ニュース
[CES 2016]「Razer Edition」と謳うLenovoのゲーマー向けデスクトップPCやディスプレイは,どこがRazerらしいのか
そこで今回は,展示会場で触れたゲーマー向けPCとディスプレイを紹介していきたい。果たしてこれらの製品からは,ゲーマー向け製品に対するLenovoの本気が見えてくるだろうか。
Chroma機能で前面と背面のLED発光色を変えられる
ideacentre Y900 RE
ideacentre Y900 RE |
前面のシンボルマークとその左右,背面のファンにあるLEDがChroma機能に対応したカラーLEDとなっている |
Razer Editionたる由縁は,LEDイルミネーションの発光色や発光パターンをカスタマイズできる「Razer Chroma」(以下,Chroma)機能に対応しているところ。会場の説明員によると,ミドルタワー筐体の前面にある「Y」の字をかたどったシンボルマークと,その左右やや下にある2つの発光部,そして背面上側にあるファンの4か所に,
ただ,展示機は,ソフトウェアがまだ製品版と異なるようで,Razerの統合設定ソフトである「Synapse」を使って,実際に色を変えてみたりすることはできずじまい。Razer Chroma機能がポイントのはずなのだが,そこはまだ準備ができていないわけである。
PC自体は,ごくオーソドックスなタワー型筐体のもので,電源ユニットを下に,前面には5インチベイ×2のほか,HDDやSSDを取り付けられるシャドウベイを備えるという構造をしていた。標準装備のグラフィックスカードは「GeForce GTX 970」搭載モデルとのことで,デモ機は2-way SLI構成になっていた。
米国でのメーカー想定売価は2299ドル(税別)。Razer製キーボードとマウスのいずれもハイエンドモデルが付属することもあって,さすがに高価だが,国内でも販売されれば,Razerファンがゲーマー向けデスクトップPCを選ぶときに,選択肢の1つとなるかもしれない。
Y27g RE Curved Gaming Monitor
もう1つのRazer Editionとして登場したのが,ゲーマー向け液晶ディスプレイの「Y27g RE Curved Gaming Monitor」(以下,Y27g RE)だ。27インチサイズで解像度1920×1080ドット,垂直リフレッシュレート144Hzに対応するVA液晶パネルを採用し,G-SYNCにも対応するという,本格的なゲーム用モデルである。
北米市場では2016年6月に発売の予定で,メーカー想定売価は599.99ドル(税別)となっている。
Razer Editionたる由縁である,Chroma機能に対応したLEDイルミネーションは,背面の左右端2か所に装備されている。他に光る部分はないのかと質問したところ,説明員の言うところでは,やはり光るのは背面だけらしい。Y27g REにおけるChroma機能は,人に見せるためのものであって,ユーザーが何かを体感したりするためのものではないというわけである。
なお,本製品もまだ製品版のソフトウェアが用意されておらず,Chroma機能の設定がどうなっているのかは確認できなかった。
日本市場に投入されるかどうかは明らかになっていないが,リフレッシュレート144Hz+G-SYNCに対応する湾曲液晶搭載ディスプレイという製品は他にないので,この点に惹かれる人なら選ぶ価値がある製品となりそうだ。
ideapad Y900
最後に紹介する「ideapad Y900」は,17.3インチ液晶パネルを搭載するゲーマー向けノートPCである。北米市場におけるメーカー想定売価は1999ドル(税別)で,発売時期は2016年6月の予定だ。
ideapad Y900は,キーボードバックライトやタッチパッドの四辺などにカラーLEDを装備しており,発光色や発光パターン,どのキーを光らせるかをカスタマイズ可能な製品である。しかし,なぜかイルミネーション機能はChroma機能に対応しておらず,それゆえRazer Editionでもない。
デモ機で確認してみたところ,ideapad Y900におけるキーボードバックライトの設定は,Lenovo独自の設定ソフト「Lenovo Nerve Center」でカスタマイズするようになっていた。ザッと見たところ,イルミネーション機能はRazerのChroma機能をやや簡略化したものといったところで,ハードウェア的には,Chroma機能に対応させることもできそうに思える。
詳しい事情を聞ける説明員もいなかったので,Lenovoがどういう理由で,ideapad Y900をRazer Editionとするのを見送ったのかは分からなかったが,もしかしたら,今後Razer Edition版が登場するなんてことがあるのかもしれない。
展示機のスペックに触れておくと,搭載GPUはグラフィックスメモリ容量4GBの「GeForce GTX 980M」で,CPUは「Core i7-6700HQ」となっていた。製品発表時点では,搭載CPUが「Skylake世代でK型番のCore i7」と書かれていたので,デモ機は製品版と仕様が異なっていたようだ。そういう事情のためか,リリースで触れられていた,オーバークロック機能に関するソフトウェアも確認できなかった。
際だった特徴やスペックがない割に,価格が少々高いので,仮に日本で販売されたとしても,人を選ぶ製品となりそうな印象がある。
Lenovo 日本語公式Webサイト
- 関連タイトル:
Legion,ideacentre Y,ideapad Y
- この記事のURL: