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アニメ「逆転裁判」のリアル脱出ゲーム“霊媒村殺人事件”を先行体験。謎解きに頭を悩ませた60分間をレポート
タイトルからも分かるようにこの「霊媒村殺人事件」は,現在放送放送中のTVアニメ「逆転裁判〜その『真実』、異議あり!〜」と,SCRAPが手がける「リアル脱出ゲーム」のコラボレーション企画だ。
※リアル脱出ゲームとは,参加者達が,提示された謎解きやミッションをクリアしていく体感型ゲームのこと。
今回4Gamerは,一般公演に先がけ7月6日に開催されたプレスプレビューに参加してきたので,その模様をお伝えしよう。
さて,ゲームの冒頭には,主人公の成歩堂龍一と助手の綾里真宵,ライバル検事の御剣怜侍や裁判長といった,シリーズお馴染みのキャラクターが登場するオープニングムービーが流れる。音声はこの脱出のゲームために録り下ろされたもので,アニメ本編とは異なるオリジナルのストーリーが展開する。
オープニングが終わるといよいよゲームがスタート。参加者は成歩堂龍一の助手として,6人のチームを組み,殺人の嫌疑をかけられた被告人の無実を証明するべく謎に挑戦することになる。
プレイヤーは,証言が書かれたシートとさまざまな証拠品を照らし合せ,証言の中に「ムジュン」を見つけ,裁判官に提示する。見事異議が認められれば,新たな証拠品や証言が得られるので,そこからさらなる「ムジュン」を見つけ出す。これを繰り返し,制限時間の1時間以内にすべての謎を解き明かすとゲームクリアだ。
今回のプレスプレビューには,計6チームが参加していたものの,その中でゲームクリアにこぎ着けたチームはたったの1組のみ。ちなみに筆者のいたチームは,あと一歩のところで惜しくもゲームクリアならずという結果に終わった。
ゲームの内容は「リアル脱出ゲーム」と銘打っているが,むしろ「リアル逆転裁判」と言ったほうがしっくりくる。証言のムジュンを探すといったプロセスや,証拠品を突きつけるという動作は原作そのままだし,謎解きにも「逆転裁判的思考」が求められる場面があるなどシリーズファンほどのめり込める内容だと感じた。
また,刻一刻と迫る制限時間の中で,実際に証拠品を手に取って考えて謎を解く気持ちよさは,「リアル脱出ゲーム」でしか味わえない面白さだ。
「逆転裁判」シリーズのファンや謎解き好きの人は,きっと満足できる内容になっていると思うので,ぜひ挑戦してほしい。
「リアル脱出ゲーム×アニメ逆転裁判『霊媒村殺人事件』 〜蘇る死者のキオク〜」公式サイト
プレスプレビュー後,アニメ「逆転裁判」のチーフプロデューサー 菊川雄士氏,「逆転裁判」シリーズプロデューサー 江城元秀氏,霊媒村殺人事件の制作を手がけたSCRAPの西澤 匠氏への合同インタビューが行われた。
――「逆転裁判」シリーズは今年で15周年を迎え,4月からはアニメ「逆転裁判」,6月には最新作「逆転裁判6」が発売になり,盛り上がりを見せていますね。
江城元秀氏(以下,江城氏):
そうですね。4月からアニメの放送が始まり,「逆転裁判6」もユーザーには良い評価をいただいて,いい感じに盛り上がっているのではないかと思います。
このタイミングでSCRAPさんの「リアル脱出ゲーム」とコラボさせていただけたのは,非常にありがたいですね。
――アニメの方はゲームで言う「逆転裁判2」の内容に入っていますが,どのような反響がありますか。
菊川雄士氏(以下,菊川氏):
アニメの放送初回から,SNSのトレンドに入っており,大きな反響をいただいています。
作っているアニメーターの中にもシリーズファンがいまして,アニメの中にちょこっとネタを仕込んでいたり,アニメオリジナルとして成歩堂達の子供のころを描かせていただきました。ファンの皆さんには,好評なようで喜ばしいですね。
――リアル脱出ゲームとのコラボが決定した経緯を教えてください
菊川氏:
「逆転裁判」のアニメを作るという話が出たときに,オリジナルストーリーで作ろうという話も出ていたのですが,やはり原作の最初の部分を知ってもらいたいということで,ゲームのストーリーを追っていく形になったんですね。
今回のリアル脱出ゲームも同じく原作初期を舞台に作っていただきたいということで,お願いをしました。
西澤 匠氏(以下,西澤氏):
昨年に開催させていただいた「大逆転裁判」とのコラボ公演「倫敦大法廷殺人事件」を作り終えた直後は,正直「逆転裁判で脱出ゲームはもうないだろうな」と考えていました。しかし,その2か月後に「来年は逆転裁判15周年なので,ぜひやりましょう」と言っていただき公演が決定しました。シリーズの原点ともいえる初期の設定で脱出ゲームを作らせていただけたのは,凄く嬉しかったですね。
