プレイレポート
契りの儀式で最強の戦士を生み出せ。横スクロールタイプのバトルが魅力の新作ブラウザゲーム「ユバの徽(しるし)」プレイレポート
独特のビジュアルと,古き良き横スクロールアクションをリスペクトしたようなバトル画面に興味を持った人も多いと思うが,実際はどんなゲームに仕上がっているのか。今回は,短い時間ではあったがプレイする機会を得たので,システム面を中心にレポートしていこう。
見ているだけで楽しめる横スクロールアクションタイプのバトルシーン
本作で一番目を引くのは,横スクロールアクションのバトルシーンだろう。静止画では分かりにくいが,キャラクターは自動で走り,飛び,そして敵と戦闘を行っていく。一見すると,キャラクターをプレイヤーが操作しているのかと思われるかもしれないが,アクションはAIによってすべて自動で行われる。プレイヤーがバトル中に行えるのは,画面をクリック(スマホ版ならタップ)することで,ステージに点在する“ウル”という球状のアイテムを獲得することのみである。
ちなみに,企画段階ではプレイヤーが実際に操作する形になっていたそうだが,スマホ&ブラウザゲームということで気軽に遊べるように自動で動くような仕様に変えたのだそうだ。
ステージをクリアすると,より強力な敵が出現する新しいステージが出現する仕組みで,バトルで育成に必要なリソースを集めて戦士たちを強化し,強くなっていく敵に対抗するというゲームサイクルだ。
戦士のHPは時間の経過で回復するが,回復待ちをしている間(HP10%以下で出撃不可)は,別の戦士を使わなければならない。同様に祈り人には疲労度というステータスがあり,疲労度が最大になると回復するまで部隊に組み込むことができなくなる。
ステージ攻略のカギになるのは,ステージの特徴に合った「職業」を選択することだ。職業は,妖の者/鉈の者/弓の者/剣の者/槍の者/鎚の者/爪の者の7種類で,それぞれ敵を攻撃するのが得意とか,足が速いとか,遠距離攻撃ができるといった特徴がある。
例えば,崖が多いステージでは,戦闘能力よりも機動性の高い戦士を選ばないと時間制限を達成できなくなってしまう。初期キャラの職業である剣の者は,すべての能力が平均的な職業なので,最初のうちは剣の者を育てていくと効率よくステージを突破していけそうだ。
ウリとなるバトルシーンは,かなりこだわって制作されたようで,ドット絵の動きも細かく見ているだけでも楽しめるものに仕上がっている。自分が育てている戦士たちの成長が見た目で分かるのもポイントが高い。個人的に懐かしさを感じるところもあって,開発担当について尋ねてみると,「高橋名人の冒険島」や「ワンダーボーイ」など,横スクロールアクションの名作に関わった方が携わっているとのこと。
「契りの儀式」を通じて世代を重ね,戦士一族は少しずつ強くなっていく
まずは祈り人について解説していこう。祈り人は,戦士とは別の種類のキャラクターで,ステージ攻略中に助けたり,救出クエスト(ガチャ)などを通じて仲間にしていく。
祈り人は,ステージで手に入れたウルを使ってレベルを強化していくことが可能で,進化や限界突破といった育成要素もある。戦士1人に対して複数の祈り人を組み込むことができるので,育った祈り人が多いほどバトルで有利に戦える。
祈り人にはもう一つ大事な役目がある。それが育成要素で一番の目玉となる「契りの儀式」を行うことだ。戦士は,バトルへの参加やウルを与えるといったことで直接育成することはできない。契りの儀式によって,祈り人との間に子供を作ることで,次の世代に強い戦士が生まれるのである。
祈り人にはステータスのほか,遺伝子の構成など細かな設定があり,遺伝子の組み合わせによっては「突然変異」の戦士が生まれることもあるのだとか。世代を重ねて戦士一族を強化していくのが,本作の醍醐味なのである。ちなみに,祈り人には男性もいるが,同じ男性の戦士と契りの儀式を行っても子供を作ることは可能だ。
また,戦士を「生け贄」にすることで,職業レベルを上昇させることも可能だ。生贄にした戦士は消えてしまうが,新たに生まれる戦士のキャラクターレベルを上げるためには生贄は欠かせない。レベルアップするのは職業ごとなので,やはり最初のうちは一つの職業を極めていくほうがいいだろう。
豊富な図鑑要素によってコレクションする楽しみが倍増
収集面のメインになる祈り人は,「祈り人図鑑」という形で,関連する祈り人が相関図で一目瞭然。所持していない祈り人の場所は丸く穴が空いたような状態になっているので,プレイヤーはこの穴を埋めるようにコレクションしていくことになる。この図解ではプロフィールを確認したり,ボイスを再生できるほか,進化を達成するなどの条件を満たすと,寸劇方式のエピソードをアンロックすることも可能だ。
戦士にも「戦士図鑑」が完備されており,こちらは,生け贄となった戦士の総数や,各戦士の血統などを職業毎に確認できる。家系図のような形で,世代の移り変わりも見ることができるのも面白いところ。
「お告げ」というミッションクエストで,目の前の小さな目標としてデイリー/ウィークリークエストの達成を目指しながら,戦士の育成や図鑑のコンプといった大きな目標に挑むといいだろう。
最初にキャラクターありきなブラウザゲームが多い中,独特な世界観と見た目で楽しめるバトルシーンの秀逸さで勝負する「ユバの徽」。ブラウザゲームということで,簡単操作で楽しめるお手軽さはあるが,お手軽な中でもプレイヤーを楽しませようとさまざまな工夫が垣間見れる。とくにバトルシーンは,倍速で飛ばすこともできるのだが,育てたキャラクターがどういう動きをしてくれるのかワクワクしながら見入ってしまうほどであった。
やり込み要素も多い……というか,キャラクターのレベル以外の育成要素が多すぎて,どこまで強化していけるのか見当もつかないほどだ。毎日コツコツプレイすることは前提となるが,プレイした分だけ戦士一族は強力になっていくだろう。
DMMのブラウザゲームファン,そして,かつて横スクロールアクションをプレイを楽しんだ世代の人は,ぜひとも本作をプレイしてみてほしい。
「ユバの徽」公式サイト
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(C)2016 DMM.com POWERCHORD STUDIO
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