複雑怪奇さがマニアには堪らないシミュレーションゲーム最新作「Democracy 3: Africa」が正式リリース

　イギリスのインディーズ開発者，クリフ・ハリス（Cliff Harris）氏が手掛ける政治シミュレーションゲーム最新作「Democracy 3: Africa」が，2016年4月13日に正式リリースされた。


　本作は，2013年に発売された「Democracy 3」をベースにしたスタンドアロン型拡張パック。必ずしも民主的とは言えないアフリカ諸国をテーマにしており，プレイヤーはパッと見では複雑で手に負えなさそうなアイコンだらけのユーザーインタフェースを使いこなしながら，理想の政治を実現させていくことになる。


　アイコンだらけのゲーム画面も，慣れてしまえば1つのマップとして，政治制度の強弱をひと目で把握できる。
　中産階級，都市生活者，環境活動家，退職者，国粋主義者，自営業者，若者といった，政治的な嗜好の異なるさまざまな国民の意見をバランス良く聞き入れながら政策を立ち上げ，議会の支持を得ながら国家を運営していくというシリーズの基本ゲームシステムはそのままに，本作では政治基盤のぜい弱な国家が多いアフリカ情勢を考慮して，疫病の蔓延やゲリラ活動といった社会不安による影響がより強く表現されている。また，本作では民主主義を捨てて独裁国家の道を歩むことも可能になっているという。


　GDC 2016での取材時にハリス氏が述べているように，ゲームエンジンがUnicodeに対応していないため，日本語化は難しそうだ。ただ，「Democracy 3」は欧米では60を超える教育機関で政治学の教材として利用されるなど，政治シミュレーションとしてのリアリズムは高く評価されているので，アフリカの政治問題に興味がある人などはチェックしておいても良いだろう。

「Democracy 3: Africa」公式サイト