インタビュー
【PR】新作ファンタジーアクションRPG「Ar:pieL(アルピエル)」運営チームインタビュー。ケモノな生徒が集う学園モノのオンラインゲームの正体とは?
WeMade OnlineとNHN ハンゲームが共同でパブリッシングを行う新作ファンタジーアクションRPG「Ar:pieL」(アルピエル)。異世界の学園を舞台にした本作は,今春のサービスインを予定しており,2018年1月20日〜22日には「入学体験会」と題したクローズドβテスト(以下,CBT)が実施され,好評のうちに終了した。
「Ar:pieL」公式サイト
サービスインに向けて着々と準備を進めている本作では,CBTこそ実施されたものの,事前に公開されている情報が少なく,まだどういったゲームなのかよく分からないという読者も少なくないだろう。本作がどのようなタイトルで,どのようなサービスを行っていくのかを,Ar:pieL運営チームであるWeMade Onlineの竹内正和氏と,小坂崇義氏に直接聞いてきたので,その内容をお届けしよう。
WeMade Online PC事業室 Ar:pieL運営チーム プロデューサー 小坂崇義氏 |
WeMade Online PC事業室 運営チーム エグゼクティブプロデューサー 竹内正和氏 |
壊れた世界の欠片を集める私立アルピエル学園
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。最初にお二人がAr:pieLにどう関わっているのかを教えてください。
小坂崇義氏(以下,小坂氏):
私は,Ar:pieLのプロデューサーを務めています。
竹内正和氏(以下,竹内氏):
僕は全体的な統括という立場で,小坂がAr:pieLの全体な方向性などの調整を行う際に助言したり手伝ったりする立場になります。
4Gamer:
Ar:pieLは,現在公開されている情報をまとめても,生活コンテンツ系が充実している学園モノのファンタジーアクションRPGというくらいで,詳しいことがよく分かりません。そのあたりから教えてもらえますか。
小坂氏:
ストーリーから説明すると,Ar:pieLの世界は長らく「魔法の鏡」というシンボルによって均衡が保たれていたのですが,ある事件が起きてその鏡が割られてしまい,世界も鏡と同じく分裂してしまったんです。そこで壊れた世界を元に戻そうと立ち上がったのがアルピエル学園です。この学園は,散り散りになった鏡の欠片を集めて,世界を元に戻す人たちを育てようという意志のもと運営されています。
4Gamer:
プレイヤーはその世界を直すことを目的として,この学園に入学するという感じですか。
小坂氏:
そうなります。
4Gamer:
実は,いまサービス中のPCオンラインゲームを調べてみると,学園モノって珍しいんですよね。ですから,本作でどんな学園生活が送れるのだろうと,すごく気になっています。
小坂氏:
僕らも調べましたが,少ないですね。
竹内氏:
実は本作も当初は,学園モノらしいコンテンツがそれほどなかったんです。
4Gamer:
あれ,そうなんですか?
はい。でも,それではもったいないというか,せっかく学園を拠点としたストーリーのある作品なのだから,学園を推したいと思って開発元にテコ入れの依頼をしました。
4Gamer:
なるほど。その依頼した内容は日本独自の仕様になるのでしょうか。
小坂氏:
最終的にはグローバルで対応する予定ですが,現状では日本独自のものですね。
4Gamer:
どのような内容でしょう。
小坂氏:
現在発表できるものとしては,同期生制と学期制,そして班システムですね。
4Gamer:
同期生というと,1期生とか2期生とかの?
