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[CES 2016]「Razer Edition」と謳うLenovoのゲーマー向けデスクトップPCやディスプレイは,どこがRazerらしいのか
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印刷2016/01/15 00:00

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[CES 2016]「Razer Edition」と謳うLenovoのゲーマー向けデスクトップPCやディスプレイは,どこがRazerらしいのか

Lenovoブースの入口横には,Yシリーズの最新デスクトップPCに3台の液晶ディスプレイをつないだ状態の試遊台的なデモが置いてあった
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 北米最大の家電見本市・CESの常連であるLenovoは,サブ会場の高級ホテルにあるレストランを借り切って,招待客だけを対象に新製品を披露するという形での展示を毎年行っている。CES 2016においても,例年どおり同じ場所で展示を行っていたのだが,開催直前の2016年1月5日に発表されたゲーマー向け製品であるYシリーズ関連記事)を大きく扱っていたのは,例年にない要素だったといえるだろう。
 そこで今回は,展示会場で触れたゲーマー向けPCとディスプレイを紹介していきたい。果たしてこれらの製品からは,ゲーマー向け製品に対するLenovoの本気が見えてくるだろうか。


Chroma機能で前面と背面のLED発光色を変えられる

ideacentre Y900 RE


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ideacentre Y900 RE
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前面のシンボルマークとその左右,背面のファンにあるLEDがChroma機能に対応したカラーLEDとなっている
 まずは,新型デスクトップPC「ideacentre Y900 RE」からだ。本機は,ゲーマー向け周辺機器メーカーとしてお馴染みであるRazerとの協業によって作られた「Razer Edition」の第1弾である。
 Razer Editionたる由縁は,LEDイルミネーションの発光色や発光パターンをカスタマイズできる「Razer Chroma」(以下,Chroma)機能に対応しているところ。会場の説明員によると,ミドルタワー筐体の前面にある「Y」の字をかたどったシンボルマークと,その左右やや下にある2つの発光部,そして背面上側にあるファンの4か所に,Chroma機能で色を変えられるLEDを装備しているとのことで,実際に光るのを確認できるようにもなっていた。
 ただ,展示機は,ソフトウェアがまだ製品版と異なるようで,Razerの統合設定ソフトである「Synapse」を使って,実際に色を変えてみたりすることはできずじまい。Razer Chroma機能がポイントのはずなのだが,そこはまだ準備ができていないわけである。

 PC自体は,ごくオーソドックスなタワー型筐体のもので,電源ユニットを下に,前面には5インチベイ×2のほか,HDDやSSDを取り付けられるシャドウベイを備えるという構造をしていた。標準装備のグラフィックスカードは「GeForce GTX 970」搭載モデルとのことで,デモ機は2-way SLI構成になっていた。

ideacentre Y900 REの内部(左)。ストレージ用のシャドウベイを豊富に備えている。本体前面上部にはI/Oパネルがあるのだが,USB Type-A 3.0ポート内のパーツが緑色をしているのも,Razer Editionらしいところだ
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 米国でのメーカー想定売価は2299ドル(税別)。Razer製キーボードとマウスのいずれもハイエンドモデルが付属することもあって,さすがに高価だが,国内でも販売されれば,Razerファンがゲーマー向けデスクトップPCを選ぶときに,選択肢の1つとなるかもしれない。


Y27g RE Curved Gaming Monitor


 もう1つのRazer Editionとして登場したのが,ゲーマー向け液晶ディスプレイの「Y27g RE Curved Gaming Monitor」(以下,Y27g RE)だ。27インチサイズで解像度1920×1080ドット,垂直リフレッシュレート144Hzに対応するVA液晶パネルを採用し,G-SYNCにも対応するという,本格的なゲーム用モデルである。
 北米市場では2016年6月に発売の予定で,メーカー想定売価は599.99ドル(税別)となっている。

