プレイレポート
[E3 2016]PS VR用ソフト「Batman: Arkham VR」をさっそく体験。ロサンゼルスでバットマンになってみた
「Batman: Arkham」シリーズでおなじみのRocksteady Studiosが開発を担当するということで,品質は期待できる一方,そもそもどんなゲームなのか明らかになっていなかった本作だが,E3 2016の会場には,クローズドな形で本作のプレイアブルデモが出展されており,今回はそれを特別に体験することができた。ここではそのレポートをお届けする。
ロサンゼルスでバットマンになってみた
変身デモは,バットマンの“中の人”であるブルース・ウェインの邸宅からスタートする。目の前にはピアノが置かれていて,これを適当に弾くと足元のリフトが作動し,そのまま地下を目指して降りていく。
おそらく秘密基地のバットケーブにつながっているはずだが,中間地点にある隠し部屋で一度リフトが停止し,そこでバットマンになるための着替えをすることになった。
バットスーツが格納されたコンテナが目の前に運ばれてきたので,その中央に手のひらを置いて認証。ハッチが開くと,中からバットスーツが姿を表した。
いくらVRといえど,着る動作をするのは難しいのではないか? と思ったのだが,どうやらバットスーツの胸にあるコウモリのシンボルを外して,自分の胸に付けるだけでいいようだ。ちょっぴり拍子抜けだ。
次にマスクだが,これは実際に手にとってかぶる動作をすると装着できた。ここで鏡が現れたので,バットマンになった自分の容姿を隅々までチェック。うーん,バットマン。
これはユーティリティベルトの右側のホルスターに取り付けておくことができ,右手を腰に当ててトリガーを引けばいつでも取り出せるようだ。
次に運ばれてきたのは,これまたバットマンの活動には必要不可欠なスキャナー。事件が起きたときの現場の状況を再現したり,犯人が残した手がかりを見つけたりと,いろいろなシーンで役に立つガジェットだ。これはグラップネル・ガンと反対に,左側のホルスターに取り付けられ,左手を腰に当ててトリガーを引けば取り出せる。
最後はお待ちかねのバットラング。これはコウモリの形をしたブーメランで,敵を攻撃したり,遠くにあるスイッチ押したりといったことができる万能なガジェットだ。ベルトのバックルに装着でき,お腹に手を当ててトリガーを引けば,いつでも握ることができる。バットラングを受け取ると目の前に的が現れたので,さっそく投げてみることに。
腕を振り切ると同時にトリガーを離すと,バットラングはプレイヤーの手を離れて,自動に的へと吸い寄せられていく。これは,バットラングがもともと持つ追尾機能によるもので,へんてこな場所に投げても,ぐいっとカーブして標的へと向かってくれるのだ。
従来のBatman: Arkhamシリーズでは,オートエイムは便利だな……ぐらいの印象しかなかったのだが,こうして“実際に投げて”みると,その頼もしさを実感できる。
すべての準備が整ったところでリフトが再稼働し,いよいよバットケーブに到着。邸宅の地下に広がる巨大な洞窟は,一人称視点で見るとなかなかの迫力で,その没入感からか,若干の肌寒ささえ感じてしまった。まあエアコンの風が筆者に当たっていただけなのだが。
さて,いつもどおりならば,ここでバットウィングに乗ってどこかへ出発といった流れなのだが,変身デモはここで終了。続きは製品版で……といった感じだろうか。あぁ,目の前にバットウィングがあるのに。
このデモで活躍するのは,左腰にあるスキャナーだ。まずはナイトウィングの遺体に狙いをつけてスキャナーのトリガーを引くと,現場の状況が確認できる。その状態でスキャナーを左側にひねると,現場の状況を発生時まで巻き戻すことでき,そこで何が起きたのかを実際に見られるのだ。
どうやらナイトウィングは何者かと激しい肉弾戦を繰り広げた末,首の骨を折られて殺されてしまったらしい。文字どおり目と鼻の先で繰り広げられる肉弾戦はなかなかの迫力で,ナイトウィングが自分のほうに蹴り飛ばされてきたときは,ついつい身を引いてしまった。
ここでいくつかの証拠となる部分をスキャンしたのち,迎えにきたバットウィングにグラップネル・ガンのフックを引っ掛けて退散。このデモ自体は短いものであった。
今回体験したデモは,どちらも戦闘がフィーチャーされていなかったが,立位で遊ぶ以上,バットマン特有の肉弾戦をプレイヤーにどう体験させるのかは気になるところだ。もっとも,激しい戦闘のないアドベンチャーゲームのような作品になるのかもしれないが……。
ともあれ,日本でも10月13日に「バットマン:アーカム VR」として発売が予定されている(関連記事)ので,続報を楽しみにしたい。
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