小坂氏:
そうです。同時期に作成したキャラクターが,同期生として扱われるという感じですね。同期生専用のチャットもあります。
4Gamer:
同じタイミングで入学したキャラクター同士には,ちょっとした連帯感みたいなものができますね。どのタイミングで次の期生になるのでしょうか。
小坂氏:
切り替えタイミングはまだ未定です。期生によって多い少ないが顕著に出てしまうかもしれません。もしかしたら早いタイミングで次の期生になる可能性もあります。
4Gamer:
新入生が少なかった時期の同期生チャットは寂しくなってしまいますね。
小坂氏:
はい。また,ストーリー上には担任の教師もいるのですが,担任以外の先生とも触れ合う機会を設けたいという事で作ってもらったのが班システムです。これはゲーム開始時に,4人の教師の内1人がリーダーを務める班にランダムで配属されるというものです。
竹内氏:
配属された班のリーダーを務める先生は,戦闘中に呼び出して戦いのお手伝いをしてもらう事もできます。これは日本独自のもので,CBTでも導入されています。
4Gamer:
班システムは学園内でのグループ分けといったところですか。先生はなんというか,召喚獣みたいですね(笑)。
小坂氏:
そうですね(笑)。例えば,ソノラ先生の班のプレイヤーだけで探索隊(アルピエルにおけるパーティ)を組んだ場合,ソノラ先生を呼び出すスキルのクールタイムが短くなったりもするんですよ。
竹内氏:
ただ,特定の先生がリーダーかどうかで,探索隊に入れるか入れないか揉めたり,また特定の先生だけが強すぎるといったことになると困るので,そのバランスには気を使っています。実際の学校におけるクラス替えのように,プレイヤーの所属班を学期ごとに組み替える事も予定しています。
小坂氏:
班システムは,ゲーム開始時に班でプレイヤーを分けていれば,今後のイベントで例えば運動会などもできるだろうということから要望を出しました。より学園的な要素を入れられるように,いろいろと追加してもらっているところなんです。
4Gamer:
あー,なるほど。学園と言えば季節の行事という感じもありますね。その意味だと,先ほど出ていた学期制というのは,そうしたイベントとの親和性が高そうなイメージですね。
小坂氏:
ええ。1学期/2学期/3学期となるか,前期/後期となるかはまだ未定ですが,リアルタイムで学期が変化するようなシステムを要望しています。まだ開発中なので,詳しい内容は話せないのですが。
竹内氏:
4Gamerさんが言うように,季節と学期の組み合わせはプレイヤーも想像しやすいですよね。2学期になったら秋の文化祭や修学旅行,遠足みたいな感じで大きなイベントが設定できますし,プレイヤーも季節の移り変わりにあわせて準備できます。
小坂氏:
それに僕らだけじゃなく,プレイヤーさんの手でイベントが作れるんじゃないかと思うんです。学園という舞台があって,先生もいて,そんな強みをどんどん活かしていきたいですね。
4Gamer:
学園ですし,期末にはテストが……とか。
小坂氏:
それも考えていますよ(笑)。試験やテストという言葉に拒絶反応を示す人もいるかもしれませんけれど。
4Gamer:
進級とかに関係なければ,大丈夫だと思うのですが(笑)。
竹内氏:
そうですね。こうして話をしているだけでもアイデアが膨らむように,学園という軸がしっかりしていれば,いろいろと広げていけそうだということも,日本でのサービスを決めた理由です。今後,プロデューサーの小坂がいろいろと頑張って案を出していってくれると期待しています。
小坂氏:
頑張ります!
4Gamer:
ところで,学期制はまだ開発中ということですが,季節イベント的なものは実施されるんですよね?
小坂氏:
バレンタインやハロウィンなど,よくある基本的な季節イベントは実施する予定です。学期などと関係なく学園に持ってこられるものですし,やっぱり学生にとってこういうイベントは一大行事だと思いますので(笑)。
4Gamer:
そのほかに,学園モノっぽい要素として公開できるものはありますか。
小坂氏:
現在はまだこれぐらいしか発表できません。個人的には,期生ごとに制服の色が違うなど,学園モノの要素をどんどん開発してもらおうと思っています。
竹内氏:
開発が独自に作ってくれたカップルシステムも,学園モノらしい要素かもしれませんね。学園生活に恋愛はつきものですから。
4Gamer:
確か,同性キャラもカップルになれるんですよね。
小坂氏:
ええ。キャラクターの性別に限らず,どのような愛の形でもカップルになれるような仕様になってます。
ゲームシステムはオンラインアクションRPG。音楽をモチーフにしたレイドボスも多数登場
4Gamer:
ゲームシステムについても教えてほしいのですが,そもそもAr:pieLはクォータビューのMORPG……で,いいのでしょうか。
ジャンルについては僕らも話し合っていたんです。最近のMMORPGはオープンワールドにインスタンスダンジョンが組み合わさっているものが多いじゃないですか。Ar:pieLもそれに近いので,MMORPGなのではないか,と。
4Gamer:
物語の中心に学園があって,ダンジョンを探索するというのは分かっているのですが,その2つをつなぐ通常フィールドはあるんですか。
小坂氏:
ありますね。ただ,通常フィールドでは,製作素材を採集できますが,そこにいわゆるモンスターはいません。正確には,生物はいますが一撃で倒せて経験値も入らず,ドロップする素材が得られるだけなんです。
4Gamer:
なるほど,その生物も採集用になるんですね。
小坂氏:
