「Detroit: Become Human」などのQuantic DreamをNetEaseが買収。ゲーム開発は今後も独立して継続の予定

　NetEaseがQuantic Dreamの買収を発表した。買収を実施したのはNetEaseのゲーム部門であるNetEase Gamesで，買収金額や買収完了時期などについては，明らかにされていない。


　ゲームクリエイターでのデイヴィッド・ケイジ（David Cage）氏が1997年に設立したQuantic Dreamは，パリとモントリオールに本拠を置くゲームデベロッパだ。1999年の「Omikron: The Nomad Soul」以降，「ファーレンハイト」「HEAVY RAIN -心の軋むとき-」「BEYOND: Two Souls」，そして「Detroit: Become Human」という5本のタイトルをリリースした寡作なスタジオだが，ストーリーテラーとして名高いケイジ氏の物語と，パフォーマンスキャプチャーなどの最新技術を使ったグラフィックスから，いずれの作品も高い評価を獲得した。
　最近はパブリッシャとしての事業にも乗り出しており，ドイツのJo-Mei Gamesが開発した「Sea of Solitude」のNintendo Switch版の販売も手がけている。

Detroit: Become Human

　今回の買収についてNetEaseは，「Quantic DreamはNetEase Gamesにとって最初のヨーロッパのスタジオであり，世界中のゲーム開発とイノベーションをサポートするというビジョンを達成するための重要なステップになる」としている。Quantic Dreamは引き続き独立して事業を行い，ゲームの開発および販売と，パブリッシングを継続するとのこと。

　2021年12月10日に掲載した記事でお伝えしたように，Quantic Dreamは現在，Lucasfilm Gamesと共同で「Star Wars Eclipse」の制作を進めており，またフランスのParallel Studioが開発した海洋アドベンチャー「Under The Waves」の2023年内の発売も予定している。これらのタイトルは，従前の予定どおり進められることになるはずだ。詳細は，以下のリリース文をチェックしてほしい。

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中国においてインターネットおよびオンラインゲームのサービスプロバイダー業界をリードするNetEase, Inc.（NASDAQ：NTES、HKEX：9999）は、同社のゲーム部門を担うNetEase Gamesが世界有数の独立系ゲームデベロッパーであるQuantic Dream S.A.を買収したと発表した。David Cage とGuillaume de Fondaumière率いるQuantic Dreamは、NetEase Gamesにとって最初のヨーロッパのスタジオであり、世界中のゲーム開発とイノベーションをサポートするというNetEaseのビジョンを達成するための重要なステップとなる。Quantic Dreamは、NetEaseの強力なゲーム開発能力を活用しながら、引き続き独立で事業を行い、あらゆるプラットフォームでゲームの開発と販売を行うとともに、サードパーティが開発したタイトルのサポートと販売も手掛ける。

Quantic Dream は、25年前にフランスのパリで設立されて以来、数々の賞を受賞しているスタジオで、『Heavy Rain』、『Beyond: Two Souls』、『Detroit: Become Human』などの代表的なゲームのクリエーターである。同スタジオは、The Game Awards 2021でLucasfilm Gamesと共同でアクションADV『Star Wars Eclipse™』を開発中であることを発表した。

NetEase, Inc.のCEO兼ディレクターのWilliam Dingは「共通のビジョン、信頼、そして尊敬の念で結ばれたQuantic Dreamとともに、エキサイティングな新しい成長のステージへ進むことに、私たちはとてもワクワクしている。NetEaseは、Quantic Dreamがそのポテンシャルを最大限発揮できるようサポートするという約束を果たし続ける。Quantic Dreamのワイルドなクリエイティビティと卓越したストーリー性と、NetEaseの充実した設備、リソース、実行能力を組み合わせることは、世界中のプレーヤーに提供するインタラクティブなエンターテインメント体験を刷新し得る無限の可能性を秘めていると信じている」と語った。

Quantic Dream の設立者であり、最高経営責任者（CEO）兼脚本・監督を務めるDavid Cageは「四半世紀に渡り完全な独立を保ってきた私たちのスタジオにとって、今日は重要な節目の日となった。NetEase Gamesは私たちの創造における自由さ、そして独自の多様なチームの意欲と情熱を高く評価している。私たちは、人々の心に響く画期的なタイトルを創り出すという、グループ共通のビジョンを加速することができるだろう。私たちは高度に差別化されたゲームを制作しているが、Quantic Dreamの最高傑作が誕生するのはこれからであると強く信じている。また、過去数年にわたり多大な持株の提供を受けた社員たちが、今回の買収により十分な利益を得ることができることをとりわけ誇りに思う。これは、Quantic Dreamを今日の成功へと導いてきたすべての人に報いるという私たちの継続したコミットメントの証しだ」と述べた。

Quantic Dream の共同最高経営責任者（Co-CEO）兼販売責任者であるGuillaume de Fondaumièreは「NetEase GamesがQuantic Dreamに初めて投資を行ったのは3年前だった。この間、共に密接に仕事をしてきて肌で感じたのは、互いのマインドが似通っているということ、そして互いがいかに補完的であるかということだ。NetEase Gamesによる買収は、このプロセスにおいて自然な進化であり、私たちの制作・販売チームが他社を卓越するために必要なあらゆる手段を得ることによってQuantic Dreamがさらなる成長を遂げるまたとないチャンスだ」と語った。

Quantic Dreamは、物語性に富んだ、プレーヤーの選択によって展開する非線形ストーリーのゲーム制作において、マーケットのリーダー的存在となっている。独自の技術を開発する同スタジオは、モーションキャプチャーの先駆的な活用により、ビデオゲームにはかつてなかった方法で俳優の演技に命を吹き込むことでも知られている。NetEaseは当初2019年にQuantic Dream S.A.の少数株を取得していた。