Y27g RE。カーブの曲率が1800R(=半径1800mmの円を描くカーブ)と,大きなカーブになっているのが特徴とのことだが,アスペクト比16:9の1920×1080ドット解像度程度では,曲面であるメリットをあまり感じられないというのが,正直な印象だ
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 Razer Editionたる由縁である,Chroma機能に対応したLEDイルミネーションは,背面の左右端2か所に装備されている。他に光る部分はないのかと質問したところ,説明員の言うところでは,やはり光るのは背面だけらしい。Y27g REにおけるChroma機能は,人に見せるためのものであって,ユーザーが何かを体感したりするためのものではないというわけである。
 なお,本製品もまだ製品版のソフトウェアが用意されておらず,Chroma機能の設定がどうなっているのかは確認できなかった。

背面の左右に,発光色やパターンをカスタマイズできるLEDイルミネーションを装備(左)。本体左側面には,未使用時には折りたたみ可能なヘッドフォンフックを装備していた
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OSD画面を日本語表示に変えた状態。5種類のプリセットから画調モードを選ぶ「ゲームモード」という機能があった
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 OSD画面は日本語表示も可能で,ゲームの種類に合わせて画調モードのプリセットを切り替える「ゲームモード」や,暗部の視認性を向上させる機能と思われる「ダークブースト」なる機能を備えているのを確認できた。

 日本市場に投入されるかどうかは明らかになっていないが,リフレッシュレート144Hz+G-SYNCに対応する湾曲液晶搭載ディスプレイという製品は他にないので,この点に惹かれる人なら選ぶ価値がある製品となりそうだ。


ideapad Y900


 最後に紹介する「ideapad Y900」は,17.3インチ液晶パネルを搭載するゲーマー向けノートPCである。北米市場におけるメーカー想定売価は1999ドル(税別)で,発売時期は2016年6月の予定だ。

 ideapad Y900は,キーボードバックライトやタッチパッドの四辺などにカラーLEDを装備しており,発光色や発光パターン,どのキーを光らせるかをカスタマイズ可能な製品である。しかし,なぜかイルミネーション機能はChroma機能に対応しておらず,それゆえRazer Editionでもない。

ideapad Y900。キーボードバックライトの色や発光パターンを制御できるが,Razer Editionではない
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 デモ機で確認してみたところ,ideapad Y900におけるキーボードバックライトの設定は,Lenovo独自の設定ソフト「Lenovo Nerve Center」でカスタマイズするようになっていた。ザッと見たところ,イルミネーション機能はRazerのChroma機能をやや簡略化したものといったところで,ハードウェア的には,Chroma機能に対応させることもできそうに思える。
 詳しい事情を聞ける説明員もいなかったので,Lenovoがどういう理由で,ideapad Y900をRazer Editionとするのを見送ったのかは分からなかったが,もしかしたら,今後Razer Edition版が登場するなんてことがあるのかもしれない。

Lenovo独自の設定ソフト「Lenovo Nerve Center」でキーボードバックライトを設定しているところ(左)。[W/A/S/D]キーとカーソルキーだけを,それ以外のメインキーと別の色で光らせるというプリセットもあった
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 展示機のスペックに触れておくと,搭載GPUはグラフィックスメモリ容量4GBの「GeForce GTX 980M」で,CPUは「Core i7-6700HQ」となっていた。製品発表時点では,搭載CPUが「Skylake世代でK型番のCore i7」と書かれていたので,デモ機は製品版と仕様が異なっていたようだ。そういう事情のためか,リリースで触れられていた,オーバークロック機能に関するソフトウェアも確認できなかった。

左側面(左)と右側面(右)。GeForce GTX 980M搭載製品のわりに,本体部分は薄いほうだ。左側面にはUSB 3.1 Type-Cポートを1つ備えていた
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 際だった特徴やスペックがない割に,価格が少々高いので,仮に日本で販売されたとしても,人を選ぶ製品となりそうな印象がある。

Lenovo 日本語公式Webサイト

  • 関連タイトル:

    Legion,ideacentre Y,ideapad Y

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