これをフィールドと言って良いものか。そして,MORPGなのかMMORPGなのか,僕らも断言しづらくて。なので,僕らは学園ファンタジーオンラインゲームと言っています(苦笑)。
4Gamer:
ともあれ,さらにゲーム内容を紐解いていきたいと思います。プレイヤーキャラは学園の生徒なんですよね。スタート時も学園からですか。
小坂氏:
そうなります。また,CBTではキャラクターを3種類から選べますが,後日実施予定のオープンβテスト(以下,OBT)では数を増やす予定です。
4Gamer:
どのキャラが追加されるかはまだ秘密ですか。
小坂氏:
そうですね。キャラクターは気になるところだとは思うのですが,今後どこかのタイミングで発表する予定なので楽しみにお待ちください。
4Gamer:
ともあれ,キャラが増えるのは嬉しいですね。そういえば登場するキャラクターは,どれも動物がモチーフになっていますが,人間そのものはいないんですか。
小坂氏:
この世界に人間はいません。すべて獣人という設定です。
4Gamer:
なるほど。そちらが好きなプレイヤーにアピールできそうですね。
小坂氏:
そうですね(笑)。メインストーリーは校外授業という形で,メインダンジョンをクリアしていくことで進みます。学園の外には,探索の拠点となるエリアがありまして,拠点からダンジョンに行ったり,拠点周辺のフィールドで採集活動などを行うといった感じですね。
4Gamer:
校外授業でダンジョン攻略とか,結構スパルタな学風ですね(笑)。
小坂氏:
世界が崩壊してしまった影響で生まれた魔物たちを退治するのも,世界を元に戻すための活動の一環ですからね。ストーリーが進むと,同時に新しいエリアが開放され,新しいメインダンジョンに行けるようになったり,新しい製作素材が採集できるようになったりします。
4Gamer:
メインダンジョンはどういった形で展開していくのでしょう。
小坂氏:
ダンジョン内はスゴロクのマスのように区分けされています。プレイヤーは,通常攻撃やスキルなどの多彩なアクションを使ってモンスターを倒し,そのエリアにいるボスを倒して次のマスに進む……という感じですね。
そうして1つずつ進めて,すべて終わらせると,メインダンジョンをクリアしたことになるんです。
4Gamer:
ダンジョンはアクションで進むそうですが,そうなると操作性,とくにゲームパッドが使用できるかどうかは気になります。
小坂氏:
キーボード,マウス,キーボードとマウスの併用,そしてゲームパッドと4つの操作方法を選べます。ただ,ゲームパッドの仕様は現在のところXInputで組まれているのですが,一般に多く流通しているゲームパッドを考えて,DirectInput形式のゲームパッドも順次対応してもらうよう,開発元にお願いしています。
4Gamer:
分かりました。ところで,メインダンジョンの難度はどれぐらいでしょうか。
小坂氏:
全体的に見ても,そんなに難しくはないと思いますよ。腕に自信のある人なら,装備がそろっていなくても先に進めるのではないでしょうか。レベルキャップ到達後にチャレンジするコンテンツになると,装備も腕もないと厳しいと思いますが。
4Gamer:
いわゆるエンドコンテンツですね。どのようなコンテンツなのでしょう。
小坂氏:
それも含めて,ダンジョンの種類について説明させてください。
ストーリーを進めるメインダンジョンは,基本的にはそのダンジョンのレベルに応じた装備が揃っている状態であればソロでも周回できる難度に調整されていて,ここでは装備品や強化素材,“不安定な時空ダンジョン”の生成に使うアイテムなどが得られます。メインダンジョンからは,“レイド”や“ハーフレイド”というダンジョンに行くこともできます。
4Gamer:
不安定な時空ダンジョンというのは?
小坂氏:
時空ゲートというアイテムを使って生成するインスタンスダンジョンになります。時空ゲートを通じて,まだ学園でも管理できていない新たな時空を開拓,探索する……という設定なのですが,通路にトラップが仕掛けられていたりと,ちょっと難度の高いダンジョンです。ここでは装備を成長させる素材と,装備を強化させる素材が手に入ります。
4Gamer:
成長と強化は別物なんですか。
小坂氏:
成長は装備がグレードアップするもので,レア度が上がり,好きなステータスオプションの内容を選んで成長させられます。一方,装備の強化は+1,+2と強化段階を重ねていくことで装備の基礎ステータスが強化されていくといった感じです。
4Gamer:
成長させると,強化値はゼロからに?
小坂氏:
いえ,そのまま引き継がれます。先ほども挙げたとおり,成長させる際には,いくつかのオプションの中から好きなものを選択できるので,プレイヤーさん独自の成長も可能です。
4Gamer:
つまり,初期で手に入った武器でも成長させていけば,最後まで使えるんですか。
小坂氏:
武器によって成長の上限が決まっているので,ベースの値が低いと成長にも限度があります。装備を更新しつつ,成長,強化していくのがいいでしょうね。
4Gamer:
ハック&スラッシュ要素がプラスされるわけですか。そうなれば周回しがいがありそうです。では,レイドやハーフレイドというのはどういったものでしょう。
小坂氏:
これはサブクエスト扱いとなるもので,クリアしなくても問題ありません。ハーフレイドは4人までが参加できるダンジョンで,メインクエストで訪れるエリアごとに用意されています。そのエリアの最終ボスのパワーアップ版と戦えるという感じですね。レイドは,レイド専用のボスと戦えるダンジョンになります。
4Gamer:
レイドの参加人数は?
