Paradox Interactiveが，監獄経営シム「Prison Architect」のIPを購入

　スウェーデンのParadox Interactiveは現地時間の2019年1月8日，Introversion Softwareが開発した人気タイトル，「Prison Architect」のIPを購入したことを発表した。

Paradox Interactive Acquires Prison Architect from Introversion Software

　監獄の経営というユニークなシミュレーション「Prison Architect」は，2012年5月にSteamでアーリーアクセス版が公開され，その後3年間にわたってα版，β版と開発が進み，その間に1070万ドル（約11億6500万円）分のプレオーダーを獲得したというヒット作だ。現在までに，約200万本のセールスを記録したという。

　同社は2001年に大学生グループによって設立されたイギリスのデベロッパだ。2005年には「Darwinia」をインディーズタイトルの取り扱いを始めたばかりのSteamでリリースするなど，気鋭デベロッパという印象が強く，これまでリリースされた7作品はいずれも評価が高い。

　Paradox Interactiveは，俗に「パラドゲー」とも呼ばれる内製の歴史ストラテジーだけでなく，「Cities: Skylines」や「Surviving Mars」など，幅広いテーマのタイトルをリリースするパブリッシャとしても結果を出している。2018年8月には，創業者であるフレデリック・ウェスタ―（Frederick Wester）氏が第一線から退いて会長に就任，女性役員のエバ・ユングルード（Ebba Ljungerud）氏が新たなCEOの座につくなど，変革期を迎えている。

　「Prison Architect」のIPを手に入れたParadox Interactiveがどのような作品を作るのかは発表されていないものの，リリースの中でユングルード氏は「Prison Architectファンの多くが，次の作品がどうなるかを楽しみにしています。我々は，このIPを使った新しいゲームについて模索しているところです」とコメントしている。ファンは続報を楽しみにしよう。

PCはもちろん，Switchやモバイル版など広く展開している「Prison Architect」のIntroversion Software。設立から18年だが，まだ12人しかいないという少数精鋭のチームだ