プレイレポート
これがパズドラ!? 新しすぎるプレイフィールに度肝を抜かれた「パズドラクロス 神の章/龍の章」のインプレッションをお届け
“パズドラ”と言うと,スマホで遊べるパズルRPGとしてのイメージが強いかもしれないが,今作はコンシューマ向けのパズドラシリーズとしては「パズドラZ」「パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション」に次ぐ3本目のタイトルで,実質的な前作にあたる「パズドラZ」から約3年ぶりのリリースとなる。
ゲーム,アニメ,漫画,ホビーによる大規模なクロスメディア展開の核となるタイトルであり,これまでのパズドラの常識を覆すガンホー期待の新作としても注目を集めている。同シリーズが5色+ハートのドロップを操って戦う“パズルアクション”であることは説明不要だろうが,今作は誰もが予想し得なかったほどに,RPG色を強くアピールしたタイトルに仕上がっているのだ。そんなパズドラクロスの概要や新たなシステムを紹介していこう。
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RPGのイイとこどりが心地いい
ドラゴーザ島で新たな冒険が始まる
パズドラって何? と聞けば,「丸いドロップを3つ揃えてコンボを作るゲームでしょ!」と即答してくれる読者もいるだろうが,まずは今作の概要をサラッと紹介しておきたい。
パズドラシリーズといえば,5属性のドロップとハートドロップを一筆書きの要領で動かし,縦か横に同じドロップを3つ以上揃えて敵モンスターとバトルするパズルアクションでおなじみだ。制限時間内に多くのドロップを揃えることで連鎖が起き,発生したコンボの数によって与えるダメージがアップしていくパズルゲームならではの爽快感と,モンスター育成/チーム編成を楽しめるRPG的な要素が絶妙に合わさったタイトルとしても知られている。
【あらすじ】
物語の舞台は火/水/木/光/闇のエネルギーに満ち溢れる“ドラゴーザ島”。ドロップと呼ばれるエネルギーを使って,モンスターと戦う“龍喚士”たちが住まう自然豊かな孤島だ。普通の人には見えないドロップが見えるようになった主人公は,このドラゴーザ島を訪れ,龍喚士としてさまざまな試練に立ち向かうことになっていく――。
ドラゴーザ島
インプレッションの執筆にあたり,ワクワクしながらゲームをプレイしていた筆者だが,開始10分ほどで「そんなバカな!」と驚かされた。本作ではなんと,フィールドを自由に歩き回ったり,ダンジョンを探索したりできるRPGならではの移動システムが搭載されていたのだ。これまでのシリーズをご存じの人ならば,主観視点でダンジョンを進むあの光景が目に浮かぶだろうが,本作ではこれまでの定番をあえて崩し,RPGの王道を行くスタイルが採用されている。
フィールドの移動はスライドパッドによる操作だけでなく,タッチペンで下画面をなぞることでも行える。タッチペンで操作すればフィールド探索からパズルバトルへ切り替わる際に,本体とタッチペンを持ち直す煩わしさを感じることがない。これは地味にうれしいポイントだ。
ゲームはメインストーリーを進行することで,水の街,火の街,木の街という具合に順次エリアが開放されていき,探索できるフィールドが増えていく王道RPGのような流れになっている。ストーリー上の目的地に向かうもよし,街周辺に点在するダンジョンでひたすらパズルバトルを繰り広げるもよし,とりあえずクエストを片付けるのもよしと,どこへ向かって何をするかはプレイヤーの自由だ。
筆者は入手できるをものを一通り集めてから先に進みたいタイプなので,エリア内のダンジョンを制覇しながらモンスター集めに勤しんでみたのだが,寄り道による寄り道を重ねたおかげで,1つ目のエリアである水の街だけでも8時間ほど探索してしまっていた。さぁ寄り道しておいでと言わんばかりのフィールドに探索意欲がムクムクと湧く。これこそ王道RPGの醍醐味である。
フィールド上ではランダムエンカウント,ダンジョン内ではシンボルエンカウントによって敵モンスターとのバトルに突入する |
探索済みのフィールド/ダンジョンは「D-(ドラゴン)フライト」によってショートカットも可能だ。フィールドが広いこともあり,この機能にお世話になることがなにかと多い |
フィールド上でのエンカウントは基本的にランダムエンカウントのみとなっているが,“グランドボス”と呼ばれる巨大なモンスターは例外だ。フィールド上でシンボルエンカウントできるモンスターということもあり,遭遇すれば一目で分かるだろう。寄り道がてら水の街付近のグランドボスに挑んでみると,ボスという名前からも察することができるように,これがまぁ,強いんです。
強いと言うより圧倒的な力でひねり潰されて全滅する始末。フィールドに出て3分で全滅とは,まさに初見殺し……見た目からして勝てる気配はなかったがかなり悔しい。子供向けのゲームかと侮っていた部分もあったが,この理不尽さは大人でもアツくなれる要素なんじゃなかろうか。
なんとしてでも勝ちに行きたくなるところだが,序盤ではむしろ避けて進むべき相手なのでスルーしつつ探索することをオススメする(※開発スタッフ曰く,グランドボスはストーリー終盤で挑むぐらいの強さとのこと。つ,強すぎやしませんか)。
ソロでも,協力でも,対戦でも!