小坂氏:
ダンジョンによって違うのですが,今後用意されているのは8人で参加できるボスが3体,12人で参加できるものが1体用意されています。探索隊を組んでレイドダンジョンを生成するという形になっているので,一般的なMMORPGのレイドのように,みんなで集まってフィールドやダンジョンに出現したボスに攻撃を仕掛けるというものとはちょっと異なりますね。
竹内氏:
レイドはすごく面白いんですよ。CBTに登場するガマファットはロックンローラーで,戦闘曲もヘビメタなんです。さらに攻撃もギターをギャーンとすると,雷が落ちたり。OBTでは,スティンク伯爵というレイドボスが追加されるのですが,彼(?)はオペラ歌手です。
4Gamer:
オペラですか。テノールボイスによる音波攻撃とか……。
竹内氏:
スティンク伯爵のモチーフはスカンクで,いかにもな攻撃が多いですね(笑)。必殺技はスポットライトが当たる舞台上から発動するギミックになっています。運営チームイチオシのレイドボスなので,ぜひOBTで戦ってもらいたいですね。
小坂氏:
ガマファットはそれほどでもないんですが,スティンク伯爵からは探索隊での連携が必要になってくると思います。
4Gamer:
なるほど。では,レイドに参加する条件はありますか。
小坂氏:
装備に“コアランク”というアイテムの強さを示すものがありまして,これが一定値以上ないと参加できません。
竹内氏:
レイドはAr:pieLのメインコンテンツになっていきますし,何より弊社がAr:pieLを契約しようと思ったキッカケの1つがスティンク伯爵なので,ぜひ体験してもらいたいですね。この後にもK-POPやアニソン風など,様々なレイドボスを擁しているので,楽しみにお待ちいただければと思います。
4Gamer:
竹内さんは,とにかくスティンク伯爵推しなんですね(笑)。ところで……なぜレイドボスは音楽系なんでしょう?
開発の趣味……だと思います(笑)。実は,これらレイドボスの曲には,それぞれ歌が付いているんです。でも日本ではいろいろ理由があって扱いが難しく,歌をオミットしたり,演出に使う程度に止めざるを得ない状態です。
4Gamer:
アニメのPVで,やけに力が入ってると思っていましたが,開発はそういう方面に注力しているんですね。
小坂氏:
韓国ではプレイアブルキャラクター一人ひとりにもキャラソンが用意されているんですよ。
4Gamer:
それはゲーム内で,ですか?
小坂氏:
キャラクター選択画面でキャラクターが歌うんです。こちらも残念ながら,日本ではオミットしています。
4Gamer:
それは残念です。
小坂氏:
日本向けに入れたいと思ってはいますが,優先するものがほかにあるので,今回は泣く泣く見送ったという感じです。しかしながら,今後の扱いについては再検討したいとは思っています。
4Gamer:
少し脱線しましたが,ダンジョンは説明にあった4つになるわけですか。
小坂氏:
正式サービス以後実装のものも含まれますが,ほかにも「英雄ダンジョン」「チャレンジダンジョン」があります。英雄ダンジョンは,メインダンジョンを難しくした,いわば上級ダンジョンのようなもので,レアな強化素材が入手しやすくなっています。
チャレンジダンジョンは,全10階層のダンジョンをソロで挑戦できるコンテンツです。クリアタイムに応じてランキングに登録され,登録されたプレイヤーはランキング報酬を得られます。ただクリアが難しいので,しばらくはランキングが機能しないかもしれません。
4Gamer:
そんなに難しいんですか。
竹内氏:
僕自身がテストサーバーで1か月ほどガッツリ遊んで,レベルも装備も充実させて挑んでみたんですが,クリアできませんでした。おそらく,最初のランキング登録者が出るのは,サービス開始から3か月くらいになるのではないでしょうか。なお,チャレンジダンジョンをクリアするとコインがもらえて,これを集めていろいろなものと交換できます。
小坂氏:
ゲームのストーリーを進める上でのシステムや,戦闘回りは大体こんな感じですね。ストーリーに沿ってメインダンジョンをクリアしていけば,レベル上げをする必要もないですし,装備もそろっていくので,アクションが苦手という人でもサクサクとゲームを進めていけると思います。
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