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HORI,「タクティカルアサルトコマンダー」シリーズの新製品3種を10月20日に発売。“半分に切ったゲームパッド”など特徴的な操作のデバイスが登場
3製品は,2011年の「タクティカルアサルトコマンダー3」,そして2015年11月の「タクティカルアサルトコマンダー for PlayStation 4」(以下,TAC4)に続く,「据え置き型ゲーム機でマウス操作を実現する」周辺機器の新製品で,今回は一気に3種類での展開となる。今回の発表に伴い,商品開発部の村松洋明氏と小西良典氏に詳しく紹介してもらったので,両氏のコメントを交えながら,どのような製品になるのかをお伝えしたい。
従来製品のリニューアルに加え,新たな操作スタイルも展開
今回の3製品は,すべて左手用デバイスとマウスのセットだが,異なるのは左手用デバイスだけで,マウスは共通となる。マウスの仕様は後述するとして,左手用デバイスの基本仕様から順に押さえていこう。
まずTAC K1は,TAC4のリニューアルモデルだ。キーボード風のキー配置がなされた左手用キーパッドとマウスのセットで,「PC同様の操作スタイル」を求める人向けとなる。
TAC4との違いは,キーの数が追加されていること。左下側(PC用キーボードにおける[CTRL]キーのあたり)と,下段中央に1キーずつ増えている。
「TAC4をリニューアルするにあたって,キーの数を増やしています。これは,単純にキーの数は多いほうが良いだろうという考えと,ユーザーから『PCでは[CTRL]キーを使って操作するので,TACでも同じように(小指で)使いたい』という要望があったため,追加を決めました」(小西氏)
小西良典氏
続いて,フラグシップモデルとして用意されているのがTAC M1だが,こちらは,キーボード型ではなく,PC向け左手用キーパッドのような形状を採用している。キーパッドには,20個のキーと[PS]ボタン,タッチパッドを搭載。さらに親指で操作するアナログスティック,そしてスティック上に1ボタンが備わっている。
キースイッチは,ゲーマー向けキーボード「EDGE 201」で使用した,7000万回以上の耐久性を謳うHORIオリジナルのメカニカルタイプだ。スイッチ部に赤色LEDを搭載し,バックライトとして光らせられる仕様となっている。
なお,冒頭で示した長い製品名の時点で気付いた人もいると思うが,今回発表された3製品はPCでも動作する。つまり,TAC M1はPCで左手用キーパッドを利用したい場合にも使えるということだ。メカニカルキースイッチ搭載のPC向け左手用キーパッドとしては,他社製品と比べて特別に高価なわけでもないので,PC用としてもなかなか面白い選択肢となるかもしれない。
筐体右側にはプロファイル切り替えのスイッチ。3つのプロファイルを切り替えられる |
裏側にはPS4/PS3/PCのどれで利用するのかを切り替えるスイッチが |
そして,3製品の中で最も特徴的なのが,TAC G1だ。こちらはキーパッドではなく,ゲームパッド……の右側をバッサリと切り落としたような,変わったデバイスが付属する。本来「DUALSHOCK 4」の右側に配置されているボタン類はバッサリとカット。その代わり,[L1/L2]ボタンが搭載されている場所に,5つのボタンを搭載しているのだ。
「片手で持つのに,こんな多くのボタンが押せるのか」と思うかもしれないが,この片手用ゲームパッドには手の甲に巻き付けるバンドが付属しており,少ない指で保持できるようになっている。人によっては,グリップを握るのは小指だけで,親指はアナログスティック,残りの3本の指で5ボタンを操作するということも可能だろう。
この片手用ゲームパッドには“右側”がないので,ゲーム中のエイム操作はマウスで行うことになる。つまり,「移動はゲームパッド,射撃はマウスでやりたい人向け」という,かなり尖った製品というわけだ。
「もともとキーボードの[W/A/S/D]キーで移動するのが窮屈に感じて,ゲームパッドを好む人がいますが,そういった場合でも,エイムはアナログスティックでなく,マウスで直感的に行いたいという声があります。PCゲームでも,左手にゲームパッド,右手にマウスを持つ,いわゆる『モンゴリアンスタイル』を愛用されている方もいますので,それをゲーム機で実現できるようにしました」(小西氏)
「ただ,珍しい製品ではあるので,操作のイメージが分かりやすいよう,あえてゲームパッドをぶった切ったような形にしています。これが棒状の片手用コントローラみたいなものになると,イメージが伝わりにくくなってしまいますので」(村松氏)
村松洋明氏
マウスは3製品共通の仕様
TAC4よりも小型のボディを採用
サイズは公称60(W)
付属のマウスだけでなく,HORIのゲーマー向けマウス「EDGE 101」での動作もサポートしているので,もし小さすぎて手に合わないという場合は,そちらを使う手もある。また,これはサポート対象外になるが,別のUSB接続のマウスであっても,HID準拠の製品ならものによっては動作するとのことなので,試してみるのもいいかもしれない。
なお,今回の3製品は海外でも展開予定(※北米市場ではTAC M1のみ)。TAC4はとくに欧州や中国からの引き合いが強く,さまざまなフィードバックが得られたそうで,今回も海外展開を強く意識しているようだ。ちなみに,海外市場だと付属のマウスではサイズが小さすぎるため,EDGE 101の形状をベースにした別のマウスが付属する。
「TACを展開していて驚いたのが,中国市場です。中国には,キーボードやマウスでプレイするためのコンバータが,ノーライセンスでいろいろと販売されていますが,最近の中国のゲーマーは不正を嫌う傾向があり,ライセンス製品を使いたいという要望がありました」(村松氏)
もともとは「マウス+キーボード」の操作スタイルをゲーム機でも行えるという方向性で展開されてきたタクティカルアサルトコマンダーシリーズだが,今回はより幅広いニーズに応えてきたという印象だ。特徴的な製品だけに,日本市場,海外市場ともに,どういった反響があるのか興味深い。気になる製品がある人は,10月20日の発売日を待とう。
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HORI公式サイト
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