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結のほえほえゲーム演説:第8回「巻き込み巻き込まれ没入せよ! 『PlayStation VR』の没入感は一人だけのものではない!」
お花見シーズン真っ盛りですが,皆さまいかがお過ごしでしょうか。私は友人とお花見に出かけて,桜の下で人狼ゲームをやっていました。「恐ろしい夜がやってきました,目を閉じてください」……って誰も花見てないやんけ!!
2016年3月31日,つい先日ですが,MCとして「プロデューサー生放送!!SCE JAPAN Studio “PlayStation VR だよ 2016!”」に出演させていただきました。役得をフルに発揮して,実際に手に取り,装着し,発売日から無料配信予定のゲームもプレイし……堪能してきましたよ,PlayStation VR(以下,PS VR)! 今回の「結のゲームほえほえ演説」では,その衝撃をレポートしていきたいと思います。
先月に開催されたGDC 2016で発売月や価格が発表され,さらに注目を集めるPS VR。私も「DEAD OR ALIVE Xtreme 3 Fortune」で,ほのかちゃんをめいっパイ堪能できる日を楽しみにしています。
意外と知られていないのですが,PS VRの“シネマティックモード”を使うと,仮想空間内の大きなスクリーンで2Dの映像コンテンツやPS VR非対応のPS4用ゲームなどを楽しめます。映像コンテンツも楽しめるというのは,ゲームを遊ばない家族にPS VR購入の理由を説明するときに有効かもしれませんね。
個人的には,「逆噴射家族」や「紀子の食卓」のような映画を観たら,他人の家庭を覗き見しているような感覚が味わえるのかな? と想像しています。「ファニーゲーム」など暴力描写の激しい映画は,さらに恐怖感が増しそうですね。怖いもの見たさで体験してみたい気もしますが……。
東京ゲームショウ 2015で試遊したときは,アテンドのお姉さんに装着してもらったのですが,今回の番組では自分で装着してみました。後部の白いヘッドバンドをぐいっと引っ張って,真上からズボッと被ります。お恥ずかしながら私は結構ハチが張っているのですが,それでも余裕で装着できました。装着後は,レンズの中心と目の中心が左右とも一致するようスコープを動かして,ピントを調整します。
THE PLAYROOM VR(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)
今回体験した「THE PLAYROOM VR」は,オフラインのマルチプレイでワイワイと遊べるタイトルで,PlayStation 4にプリインストールされている「プレイルーム」の開発チームが手掛けた新作です。「プレイルーム」で,TV画面に映った自室にARボット(以下,ボッツ君)が出現したときも「この感覚,未来だ!」と思いましたが,早くも“その先の未来”が来たように感じます。
「THE PLAYROOM VR」を起動すると,ロビー画面にあたる部屋が表示されます。たちまち別世界に迷いこんだような感覚です。床にいるボッツ君を見ながら前屈みになって近づくと,ボッツ君が手を振ってあいさつしてくれたり,上を向くと天窓から怪獣が見えたり……私の動きに合わせてさまざまな反応が!
ここがロビー画面。ミニチュアの世界に迷い込んだよう |
ボッツ君に手を振り返しているんです。机とお友達になったわけではない |
「THE PLAYROOM VR」には,さまざまなゲームが収録されています。番組でも,5人でそれらをプレイしました。
まずプレイしたのは「MONSTER ESCAPE」。このゲームでは,PS VRを装着しているプレイヤーが怪獣役となり,他のプレイヤーはDUALSHOCK 4でボッツ君を操作します。怪獣の目的は街のボッツ君たちを倒すこと,ボッツ君たちの目的は怪獣を撃退して街の平和を守ることです。
私は怪獣役なので,頭突きで街のオブジェクトやヘリコプターをぶっ壊しまくります。進撃の結です。特撮映画を見ながら「東京タワーをバッキバキに壊せたら気持ち良いだろうなぁ……」と思ったこと,皆さんもありますよね? ね? そんな私の夢が見事に叶いました。
興奮のあまり「侵略するでゲソーー!!」と叫ぶと,その声がPS VRの内蔵マイクに拾われ,ヘリウムガスを吸ったときのような高い音に加工され,怪獣の声としてスピーカーから聞こえてきました。私の気分はもう怪獣そのものです。
ボッツ君たちは怪獣の攻撃をかわし,いろいろな物を拾って投げつけてきます。没入感が強いので,ぶつけられたときには「痛ッ!」と声が出てしまいます。
怪獣役の視界は限られているので,明後日の方向から物をぶつけられることもあります。ボッツ君を捉えるため首を一生懸命動かしたのですが,こんなに首を酷使したのはWyse(結が青春時代に熱狂したビジュアル系バンド)の解散ライブでヘッドバンキングした時以来ですよ。見せろ! 元バンギャの意地! かわせ攻撃! 侵略! 侵略! 侵略!