パズルバトルだけでも三度はおいしい
1回のパズルフェーズで7コンボ以上を繰り出すと,盤面にクロスドロップが生成される。これを消すとコンボ数がプラスされ,さらなる大ダメージを与えられるありがたいドロップだ |
ベストなルートで思いどおりのコンボを組み立てられたときや,上から降ってくるドロップを利用した“落ちコン”で10コンボ超えを叩き出させたときは,何物にも代えがたい達成感を味わえる。シリーズを重ね築き上げてきた“パズルアクション”の爽快感と奥深さは,本作でも折り紙付きと言っていいだろう。
また,文字面からは伝わりにくいかもしれないが,クロスドロップを消した直後の演出はサウンドとSEのバランスも非常によく,畳みかけるようなサウンドに高揚感を覚えるほどだ。複数個のクロスドロップを消した暁には,最高に気持ちのいいサウンドが広がっていく。アップビートなギターサウンドに加わるおなじみのコンボ音,そして重低音のSEで刻まれるクロスドロップの追加カウント……サウンドで鳥肌が立つってこういうことなのねと,筆者も身を持って実感した。
フレンドとのマルチプレイにも対応しており,冒険やバトルで協力プレイが可能だ。バトル中は,2人がドロップを動かすことで1ターンが経過する親切設計。このほか,仲間とスキルを掛け合えたり,ハートドロップの効果をシェアできたりと,マルチプレイはイイコトずくめ。これらのシステムを活用すれば,強大なグランドボスや苦戦しがちなボスモンスターも撃破しやすくなるだろう。
協力はもちろん,フレンドとの対戦プレイも楽しむことができ,通常のパズルバトルとはまた違った駆け引きを味わえる。核となるパズルアクションはそのままに,ソロでも,マルチでも,対戦でも,異なった楽しみ方が生まれ,パズルバトル1つ取っても三度はおいしい。協力/対戦プレイの詳細については,発売日後に掲載予定のプレイレポートで言及する予定なので,親子や兄弟,友達とプレイする予定がある人はそちらを参考にしてほしい。
倒すor魂(ソウル)キャプチャー?
