連載
マフィア梶田の二次元が来い!:第304回「蘇りしマフィアチルドレンのポケモンコマスター」
ポケモンを題材としたボードゲームということで,しこりん(岡本信彦さん)が発表当初から大興奮していた本作。ルールはシンプルなのですが,勝利するためには戦略と運の両方を味方につけなければならず,想像以上に奥深さを感じました。高い精度の“AI”によって老若男女を問わず,すんなりとゲームに入り込めるところも好印象ですね。ポケモン好きでなくとも一度触ってみてほしいタイトルです。
「ポケモンコマスター」ダウンロードページ
「ポケモンコマスター」ダウンロードページ
アニメやゲームと同じくらい,映画を愛してやまないマフィア梶田。気になる映画がある時はなるべく劇場に足を運ぶようにしているのですが,最近では「レヴェナント:蘇えりし者」を観てきました。
レオナルド・ディカプリオ主演の「レヴェナント」は,小説「蘇った亡霊:ある復讐の物語」を原作とする西部劇。手掛けたのは「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」で第87回アカデミー賞を受賞したアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督です。
“西部劇”と言っても,タンブルウィードが転がる寂れた町の酒場でガンマンが撃ち合う……というコッテコテの作品ではなく,危険に満ちた極寒の大自然が舞台。グリズリーの襲撃によって瀕死の重傷を負ったハンターのヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は,仲間の1人であるジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)に目の前で最愛の息子を殺害されてしまいます。フィッツジェラルドは身動きの取れないグラスを土に埋め,事件を隠蔽して逃走するのですが,グラスは奇跡的に一命を取り留めて息子の仇であるフィッツジェラルドを追い始める……という復讐劇になっています。
正直なところ,ストーリーラインだけを見れば非常にシンプルで目新しさはまったくありません。しかしながら,この映画はとにかく“画作り”がスゴい。そのこだわりは,常軌を逸しているとすら言えます。物語を“観る”というよりも,自然の雄大さと残酷さを肌で“感じる”。映画を楽しむうえで感情移入は不可欠ですが,ここまで寒さと痛さがダイレクトに伝わってくる作品には,未だかつて出会ったことがありません。“感受性への暴力”とも言える,観客を否応なくその世界観へと引き込む画作りには,ただただ脱帽です。
また,その素晴らしい画作りの8割を構成しているのがディカプリオの演技。圧倒されます。雪山の川を泳ぎ,生魚を丸かじりし,馬の死体の中で眠る。アンタはいつからベア・グリルスになったんだとツッコミたくなりますが,真面目な話,その鬼気迫る一挙一動には魂が震えました。「タイタニック」のイケメン俳優というイメージが長らく残っており,いわゆる“男惚れ”するタイプの役者ではないと思っていたのですが,俺が浅はかでしたわ。あり得ないくらい心を奪われました。素晴らしい役者です。
クライマックスで描かれるグラスとフィッツジェラルドの死闘は,アクション映画的なカッコよさなんて微塵もない。ただ純粋に,お互いの命を奪おうという激情むき出しのぶつかり合い。そんなものを見せつけられちゃ,緊張で息を呑むこともできません。
イニャリトゥ監督は「バードマン」でもインパクトのある画作りが高い評価を得ましたが,バードマンはアート性が強すぎたためか,正直あまり自分とはかみ合いませんでした。「レヴェナント」も決して大衆向けの娯楽映画とは言えませんが,この作品から伝わってくる“生命力”は確実に観た者の心に何かを残します。結末の受け取り方は人それぞれでしょうが,間違いなく魂の成長を促してくれる傑作ではないかと。隅々まで堪能するためにも,ぜひとも大スクリーンで観て欲しい映画です。
……あ,余談として公式サイトに野田サトル先生のコメントを掲載しているあたり「分かってるな」という感じです。「ゴールデンカムイ」と違って笑いは微塵もありませんが,映画を観た後に野田先生のコメントを読めばクスリとできるかもしれません。
映画「レヴェナント:蘇えりし者」公式サイト
(C) Twentieth Century Fox Film Corporation. (C) Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC.キーワード
(C) 2019 Pokémon. (C) 1995-2019 Nintendo / Creatures Inc. / GAME FREAK inc. Developed by HEROZ, Inc.
(C) 2019 Pokémon. (C) 1995-2019 Nintendo / Creatures Inc. / GAME FREAK inc. Developed by HEROZ, Inc.