奮闘するも,気づけば絶体絶命のピンチに。そしてトドメをくらって地球外に吹っ飛ばされる……これ完全に悪役の最後じゃないですか!! こんな感覚,ばいきんまんにしか味わえないものだと思っていました。
そうそう,「MONSTER ESCAPE」は,戦隊ヒーロー的な熱いBGMが流れるのも好みです。
続いてプレイしたのは,PS VRを装着しているプレイヤーと,テレビ画面を見ているプレイヤーが協力しあう「WANTED!」です。店の中にいる複数のボッツ君から,お尋ね者を探して撃つのが目的となっています。
PS VRを装着しているプレイヤーが警察役となり,その他のプレイヤーはテレビ画面を見ながらお尋ね者の特徴を口頭でプレイヤーに伝えます。PS VR装着者には手配書が見えないので,テレビ画面を見ている人の伝える情報だけが頼りです。お尋ね者の確保に失敗すると,お尋ね者に店が爆破されてしまうので責任重大です!
西部劇さながらにスイングドアを押し開けて酒場へ入っていく私。視界に帽子のツバがチラッと見えるのが警官気分を盛り上げてくれます。「アイパッチをしていてヒゲ!」など,お尋ね者の特徴を伝えてもらうのですが,ゲームが進むにつれてボッツ君の数が増えて,違いを探すのが困難になります。
スコアの高みを目指すべく,効率を上げるために「サン(サングラス)! バン(絆創膏)!」などワードを省略して意思疎通を図ったのも面白かったです。幼少期,攻略本を読む弟からアドバイスを受けながらゲームをプレイしたことがありましたが,その感覚を思い出して懐かしい気持ちになりました。
連携がうまくいくと,ぐぐっと信頼関係があがるような気もします。PS VRを装着しているプレイヤーの視界では「誰がお尋ね者なのかわかる術がない」ので,テレビ画面を見ているプレイヤーの情報を「解釈し」,「信じる」しかないのです! 仕事仲間や気になる異性とプレイするのも良いかもしれません。
「MONSTER ESCAPE」と「WANTED!」をプレイしてみて,VRに抱いていた「装着している人が没入して一人で楽しむ」イメージは完全に覆されました。コンテンツ次第で,装着している人だけでなく,その周囲の人達も大いに楽しめるのです。
東京ゲームショウ 2015で初めてPS VRを体験したとき,想像以上の没入感に衝撃を受けた半面,いずれ「現実の対人関係」の価値が下がってしまうのではないかという不安を覚えました。ですが,番組での「PS VRはコミュニケーションツールとしても抜群に優秀だ」という発見のおかげで,そういった心配が杞憂であったと感じました。
私が体験した「MONSTER ESCAPE」や「WANTED!」,ボッツ君と触れ合う「VR BOTS」のほか,「CAT & MOUSE」や「GHOST HOUSE」といった2本,そして未発表の1本が収録された「THE PLAYROOM VR」は、PS VRの発売と同時にPlayStation Storeにて無料で配信されるそうです。さらに,発売後もさまざまなゲームを無料で提供していくとのことなので,PS VRの多彩な魅力を長く味わえそうです。
「DEAD OR ALIVE Xtreme 3 Fortune」や「THE PLAYROOM VR」のほかに私が期待しているPS VRタイトルは,「Until Dawn: Rush of Blood」です。これは「Until Dawn - 惨劇の山荘 -」をもとにしたレールシューターで,トロッコに乗って暗闇の中を進んで行く中,あのキャラクター達に襲われるのです……。
もともとVRコンテンツとホラーは相性が抜群ですし,ジェットコースターのような動きやスピード感,トロッコの走行音や何者かが近づく音などが驚くほどリアルに作られているそうなので,楽しみにしています。
最近プレイしているゲーム(2015/03/23)
PC「NightCry」
PS4「アンチャーテッド コレクション」
PS4「DEAD OR ALIVE Xtreme 3 Fortune」
PS4「DARK SOULS III」
PS4「ストリートファイターV」
PS4「ライフ イズ ストレンジ」
PS Vita「ロマンシング サガ2」
iOS「セブンナイツ」
iOS「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」
■結プロフィール
女優・タレントとしてフリーランスで活動中。国内映画祭にて主演女優賞を多数受賞。幼少期からのゲーム好きが高じ,数多くのゲーム番組でMCをつとめる。イトキチ(糸吉)の愛称で親しまれている。「ときめきメモリアル」では伊集院メイ派。
結 オフィシャルサイト
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