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岩垂徳行氏率いるバンドが「逆転」シリーズの楽曲をロックアレンジで披露。「逆転裁判LIVE OBJECTION! 2018」の昼公演をレポート
ライブコンサートでは「逆転」シリーズの楽曲を制作した岩垂徳行氏率いる「岩垂徳行 SUPER BAND ジャスティス」が,人気曲の数々を披露。またゲストとして「逆転」シリーズのプロデューサーを務める江城元秀氏と,「逆転裁判6」のディレクターである山﨑 剛氏,そして「大逆転裁判」シリーズのディレクター巧 舟氏らがゲストとして登壇し,トークを繰り広げた。本稿では,当日2回行われた公演のうち,昼公演の模様をお届けしよう。
1.成歩堂龍一 〜異議あり!2016 feat. ジャスティス
2.希月心音 〜法廷の革命児 feat. ジャスティス
3.大逆転裁判1&2・大法廷 SUPER BAND メドレー
4.恋するギターのセレナード feat. ジャスティス
5.奉納舞 feat. 霜月はるか
6.ゴドー 〜珈琲は闇色の薫り feat. ジャスティス
7.相棒 〜The game is afoot ! feat. ジャスティス
8.LOVE LOVE GUILTY feat. ジャスティス
9.逆転検事・御剣 SUPER BAND メドレー
10.追求・逆転裁判123 SUPER BAND メドレー
<アンコール>
1.ポットディーノ 〜Ethno-Rock feat. ジャスティス
2.大江戸戦士トノサマン feat. ジャスティス&オールスターズ
●演奏(敬称略)
岩垂徳行 SUPER BAND ジャスティス
岩垂徳行(key)/ 福田真一朗(Gt)/ 蓮池真治(Ba)/ ローズ堀口(Dr)
霜月はるか(Vo)
ライブは「逆転裁判6」(3DS / iOS / Android)の「成歩堂龍一 〜異議あり!2016」からスタート。セットリストに“feat. ジャスティス”と記されているように,本ライブで披露された楽曲にはバンド向けのアレンジが施されており,この曲も原曲の“真相に迫っていく感覚”を残しつつ,迫力のある演奏が展開された。
続く「希月心音 〜法廷の革命児」は,こうしたライブの場で初めて演奏されたとのこと。また3曲目の「大逆転裁判1&2・大法廷」メドレーについて,岩垂氏は「北川さん(作曲者・北川保昌氏)の曲なんですけれども難しい。でもバンドメンバーもすごく気に入っているいい曲」とコメントしていた。
「恋するギターのセレナード」と「奉納舞」では,霜月はるかさんがボーカルを披露。巧氏が作詞作曲を手がけた前者に関しては,岩垂氏が「Aメロはすごくいいけど,Bメロはコードの合わない部分があって……。なるべく巧さんの意図を汲みたかったんだけど,耐えきれなくてオーケストラアレンジのときに少し変えたんです。今回もそのアレンジで演奏しました」とコメント。ちなみに特典CD用に収録したバージョンも同じアレンジが施されたそうだが,岩垂氏によるとこちらの音源データは現在行方不明だそうだ。
一方,霜月さんは「オーケストラアレンジは特別な感じでしたが,バンドアレンジもいい感じのバラードに仕上がっていて格好いい」と感想を述べていた。
また原曲の神秘的なイメージを見事に再現した「奉納舞」については,霜月さんが「最初は,短い曲なのにどうやって演奏を披露するんだろうと思っていた」と疑問を口にすると,岩垂氏が「伸ばしました」と回答。またゲーム用には2番までしか収録しなかったが,本当は4番まであることが明かされ,岩垂氏は「次の機会があれば,ぜひやってみたい」と語った。
さらに霜月さんは,この楽曲の歌詞がゲームで重要な役割を担うことにも言及し,「自分の歌で謎が解明されるのは気持ちいい」と話していた。