――今回はアニメとのコラボでしたが,制作段階で苦労した点などはありましたか。
西澤氏:
1つはオープニングムービーのアニメーションですね。前回の「倫敦大法廷殺人事件」では,ゲーム内で使われているキャラクターの3Dモデルがあったので,それを動かしてアニメーションを作ったんですが,アニメとなると素材が本当に放映されたアニメの素材しかないので,それを上手く切り出して作るのが中々大変でした。
あと,今回は物語の土台を作るのが大変でした。昨年は「倫敦」だったり「明治時代」という特徴的な設定があったので,それをベースにシナリオを書いたんですが,アニメ「逆転裁判」の舞台は普通の裁判所なので,少し困りましたね。もちろん,ゲームやアニメで起きた事件を扱うと原作のネタバレにもなってしまうので。
――昨年の「倫敦大法廷殺人事件」に続き,シリーズ生みの親である巧 舟氏に監修をお願いしているとお聞きしましたが。
江城氏:
はい,やはり物語の舞台が「逆転裁判」「逆転裁判2」「逆転裁判3」の世界設定なので巧も監修という形で携わっています。キャラクターの掛け合いだけでなく,問題の監修も行っています。
西澤氏:
ここ一か月は毎週のように巧さんとやり取りさせていただいてます。厳しいお言葉をいただきつつ,徐々に完成に近づけていきました。
――最後に,これから「霊媒村殺人事件」を遊んでいただく方にメッセージをお願いします。
菊川氏:
アニメはどうしても見るだけの一方通行になるんですが,ここでは自分で謎を解いていく爽快感が味わえるので,ぜひこの気持ちよさを体験していただければと思います。
江城氏:
今回は霊媒という逆転裁判らしい部分にフィーチャーした内容なっており,非常に面白く仕上がっています。シリーズファンの人はもちろん,シリーズ未経験の謎解きファンにも挑戦してほしいですね。
西澤氏:
僕はもともと「逆転裁判」シリーズのファンで,関わらせていただくこと自体が光栄です。実際の証拠品を持って謎を解いてくという体験は,「リアル脱出ゲーム」でしかできないと思います。自分が「異議あり!」と申し立てると物語が進むというのは,ファンなら誰しもがやりたかったことだと思います。ぜひ会場に来て,裁判官に向かって「異議あり!」や「くらえ!」と言った名台詞を叫んでください。
おまけ:プレス専用公演の特別問題
今回のプレスプレビューでは,本公演前に頭の準備体操としてオリジナル問題が出題されていた。時間のある人は,ぜひ挑戦していただきたい(最後の解答用紙をクリックすると答えが表示されます)。
■制限時間:10分
クリックで答えが表示されます
世界的に有名な「霊媒師の集う村」で殺人事件が起きる。
すべての証拠品はある一人の人物の犯行を指し示しており、容疑者本人も自身の罪を認めていた。
だが、たった一人だけ、容疑者の犯行を否定する人物がいた。
それはなんと、霊媒師に乗り移った被害者の霊だった!
「あの人は、私を殺した犯人ではありません!」
その言葉のみを信じ、弁護を引き受ける成歩堂と助手のあなた。
真犯人は他にいるのか?なぜ容疑者は犯行を認めたのか?
裁判終了まで一時間。はたしてあなたは逆転無罪を勝ち取ることができるのか?
特設サイト:http://realdgame.jp/gyakuten2016/
◆開催都市一覧(全19都市)
旭川 札幌 仙台 群馬 埼玉 東京 横浜 静岡 金沢 名古屋 滋賀 京都 大阪 神戸 高松 広島 福岡 長崎 沖縄
◆東京公演
・期間:2016年7月8日(金)〜2016年9月4日(日)
・会場:原宿ヒミツキチオブスクラップ
・料金:前売一般 2980円/前売学生 2460円/前売りグループチケット 16800円/当日 3500円(一律)
■前売特典
前売券を購入のすべての方に、会場にて特製「謎解き「異議あり!」うちわ」プレゼント!
なんと裏面記載の謎を解いて、指定のサイトに入力すると、成歩堂龍一役・梶 裕貴さんと、綾里真宵役・悠木 碧さんの録り下ろしボイスが聞けちゃいます。ぜひ、ゲットしてね。
■オリジナルグッズ
オリジナルクリップボード(A4)3種 各1500円
逆転無罪!ロールシートボールペン 500円
脱出成功・失敗ステッカー 各200円
くらえ!キャンディ(10個入) 600円
「リアル脱出ゲーム×アニメ逆転裁判『霊媒村殺人事件』 〜蘇る死者のキオク〜」公式サイト
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