プレイレポート
[TGS 2015]“対戦型バイオハザード”は,テンポ良く楽しめるスリリングなシューター。「バイオハザード アンブレラコア」プレイレポート
2015年9月15日の「SCEJA Press Conference 2015」で発表されたばかりの本作だが,2015年9月17日に開幕した東京ゲームショウ2015(一般公開日は19日,20日)では,早くもプレイアブル出展されている。会期2日目の9月18日に,さっそく本作を遊んできた。
カプコンブース内に設置されたバイオハザード アンブレラコア プレミアムブース |
冒頭から結論じみた話で恐縮だが,本作の試遊を終えて印象に残ったのは,その操作性とテンポの良さ,そして本作が“ちゃんとバイオハザードしている”という点だ。それがどのような形で実現されているのか,以下のプレイレポートでお伝えしよう。
なおプレイ画面の接写は不可となっていたため,本稿ではブース写真と最新のスクリーンショットでレポートをお届けしている。
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窓に金網が張られているなど,ブースは戦場風だ |
中にはPCが置かれており,試遊を楽しめるようになっている |
プレイヤーの気持ちがキャラに伝わるカバーシステム
会場で遊べるのはPC版で,これをPlayStation 4の純正パッドたるDUALSHOCK 4で操作するというセッティング。来場者で3人1組のチームを組んで,3対3での対戦モード「ワンライフマッチ」を体験できる。
用意されたプレイヤーキャラクターは,何の特徴もないボディーアーマーに顔の見えないガスマスクと,徹底的に無個性だ。“名も無き傭兵が戦い続ける”という本作のコンセプトを象徴するかのようなルックスが印象的だった。
さて,ワンライフマッチは敵チームを全滅させるまで戦う試合形式となっている。1度やられてしまうとリスポーン(復活)できず,1ラウンド3分の3本勝負なので,長くても10分ほどで1試合が終了する。今回の試遊では制限時間内いっぱい,テンポ良く何度も試合を楽しめた。
試遊で主な戦場となったのは廃ビルのような場所だ。床の穴から下のフロアを見下ろしたり,地面に空いた配管スペースを這って別の部屋へ移動できたりと,その構造は立体的なものとなっていた。プレイヤーによる研究が進めば,奇襲や狙い撃ちなど,地形を使った面白いプレイが編み出せそうである。
キャラクターの移動はなかなかスピーディで,匍匐前進ですら,一般的な3Dアクションゲームよりも……と思えるぐらいに速い。床の穴からさっと飛び出して2人を一度に始末することもできた。このような不意打ちが可能なのも,その移動スピードによるものだろう。
マップには壁や柱の陰など,いわゆる“カバーアクション”ができる場所が多数用意されており,そのような場所があれば青く光って教えてくれるので,プレイヤーは一目で見分けることができる。そこへ近付いて[×]ボタンを押すと,吸い付くように身を隠してくれる仕組みである。近くに複数の隠れ場所がある場合に×ボタンを連打すると,それらの場所を流れるように移動してくれるのも面白い。
そしてカバーに入った状態からは,本作のウリである「アナログカバー」システムを使って,さまざまな体勢から銃撃が可能だ。。
カバーアクションを搭載したゲームは多々あるが,ボタンを押すことで「隠れている」「隠れていない」の状態を切り換えるものが定番だろう。
しかし本作のアナログカバーは,銃だけを突き出す,上体を乗り出して銃を構えるなど,[L2]ボタン(狙う)の押下度合いに応じて隠れ方がアナログ(無段階)式に変化する。敵から銃撃を受けるなかでアナログカバーを試してみると,銃だけ突き出すためにそっとボタンに力を込める入力の感覚が,敵の攻撃に怯える自分の感情とリンクしているように感じられた。
味わえる恐怖とスリルはまさに“バイオハザード”だ
アクション以外の点も見てみよう。
舞台となった廃ビルのような場所には,敵味方の傭兵チームのほか,第三勢力としてゾンビが徘徊しており,これが試合の不確定要素となっていた。
傭兵達は「ゾンビジャマー」という装備を身につけているため,こちらから手を出さない限りゾンビは襲ってこないのだが,だからといってまったく無害なわけではない。人影を見つけても,注意して見ないとゾンビなのか敵プレイヤーなのかが分からないのだ。
いっそのこと動くものはすべて銃撃してしまえばいいかとも考えたが,実はそうとも言い切れない。こちらが攻撃すればゾンビはもちろん反撃してくるし,むやみに発砲すれば,自らの位置を敵に教えてしまうことにもなりかねない。
かといって攻撃を控えていると,敵プレイヤーに先手を取られてしまう。リスポーンのないワンライフマッチでは,“一撃”の持つ意味合いがなかなか重い。そのため,出くわした相手が敵プレイヤーかゾンビかを見極める一瞬が,非常にスリリングに感じられたのだ。
本作では,「敵のゾンビジャマーを狙い撃って破壊し,ゾンビに襲わせる」という戦法も採れるし,襲われた側もゾンビの攻撃に合わせてタイミング良く[×]ボタンを押せば,ゾンビの身体を掴んで逆に盾として利用したりすることも可能となっている。残念ながら試遊ではここまで高度なプレイはできなかったのだが,使いこなせばさらに試合が楽しくなる要素と言えるだろう。
試合が完全決着するよう,さまざまな点に工夫が凝らされていたのも印象的だった。
死亡したプレイヤーは敵味方の位置が表示された俯瞰マップを見ることができ,ボイスチャットを通じて仲間に敵の位置を知らせることが許されている。さらに,残り時間が少なくなると強力なレーダーが作動し,壁越しでも敵の姿が見えるようになる。文章にするとあっさりしてしまうが,実際に体験すると,胸がドキドキするほどのスリルである。バイオハザードの醍醐味の一つはスリルと恐怖。アクションアドベンチャーのシリーズ作品とは違った形で,本作はこれを表現しているのかもしれない。
試遊した時点の感触でいうと,“対戦特化”という新たな方向性はしっかりと示せているように思えた。前述したゾンビジャマー絡みの攻防のほかにも,カマのような武器を振るってロックオンした敵を一撃で倒す「バイルモード」など,体験できなかった高等テクニックも存在している。端的に言って,発売日がより待ち遠しくなる試遊体験だった。
なお,9月19日,20日の一般公開日もバイオハザード アンブレラコアの試遊は行える。整理券はブースにて先着順に配布される仕組みなので,気になる人は早めに確保できるように動こう。
「バイオハザード アンブレラコア」公式サイト
カプコンの東京ゲームショウ2015特設サイト
4Gamerの東京ゲームショウ2015特設ページ
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バイオハザード アンブレラコア
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