ライブ中盤に設けられたトークコーナーには,「逆転」シリーズの開発陣から江城氏と山﨑氏,巧氏の3名が登壇。巧氏は,高校時代にクラシックギターのオーケストラサークルに所属しており,40名前後でバロック音楽を演奏していたと明かした。また山﨑氏によると,巧氏は会社の自分の席にサイレントギターを置いているという。巧氏は,その理由を「ちょっと雰囲気がよく見えるから」と説明し,山﨑氏の「ギターを弾いているときは声をかけちゃいけないと思っていた」という言葉にも,「気にしないで。格好つけてるだけだから」と答えていた。
また山﨑氏は,「逆転裁判3」が発売された時期にカプコンに入社したとのことで,巧氏は「入ってきたときに,握手を求めてきたんですよ」と当時を振り返った。当の山﨑氏も「入社試験の最終面接はまだ『逆転裁判3』の発売前だったので,『いつ発売されるんですか』と聞いてしまった」と話していた。
話題は,岩垂氏が指摘した「恋するギターのセレナード」のBメロにもおよんだ。巧氏によると,「最初はほかの人が作ったんだけど,綺麗すぎた。僕としては,もっと壊れた感じの曲にしたかった」とのことで,自分で作曲し「こんな感じはどうだろう」と提案してみたという。その楽曲が手直しされないまま岩垂氏のもとに行ってしまった結果,「Bメロがおかしい」と指摘される羽目になったのだとか。
また歌詞に関しても巧氏は,「英語の部分はともかく,日本語の部分はちょっと汗が出る」と話していた。
さらに山﨑氏は,ゲーム中の「恋するギターのセレナード」の動画について,もともとは牙琉検事が燃え上がるギターの炎を消すシーンがなかったことを明かし,「あのシーンは巧さんがチェックを重ねた結果,生まれたもの。『これが巧 舟のディレクションか!』と感心した」と語った。
会場では,開発陣が来場者からの質問に答えるコーナーも設けられた。「大逆転裁判1」(3DS / iOS / Android)と「大逆転裁判2」(3DS / iOS / Android)は,最初から一緒に企画・開発されたのかという質問には,江城氏が「きちんと『1』は『1』で作り,続いて『2』を作りました」と回答。続けて巧氏が「複雑な事情があって……」と説明を加えようとすると,江城氏は「そんなものはない!」と制していた。
ライブの後半は,少しアダルトな雰囲気を漂わせる「ゴドー 〜珈琲は闇色の薫り」から始まり,さらにライブでは初披露となる「相棒 〜The game is afoot !」が演奏された。
続く「LOVE LOVE GUILTY」では,岩垂氏がボーカルを披露。来場者からも「裁判SHOW!」「聞!い!て!お!く!れ!」などの掛け声もあがり,会場が一体となって大きく盛り上がった。
9曲めの「逆転検事・御剣」の演奏時には,「逆転」シリーズのキャラクターデザインを手がけた岩元辰郎氏が登壇し,演奏が終わるまでに御剣検事のイラストを描くライブドローイングを披露した。岩元氏いわく,「ライブドローイングは大変だが,巧さんにチェックされながら描くよりは気が楽」とのこと。
ライブ本編最後の曲は,「追求・逆転裁判123」。テンポが速く演奏が難しい楽曲だが,「逆転」シリーズファンにはおなじみの存在であり,これまた会場は大きく盛り上がっていた。
アンコールでは,岩垂氏が「あり得ない選曲」としつつ,マンドリンを手に「ポットディーノ 〜Ethno-Rock」を熱唱。
またアンコール2曲めには,今回の登壇者に加えて,プライベートで来場していたという成歩堂龍一役の声優・近藤孝行さんと,御剣怜侍役の竹本英史さんが急遽ゲストとして登場。岩垂氏のドラムに導かれ,全員で「大江戸戦士トノサマン」を熱唱してライブは幕を閉じた。
「大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-」公式サイト
「大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-」ダウンロードページ
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