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・NetEase, Inc.について

NetEase, Inc.（NASDAQ：NTES、HKEX：9999、以下「NetEase」）は、中国に拠点を置く大手インターネットテクノロジー企業として、コンテンツ制作を中心としたプレミアムオンラインサービスを提供している。拡大するゲーミング産業において幅広いサービスを提供している同社は、ロングランを続ける中国で最も人気のモバイル・PCゲームのいくつかを開発、運営している。中国および世界各地に業界屈指の研究開発拠点を有するNetEaseは、優れたゲーム体験を創り出し、プレイヤーにインスピレーションを与え、情熱とともに世界中の活発なコミュニティに価値を提供している。遊びを文化に、教育を技術に融合させることで、NetEaseはゲームをより楽しく教育的な世界を築くための有意義な手段へと転換させる。

NetEaseの子会社には、テクノロジーに特化した中国の大手インテリジェント学習企業Youdao（NYSE：DAO）、中国の大手音楽ストリーミングコミュニティであるCloud Music（HKEX：9899）、NetEaseのコンシューマー製品を展開する自社のライフスタイルブランドYanxuanなどがあり、ゲーム以外にも多岐にわたるサービスを提供している。

NetEaseのESGへの取り組みは、世界のメディア・エンターテイメント業界の中でもトップクラスであり、S&P Global社の「Industry Mover」の一社として認定された他、MSCIからは格付け「A」の評価を得ている。（詳細については、http://ir.netease.com/をご参照ください。）


・NetEase Gamesについて

NetEase Games は NetEase, Inc.（NASDAQ：NTES、HKEX：9999）のオンラインゲーム部門で、中国と日本のマーケットで最も人気のあるモバイル・PCゲームを開発・運営している。同社は、世界最大級の高品質オンラインゲームコンテンツのインキュベーターとして、世界中の革新的なスタジオの成長を支援し、国際的な存在感を高めることに専念している。また、自社開発ゲームと世界レベルの研究開発能力を補完するために、NetEase Gamesは、Blizzard EntertainmentやMojang AB（Microsoftの子会社）といったグローバルなゲームデベロッパーと提携し、中国で最も人気のある国際的なオンラインゲームを複数運営している。（詳細については、neteasegames.comをご参照ください。）


・QUANTIC DREAMについて

Quantic Dreamは、1997年にDavid Cageによって設立されたパリとモントリオールを拠点とするビデオゲームスタジオ。『Heavy Rain™』『Beyond: Two Souls™』『Detroit: Become Human™』は、その独自の物語体験によって何万人ものプレーヤーを魅了し、250以上の国際的な賞を受賞している。Quantic Dreamは現在、Lucasfilm Gamesと共同で開発している『Star Wars Eclipse™』を含む3つの新しい社内プロジェクトに取り組んでいる。

また、2019年からは、Quantic Dreamの専門知識、制作手法、資金、国際的なマーケットやプレーヤーへのアクセスを活かし、独立系パブリッシャーとしてユニークなビジョンを持つオリジナルクリエイターのサポートも行っている。

Quantic DreamはThe Game Awards™ 2021においてLucasfilm Gamesと共同で『Star Wars Eclipse™』を制作することを発表した。Star Wars™のハイ・リパブリック時代を舞台に、複数のキャラクターの視点からプレイする分岐型の新しいAAAアクションADVで、現在開発の初期段階にある。

Heavy Rain™/Beyond: Two Souls™/Detroit: Become Human™ ©Sony Interactive Entertainment Europe、開発：Quantic Dream。 Heavy Rain™ はQuantic Dreamの登録商標です。Beyond: Two Souls™およびDetroit: Become Human™はSony Interactive Entertainment Europeの商標および登録商標で、ライセンスに基づき使用されています。Quantic DreamおよびQuantic DreamのロゴはQuantic Dreamの商標です。その他の全ての商標はそれぞれの所有者に帰属します。無断転載を禁じます。

Lucasfilm、Lucasfilmのロゴ、STAR WARSおよび関連するプロパティの米国およびその他の国における商標または著作権は、Lucasfilm Ltd.またはその関連会社に帰属します。© & ™ 2021 Lucasfilm Ltd. 無断転載を禁じます。


・見通しの記述（forward - looking statement）

本プレスリリースには、見通しの記述が含まれます。これらは、1995年米国私募証券訴訟改革法における「セーフハーバー」条項に基づき記述されています。これらの見通しの記述には、「するつもりである（will）」、「期待する（expects）」、「狙う（aim）」、「予測する（anticipates）」、「将来（future）」、「意図する（intends）」、「計画する（plans）」、「信じる（believes）」、「可能性がある（may）」、「推定する（estimates）」、「ポテンシャル（potential）」、「継続する（continue）」、「継続中の（ongoing）」、「目標（goal）」、「目標とする（targets）」、「指導（guidance）」、「コミットする（commits）」などの用語や同様の記述によって特定することが可能です。特に、事業計画や見通しに関する記述、新しいゲームの発売や異なる市場におけるプレーヤー間での人気に関する記述など、歴史的事実ではない記述は、見通しの記述、または見通しの記述を含む記述です。見通しの記述には固有のリスクや不確実性が含まれています。実際の業績は、さまざまな要素により、これら業績見通しとは大きく異なる結果となりうることをご承知おきください。本リリースに含まれるすべての情報は、本発表日現在のものであり、本発表日現在において合理的であると考えられる前提に基づいています。これらの見通しの記述は、将来の事象を予測するものとして依拠すべきではありません。当事者らは、適用法令に基づく場合を除き、いかなる見通しの記述の更新の義務も負いません。