ニュース
inXile,「The Bard's Tale IV」のプロジェクトをKickstarterでスタートし,目標金額をほぼ達成
Kickstarter「The Bard's Tale IV」プロジェクトページ
欧米ゲーマーからこれほど期待されている「The Bard's Tale IV」だが,シリーズ第1弾となる「The Bard's Tale」は,Electronic Artsから1985年に発売されたRPGで,開発は「Fallout」「Fallout 2」などで知られるInterplay Productionsが担当している。仲間とパーティを組み,一人称視点で冒険するというスタイルは人気作「Wizardry」と似ており,「Dungeons&Dragons」に影響を受けているという点も一緒だ。
残念ながら,日本での知名度が高いとは言いにくいが,「The Bard's Tale II: The Destiny Knight」(1986年),「The Bard's Tale III: Thief of Fate」(1988年)と,シリーズ作がリリースされており,欧米では一定の人気を誇っている。
プロジェクトを立ち上げたinXileは,Bethesda Softworksから2011年にリリースされた「Hunted:The Demon's Forge」などを制作した,ある意味,普通のデベロッパだったが,2012年にKicksterterで「Wasteland 2」のプロジェクトを立ち上げ,それが大成功を収めたことで,パブリッシャに頼らない新しいゲーム開発へのチャレンジが注目を集めた。「Wasteland 2」が集めた約29万4600ドルは,Kickstarterの調達金額ランキングでも上位に位置し,2年後の2014年9月にリリースされた同作は,メタスコアで81点を獲得している。
2013年には「Torment: Tides of Numenera」のプロジェクトをKicksterterにアップして,90万ドルの目標額を大きく上回る約419万ドルを集めて,またしてもプロジェクトを成功させた。そして今回の,「The Bard's Tale IV」というわけだ。
inXileは2004年,内容的にシリーズから独立した「The Bard's Tale」をリリースしているが,評価は「まあまあ」という感じ。このたびは,満を持してナンバリングタイトルに挑むことになる。
inXileを率いるBrian Fargo氏は,かつてInterplayにいたベテラン開発者で,オリジナル版「The Bard's Tale」のほか,「Fallout」「Fallout 2」「Baldur's Gate」などの制作に携わった経歴を持つ,欧米ゲーム業界のカリスマ的有名人だ。Fargo氏への信頼感も,プロジェクト成功の理由の1つだろう。
「The Bard's Tale IV」については,Kicksterterの紹介ページを参照してほしいが,簡単にダイジェストすると,本作はシングルプレイ専用でパーティベースのRPGとなる。戦闘だけでなくパズルなども豊富に用意され,ゲール語の美しい音楽がゲームのムードを高めてくれるという。ゲームに使われているのは「Unreal Engine 4」で,プロジェクトが成功すれば,PCおよびMac,Linux向けにリリースされる。発売は,2017年10月とのことだ。今後は,いろんなストレッチゴールが設定されることになりそうなので,続報に期待したい。
- 関連タイトル:
The Bard’s Tale IV
- この記事のURL: