プレイレポート
「エージェンツ オブ メイヘム」プレイレポート。超人エージェントが大暴れ,これは安心安定のハチャメチャっぷりだ
“あのハチャメチャっぷり”は完全新作でも健在なのか。かつて「セインツロウ」シリーズにハマった筆者が,どんな作品になっているのかをお伝えする。
※海外では今年8月,PC/PS4/Xbox One版がリリースされている。
「エージェンツ オブ メイヘム」公式サイト
まずはストーリーや世界設定から見ていこう。
「エージェンツ オブ メイヘム」の主役は,スーパーエージェント集団“MAYHEM”(メイヘム)の面々だ。プレイヤーは彼らを操作して,世界征服を目論む悪の組織“LEGION”(レギオン)とドンパチをくり広げることになる。
舞台こそ韓国の首都・ソウルと設定されているが,実際には思いっきりSFに振り切っており,あらゆるところがブッ飛んでいる。
主役であるMAYHEMの面々は,町中で銃をぶっ放しても平然としているような荒くれ者ばかり。しかも,3段ジャンプや透明化が可能だったりするので,超人的かつド派手なアクションをフルスロットルで楽しめるのが大きな魅力だ。
ちなみに,「セインツロウ」シリーズは第3作から超人的なブッ飛びアクションを前面に押し出していたが,その流れをさらに加速させている印象だ。
ゲームシステムでは,MAYHEMの3人がスクワッド(チーム)を組んで戦いに挑むスタイルが特徴的だ。プレイヤーが操作するのは常に1人だけだが,方向キーの左右で控えのキャラクターと切り替えられる。キャラクターの体力が減ってきたときはもちろん,敵との相性を考慮してプレイヤーキャラクターを変更することになる。
なお,キャラクターが力尽きてしまったときは,特定のアイテムを拾うか,基地“ARK”に帰還することで復活可能だ。
MAYHEMには多数のキャラクターが所属しているが,最初に選べるのはハリウッド,ハードタック,フォーチュン。特定の条件をクリアすることで,選択可能なメンバーが増えていく仕組みだ。
キャラクターの育成やカスタマイズ要素があり,これがとても楽しい。
キャラクターのレベルがアップすると,パラメータの上昇と共に「アップグレードポイント」が手に入る。このポイントを割り振って,自分好みのスタイルに成長させられるのだ。
さらに,装備も非常に豊富。キャラクターは3つのカテゴリ(スペシャル/武器/パッシブ)のガジェットを装備することで,能力を伸ばしたり,特殊攻撃を変更したりできる。また,アイテムを使って3種類のコアをアップグレードして,能力を上げられる。
アレコレ解説してきたが,要するにキャラクターの強化やカスタマイズの幅が広く,自分好みに育てていく楽しさが十分に味わえる。しかも,多数のキャラクターが登場するので,誰のどれから手を付けていいのか,悩ましくなるレベルだ。
その反面,序盤からこうした要素が次々に出てくるため,システムの理解が追いつかない印象は否めない。とはいえ,とりあえず目の前に存在するメインミッションに飛びつくだけでも,とくに支障をきたすことはない難度なので,かなり自由度は高い。
オープンワールドならではの要素も
「エージェンツ オブ メイヘム」にはメインミッションにあたる「LEGIONオペレーション」のほかにも,さまざまな仕掛けが用意されており,オープンワールドの魅力が満喫できる。ここからは,いくつかのサイドミッションを紹介しよう。
「LEGIONパトロール」は周辺を徘徊するLEGION勢力を殲滅させるシンプルなバトルミッションだ。敵は次々に現れ,しかもどんどん強力になっていく。市街地でそのまま戦闘になだれ込むので,地形を活かした戦い方が重要になるだろう。
「リーコン・ラン」はマップ上に表示されるチェックポイントを順に通過して,制限時間内にゴールを目指すミッション。ジャンプするより走ったほうがタイムを短縮しやすいので,いかに地上をうまく走り抜けられるか,そのためのコース選びが重要だ。制限時間はギリギリな感じになっているので,ドキドキのレース(1人だけど)を楽しめる。
「車両を入手する」は特定の車両を指定場所まで運ぶミッションだが,運搬中もLEGION勢力が容赦なく妨害してくるので,コイツらを排除することも不可欠だ。ド派手なカーアクションを繰り広げると,徐々に自分が熱くなっていることが分かる。
さて,こうしたミッションをクリアして得られるのは経験値だけではない。お金や素材アイテム,車の設計図なども報酬となっている。これらは,主に拠点であるARKにおいて使用することになる。
ARKではミッションを選んだり,スクワッドを編成したりできるほか,アイテムの生産やマシンの強化が可能だ。ただし,一部の施設は「エージェンシーレベル」が一定以上にならないと使用できない。裏を返せば,ゲームの進行に応じて,できることがどんどん増えていくというわけだ。
以上のように「エージェンツ オブ メイヘム」のボリュームはなかなかのものだ。しかし,筆者にとって最も魅力的に感じたのは「操作性の良さ」である。
キャラクターの動作やレスポンスは軽く,思いどおりに動かせる。とにかく飛んだり跳ねたりしているだけで楽しい。
[L2]ボタンの「ファインエイム」はスピーディに狙いを定め,エイムアシストもしっかりしているため,テキトーに撃っても敵に当たってくれる。激しく移動しながらも,敵をきっちり仕留めていくアクションが手軽にでき,終始,爽快感溢れるゲームプレイが楽しめる。
ハチャメチャなストーリーと世界設定も魅力的だ。
主MAYHEMのエージェントは主役だが,決して正義感に溢れた連中というわけでなく,どこかクセのある連中しかいない。MAYHEMのボスであるペルセポネからして,“悪の組織の女幹部”風の邪悪なオーラが滲み出ており,彼女がどのように物語を転がしていくのかと考えるとゾクゾクする。
総じてアクが強い世界が広がっているので,好き嫌いは分かれるところだろう。ただ,「セインツロウ」ファンの筆者にとって,そんな世界で超人として振る舞える体験が面白くないわけがない。
「セインツロウ」シリーズのノリが好きだった人はもちろん,個性的すぎる超人がド派手に暴れ回るアクションゲームに目がない人にもオススメできる「エージェンツ オブ メイヘム」。年末年始にじっくりと遊び倒してほしい。
「エージェンツ オブ メイヘム」公式サイト
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