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[E3 2015]「人喰いの大鷲トリコ」のテーマやデザインを上田文人氏がデモプレイで紹介したクローズドセッションをレポート
まず基本情報をおさらいしておくと,本作は遺跡を舞台に,大鷲と呼ばれる生物「トリコ」と少年の絆を描くアクションアドベンチャーだ。開発は,ソニー・コンピュータエンタテインメント JAPANスタジオと,上田氏が2014年夏に設立した新スタジオgen DESIGNが行っている。「ICO」や「ワンダと巨像」に関わったスタッフが中心となっているそうだ。
今回上田氏が披露したデモは,傷を負ったトリコが部屋で倒れているシーンからスタートした。少年は,トリコに刺さった木片を抜き,トリコを立たせるが,どうやら部屋の出口となる門が閉まっているようで,このままでは移動できそうにない。そこで少年は,部屋の上部にある隙間から外に出ようとするが,高さが足りず届かないので,足場になってもらえるよう,トリコにジェスチャーで伝える。
このように,少年だけでは行けない場所に,トリコをうまく誘導して進んでいくというのが,本作の基本的なゲームデザインとなっている。かといって,少年もトリコに頼りきりというわけではなく,お互いが協力する関係にある。このシーンでは,少年が部屋の外にあるスイッチを操作して門を開け,トリコが部屋を出られるようにした。
なお,今回は確認できなかったが,本作には敵となる存在も登場するらしく,戦えない少年が,トリコの力を借りて突破するシーンもあるという。
プレイ中に上田氏は,トリコのデザインにも言及した。トリコは大鷲と呼ばれてはいるが,鳥類の鷲とはかけ離れた,独特の外見をしている。上田氏によれば,このデザインは猫や犬,鳥といった,一般的に飼われている動物をミックスしたものなのだそうだ。また,ペット動物の可愛さだけでなく,野生動物の持つ怖さも感じられるよう,ペットと野生の間を狙っているともコメントしていた。
さて,1人と1匹がそろって部屋を出ることに成功した後は,カンファレンスでのタイトル発表時に流されたムービーと同じ場所に到着した。そこからの進行も基本的に同じで,足場のない場所を飛び越え,トリコの嫌う紫のシンボルをどかして先に進もうとするが,足場が崩れて落ちそうになるという,見ていてハラハラする展開。
ちなみに,足場を飛び越えるシーンは,ムービーもデモプレイも,先にトリコをジャンプさせて,そのあと少年が飛ぶという展開になっていたが,ここはトリコの上に乗って一緒に飛ぶこともできるらしい。どうやって問題を解決するのかは,プレイヤーがある程度選択できるようだ。
デモプレイは,ムービー同様,崩れる足場を進みきったところで終了となった。そして上田氏は,本作のテーマはICOやワンダと巨像と同じように,「ゲームの世界に新しいキャラクターを作り,魅力的に,実際に存在しているかのように表現したい」ということにあると述べた。個人的に,今回のデモプレイやムービーを見て,トリコの細かな仕草や,鳴き声による感情表現から「確かにこういう生き物が本当にいるんじゃないか」と思え,本作のテーマにも納得できたのだが,読者の皆さんは発表時のムービーなどを見て,どう思われただろうか。
「人喰いの大鷲トリコ」公式サイト
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