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AMD,第3世代Ryzenを披露。サンプルチップの時点でCINEBENCH R15のスコアはi9-9900Kを上回る
次世代デスクトップPC向けプロセッサでは,8コア16スレッドに対応する7nmプロセス技術を用いたCPUシリコンダイと,ノースブリッジ的な機能を持つ「I/O Die」(I/Oダイ)を1基ずつ搭載する仕様が明らかとなったことになる。
そのI/OダイはPCI Express Gen.4(以下,PCIe Gen.4)をサポートするとのことだ。PCIe Gen.4に対応するCPUとしては,サーバーおよびデータセンター向けCPU「EPYC」の次世代モデルが2019年中頃のリリースを控えているが,Su氏は「第3世代Ryzenは,PC向けプラットフォームとして初めてPCIe Gen.4に対応する」と明言していた。
またSu氏は基調講演で,「開発途上版であって,動作クロックも最終製品とは異なる」と断ったうえで,「CINEBENCH R15」を使い,第3世代Ryzenのサンプルチップと「Core i9-9900K」のベンチマーク比較を実施した。
結果は,i9-9900Kでは消費電力が約180Wでスコアが2040となるところ,第3世代Ryzenだと133Wで2057。これはインパクトのあるデモだと述べていいのではなかろうか。
もう1つ,Su氏が,第3世代RyzenでAM4パッケージを採用することをあらためて明言し,「既存のRyzenユーザーは極めて簡単に第3世代Ryzenにアップグレードできる」とアピールしていたことも押さえておきたい。
Zen 2世代のRyzenがSocket AM4に対応することは分かっていたことではあるものの,Ryzenユーザーにとっては心強い宣言と言えるかと思う。
ただし,残念ながら第3世代Ryzenの価格やラインナップ,市場投入時期といった点についての具体的な話はなかった。開発の順調さをアピールしていただけにスケジュールには遅れなしと考えるのが妥当かとは思うが,詳細は続報を待つしかないようだ。
AMD公式Webサイト
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