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[gamescom]入力端末を駆使して脱出を支援せよ。新時代のテキストアドベンチャー「Code 7」を遊んでみた
驚くことなかれ,なんとこの時代にあって実際にキーボードからコマンドを入力することでプレイするタイプの「テキストアドベンチャー」である。開発元はGoodwolf Game。ドイツの新興インディーズゲームでベロッパだ。
入力端末を駆使して遠隔サポート
かくしてプレイヤーは入力端末を使って基地のさまざまな機能をハッキングしたり,データベースで調査したりすることで,その女性が基地から脱出できるように援護していくことになる。
本作はテキストアドベンチャーではあるが,プレイヤーはあくまで「キーボード入力で入力端末を操作する人物」としてゲームに接する。従って,プレイヤーが実際に入力するのは「LOOK AROUND」とか「ATTACH CROSS」とかいった自分の行動ではなく,「SYSTEM.REBOOT」といったようなコンソールコマンドとなる。
この入力端末はかなり高性能なものなので,コマンドのオートコンプリート機能が実装されている。例えば「SYSTEM.REBOOT」であれば,「SYS」のあたりで「SYSTEM」が候補として表示され,「REB」のあたりで「REBOOT」がオートコンプリートされる。何らかのIDやパスワードを入力するときを除けば,コマンド入力ミスのせいで先に進めないということは起こらないだろう。
もちろんテキスト・ログの参照も容易で,カーソルキーの上で過去のログを見ていける。なので,紙とペンを持ちだして重要そうな情報をメモしていかなくても,取り返しのつかないことになったりはしない(と思われる。少なくとも序盤は大丈夫だった)。
言うまでもないがアドベンチャーゲームとして,そこで語られる物語が醸し出す雰囲気やドキドキ感は,充分に高い。新しい試みにトライしてみたいというだけでなく,物語を楽しみたいというアドベンチャーゲームファンにとっても,満足できる作品になっていると言えるだろう。
「チャレンジ!! パソコンAVG」世代直撃
「コンピュータの操作を,そのままゲームのUIとする」という発想は,今ではさほど珍しくないかもしれない(とくにHer Storyの成功によって,このタイプのゲームは一気に増えた)。実際にコンソールを叩くようなゲームも,けして「Code 7」が唯一無二というわけではない。
ただ,「TIS-100」や「Human Resource Machine」のようにプログラミングをパズルと融合させるのとは少し違った角度から,「コンピュータ(ないしネットワーク)を使う」ということをゲームに取り込んだ作品として,本作は面白い作品になっているように思う。
「Code 7」はPC/Mac/Linux対応で,2015年5月にSteamgreen lightを通過。まもなくKickstarterキャンペーンも開始される見込みだ。
また「第0章」が2016年9月にSteamやGoGなどでリリースされる予定(無料)とのこと。ゲームは全5章構成で,第1章は2017年2月のリリースが計画されている(こちらは予価14.99$)。
全編英語だが,そのあたりが気にならないのであれば,プレイしてみてほしい。「マイコンBASICマガジン」で山下 章氏の記事に心を踊らせていた世代には,とくにオススメだ。
「Code 7」公式サイト
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