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[TGS 2018]「My Child: Lebensborn」がついに日本語化。感情を揺さぶられる体験を日本語で堪能しよう
ゲームの内容ゆえに,やや分かりにくい英文が含まれざるを得ないところがあった本作だが,今回の日本語化で「誰にでもお勧めできるゲーム」になったと言えるだろう。
また本作は,TGS 2018のインディーゲームコーナーに出展しており,デザイナー達も来日している。
理不尽な差別を受ける子供を育てる親として
本作がどんなゲームなのか,詳しいことが知りたい方は「こちら」を読んでいただきたい。簡単に説明すれば,本作は「実話に基づいたシミュレーションゲーム」と言える。
ノルウェーでは,第二次世界大戦中にナチ党員とノルウェー女性の間に生まれた子供を「レーベンスボルン」と呼んだ。戦後,彼らは公然たる差別の対象となり,政府すらその差別を後押しした。政府による補償がなされるのは,実に2000〜2004年を待たねばならない。
まさに「ノルウェー現代史の闇」と言うしかないこの問題を風化させることなく,また現代の若いノルウェー人にも正しい理解をしてもらうことを目指し,さまざまなプロジェクトが始まった。本作もその一つとして,ノルウェーのインディーズゲームデベロッパによって作られたものだ。本作においてプレイヤーはレーベンスボルンの里親となり,いわれなき差別が渦巻く社会の中で,彼・彼女を育てていかねばならない。
本作はすでに,国際的に高い評価を集めている。ドイツにおいては今年になって「ゲームの内部において,それが必要であると認められるならば,ハーケンクロイツなどのナチ・モチーフを使用することが許可される」ことになったが,本作はその許可を受けた作品の一つとなる。
さて,前置きが長くなったが,実際に日本語化されたゲーム画面を見てもらいたい。本作では少年ないし少女の育成が可能だが,4Gamerではこれまで少女側の画像が掲載されたことはなかった。このため今回は,少女を育成する場合の画面をお送りしよう。
タイトル画面 |
前提となる状況も日本語で分かりやすく解説 |
キャラクターは止め絵ではなく,アニメーションする |
日本語訳には若干の硬さが感じられるところもある |
ちなみにレーベンスボルン問題を扱った映画も同時に制作されていたが,こちらもプレミア上映が始まるという(正式な公開は来年)。日本で上映されるかどうかはなんとも言えないが,期待したいところだ。
「My Child: LebensBorn」公式サイト
4Gamer「東京ゲームショウ2018」記事一覧
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