないですが,さまざまなアプローチを考えています。最初は基本無料で配信しようと考えていましたが,基本無料というスタンスをとってしまうと,課金に重きを置いた一般的な基本無料ゲームのような形になってしまうと思うんです。本作の場合は,なるべくブラウニーズさんの作ったゲームを,皆さんにストレスなく遊んでいただける形にすべきだと考えています。
――スマートフォンゲームにおいては,他タイトルとのコラボが定番となっていますが,現状でコラボをしてみたいタイトルはありますか?
亀岡氏:
僕は,ゲームの世界観が壊れるコラボはしたくないんですよね。例えば,近未来的なものと,ファンタジー色の強い「エグリア」をコラボさせるのは,個人的にはないかなと。まぁ世界観が合うならコラボしてみてもいいとは思います。だけど,まずは自分達の世界をちゃんと作りたいですね。
「EGGLIA 〜赤いぼうしの伝説〜」公式サイト
4Gamerの東京ゲームショウ2016特設サイト
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