バトルに生まれた悩ましい駆け引き
ソウルアーマーの素材は,バトル中の敵モンスターに魂(ソウル)キャプチャーを発動することで得られる。キャプチャー時に表示されるソウルゲージをコンボによって溜めていくと,モンスターの魂をキャプチャーできるのだ。キャプチャーしたモンスターによってスキルやアーマーの見た目が異なり,どのソウルアーマーを着用するかがチーム編成時の重要なカギとなってくる。
チーム全体に影響を与えるリーダースキルは,主人公のまとうソウルアーマーの性能に左右されるため,モンスターの属性やタイプとの相性も考慮したうえで,アーマーを選ばなければならないということだ。
バトルでモンスターを倒して仲間にするか,ソウルアーマーの素材として魂をキャプチャーするかは,プレイヤーにとって悩みどころの1つだ。即戦力はほしい,けれど自分のソウルアーマーも強くしたい。どちらを優先させるべきか,ついつい葛藤してしまう。
敵モンスターのHPをギリギリまで削ってソウルキャプチャーを狙いにいくと,そういうときに限ってモンスターを倒してしまう,なんてハプニングが起こりヤキモキさせられることも。これまでのパズルバトルであればいかに早く敵を倒すかが重要であったため,敵モンスターを倒さないようドロップを消すのはかなり新鮮だった。
ファンでもビギナーでも安心して遊び倒せる完成度
これまでのシリーズを遊んできた人ならば「え? これがパズドラ?」と驚き,シリーズに触れたことがない人であれば,濃厚なRPGという切り口からパズルアクションの奥深さに触れられるのではないだろうか。パズルは苦手だけどRPGは好き,流行の波に乗り遅れて遊ぶ機会を逃していた……そんな人にこそ遊んでもらいたい作品だ。
最後に,本作のサウンドチームの豪華さにも触れておきたい。パズドラといえば,ロマンシング サ・ガや聖剣伝説シリーズの伊藤賢治氏でおなじみだが,本作では世界樹の迷宮シリーズの古代祐三氏,サイレントヒルシリーズの山岡 晃氏が各種サウンドやバトル曲のアレンジを手がけている。
この豪華すぎる3人が織りなすメロディが,ドラゴーザ島の空気感や,バトル曲から漂う緊張感を見事に演出し,物語をこれでもかと盛り上げてくれる。ため息が出るほどに心地のいいサウンドの数々はイヤフォンを使って聴きたいものばかりだ。パズドラの世界観に,古代氏,山岡氏の楽曲が違和感なく溶け込むさまを,自分の耳で確かめてほしい。どのサウンドが誰によって制作されたのか,その曲調から制作者を連想するのも1つの楽しみ方だろう。これまでにない“パズドラの新境地”,そして豪華すぎるサウンドクリエイターによる渾身のサウンドをたっぷりと堪能しよう。
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■神の章,龍の章どっちを買えばいいの?
「パズドラクロス」は“神の章”“龍の章”2バージョンで発売されるので,それぞれのバージョンの違いをさらっとおさらいしておこう。各バージョンには限定モンスターが登場するほか,ゲーム内で受注できるクエスト,配信予定の降臨ダンジョンの内容が異なっている。
また,早期購入特典として付属する限定アーマードロップも各バージョン固有のものとなっており,3DS本体で読み取ることで特別なソウルアーマーを入手できるほか,読み取ったモンスターとゲーム内でバトルする権利を得られる。
◆神の章専用モンスター
夜想詠神・ツクヨミ 麒麟の化身・サクヤ 反逆の熾天使・ルシファー 光臨舞神・アマテラスオオカミ 斬魔閃神・スサノオノミコト 神の章に登場する“古神”
◆神の章限定アーマードロップ/ソウルアーマー
●根源の神のソウルアーマー
リーダースキル:HP80%以上で神タイプの攻撃力6倍に
スキル:1ターンの間,神タイプの攻撃力が2倍
©TOMY
◆龍の章専用モンスター
暴我の黒龍契士・ティフォン 八相龍神・ヤマタノオロチ
焔獄蛇神・ヒノカグツチ 幻龍王・ゼローグ∞
天空の守護龍・アヴァロンドレイク 龍の章に登場する“古龍”
◆龍の章限定アーマードロップ/ソウルアーマー
●深淵の龍のソウルアーマー
リーダースキル:ドラゴンタイプのHPが2倍,攻撃力は9倍
スキル:全ドロップを光,闇,回復ドロップに変化。自分以外の味方スキルが1ターン溜まる
©TOMY
どちらのソウルアーマーも闇属性ということもあり,序盤の水の街までは活躍する場面が少なめ。しかしすべてのドロップが揃う5色ダンジョンが出現するようになれば,その驚異的なパワーを存分に発揮できるだろう。序盤で手に入るソウルアーマーよりも格段に攻撃力が高いので,5色ダンジョンが解禁されたら活用してみよう。限定アーマードロップは数量限定の早期購入特典なので,購入はお早めに!
- 関連タイトル:
パズドラクロス 神の章
- 関連タイトル:
パズドラクロス 龍の章
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