連載
マフィア梶田の二次元が来い!:第322回「東京ゲームショウ2016に囚われたハルトのペルソナ」
マフィア梶田は一般日である17,18日に実施されたステージや配信を中心に動いておりましたが,今年はスケジュールがパツパツでまったく会場を回ることができませんでした。触ってみたいタイトルが色々とあったので,とても残念です。とくに,モミモミされすぎて1日で壊れちゃった(意味深)と評判のおっぱいVRとか。
1年に1度のゲームの祭典,今年も終わっちゃったのかと少しばかり寂しさを感じますが,今後リリースされる新作タイトルの数々を期待して待ちたいですね。
「RADIO 4Gamer Tap(仮)」の第46回では,カプコンより配信中の「囚われのパルマ」(iOS / Android)を特集。ゲストとして宣伝担当の阿達由美氏をお招きし,ゲームの魅力を解説していただきながら実際に遊んでみました。
囚われのハルトくんを監視カメラで眺めたり,メールしたり,パンツを差し入れたり,面会したりしながら交流を深めていく本作。面会におけるガラス越しの関係をスマホの画面とうまくリンクさせているあたり,センスを感じます。基本的には女性向けコンテンツですが,果たしてハルトの正体は何者なのか,どういった結末に辿り着くのか,引き込まれる要素しかない物語は性別を問わず楽しめます。番組内でも言いましたが,できれば男主人公バージョンも作ってほしいタイトルですね。
「囚われのパルマ」公式サイト
「囚われのパルマ」ダウンロードページ
「囚われのパルマ」ダウンロードページ
ただ,本作に関してはアトラス公式で「ペルソナストーカー倶楽部V」という公式番組もやっておりますので,今更ここでその説明をする必要もないかなと。これを読んでいるみなさまの大半も,絶賛プレイ中でしょうし。
ちなみにTGS 2016においてもP5関連のステージにいくつか出演したわけですが,そこでインタビューなど受けているうちに,「ペルソナ」シリーズが自分にとって“好きなゲーム”という表現では収まらない,重大な価値を持ったタイトルであるということを再認識したんですよね。
さまざまな場で語ってはいるのですが,自分は据え置きゲーム機を入手する時期がとても遅かったんですよ。しかも,初ハードが3DO。周囲がプレステやセガサターンでワイワイやっている時期に,オレは首を傾げながら「マカロニほうれん荘」とか遊んでいたわけですから,初代ペルソナや罪罰をプレイできるわけもなく。タイトルに漠然とした憧れがありつつも,やっと本格的に遊べたのが高校を卒業して,専門学校に入りたての時期に発売された「ペルソナ3」だったわけです。
ペルソナシリーズは一貫して“自らの別側面”と“心の闇”をテーマにした作品となっていますが,当時はリアルに自分の“ペルソナ”と“シャドウ”の折り合いに悩んでおりまして。高校時代はそれによって道を踏み外しかけたこともおり,ゲーム系の専門学校に入学したのは“更生”へ向かう一種の賭けでもありました。
“ペルソナ=人間の外的側面”なんて,自分にとって苦悩しか生まない厄介モノであり,良く言えば不器用,悪く言えば社会性に欠けた人間でした。そういった心との折り合いは,通常であれば学校や社会における生活において学んでいけるものなんでしょうけれども,人生というものに対する視野が絶望的に狭かった自分にはそれができなかったんですよね。
そういった状況を打破しようと,専門学校にて新たなスタートを切ったところでプレイしたP3。ガツンときました。衝撃を受けました。学校や人付き合いの中でどうしても受け入れられなかった“外的側面”というものを,困難を打破する力に変える。ペルソナとはそうして利用するものであり,思い悩み苦しむものじゃないということを教わったんですよ。これまでどうしても理解できなかった,したくなかったものなのに,P3をプレイしていくと,まるで“人生経験”を濃縮したカプセルを飲み込んだかのように,スルリと自分の中に浸透していったんです。きっと“悟る”ってああいうタイミングに使う言葉なんでしょうね。
しかしながら,そこで完全克服したとは言えず。その後も次第にシャドウが肥大化して,脆いペルソナが崩れ落ちそうになったことは何度かありました。そして今度は,「ペルソナ4」における「シャドウを承認し,ペルソナに変える」体験が,それを補強してくれたわけです。ホントに助けられっぱなしですよ,ペルソナには。
ペルソナシリーズのおかげで,今現在の自分があります。「マフィア梶田」というペルソナが覚醒したおかげで,こうして連載で自分の想いや考えをみなさまにお届けすることができますし,ついには公式でペルソナを応援することができるようにもなりました。ペルソナから「自らの外的側面を力に変える」ということを学んでいなければ,自分は確実に日の当たる場所に出られないような人間になっていたと思います。「ペルソナ3」や「ペルソナ4」は自分にとって一生の恩人ならぬ“恩ゲー”にあたるのです。
であるからこそ,満を持して発売された「ペルソナ5」も,自分がそうであったように誰かにとっての恩ゲーになればいいなと思っています。みなさま,ぜひともエンディングまで,心の怪盗団と一緒に駆け抜けてくださいね!
「ペルソナ5」公式サイト
(C)CAPCOM CO., LTD. 2016 ALL RIGHTS RESERVED.
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