連載
ミュージック フロム ゲームワールド:Track 168 「ロックマン11 運命の歯車!!」「デスクリムゾン」
それでは,今週の「ミュージック フロム ゲームワールド」も,ゲーム音楽ファン必聴の2枚を紹介します。デス様降臨!
シリーズ30周年を迎える最新の「ロックマン」サウンド!
「ロックマン11 運命の歯車!! オリジナルサウンドトラック」
タイトル | ロックマン11 運命の歯車!! オリジナルサウンドトラック | |
発売日 | 2018年11月14日 | |
価格 | 3200円(税抜) | |
発売元 | カプコン セルピュータ | |
コピーライト | (C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED. |
今週の1枚めは,「ロックマン」シリーズの30周年記念タイトル「ロックマン11 運命の歯車!!」(PC/PS4/Xbox One/Switch)の楽曲をCD2枚組に収録した,「ロックマン11 運命の歯車!! オリジナルサウンドトラック」を紹介します。ナンバリング作品としては2010年の「ロックマン10 宇宙からの脅威!!」以来,約8年ぶり。音楽人気が高いシリーズだけに,本作のサントラを待っていた人も多いのではないでしょうか。
メインコンポーザーは「流星のロックマン2」や「モンスターハンター」シリーズの音楽を手掛けてきた,カプコン・サウンドチームの鈴木まり香氏。「ロックマン9」と「10」のサウンドは8bit風で作られていましたが,本作では最新のシンセサウンドによる,ロックマン流の熱血メロディが楽しめます!
DISC1には,ゲームオリジナル曲を収録。オープニングで流れる「PROLOGUE」,タイトル画面の「TITLE」と,冒頭から2曲続けて哀愁漂うカッコいい仕上がりです。8曲めから続くステージBGMも良曲揃い。ドラマチックな展開でリスナーをノックアウトする「BLOCK MAN STAGE」,重たいビートとうねるようなフレーズで攻める前半パートから,ポップなメロディへとつなぐ「PILE MAN STAGE」,初代ロックマンの「ELECMAN STAGE」を彷彿させる,底抜けに明るい「RUBBER MAN STAGE」など,良質なメロディをたっぷりと堪能できます。
DISC2はアレンジ曲をメインに収録しており,オリジナルと違うアプローチの楽曲が楽しめます。とくに5曲めの「FUSE MAN STAGE (ARRANGED)」は,アナログレコードの雰囲気を再現した導入と,しっとりとしたノスタルジックなオーケストラ演奏を聴かせてくれる,筆者お気に入りの曲です。9曲めの「RM11」は,ロックマンの声を演じた声優の福原綾香さんが歌うイメージソング。女性ボーカルと熱いヒーローソングのハマり具合が最高!
すべての曲に耳に残るメロディがある,「これぞゲームミュージック!」と賛辞を送りたくなる1枚です!
「ロックマン11 運命の歯車!!」公式サイト
生まれ変わった「デスクリムゾン」の音楽
「Death Crimson Soundtracks」
タイトル | Death Crimson Soundtracks | |
発売日 | 2018年11月14日 | |
価格 | 2500円(税抜) | |
発売元 | アンコール音楽工房 | |
コピーライト | (C)Encore Musique Atelier |
今週の2枚めは,1996年にセガサターン用ソフトとしてリリースされた「デスクリムゾン」の楽曲を,最新の音源によって再構築した「Death Crimson Soundtracks」を紹介します。当時,制作されていながらお蔵入りになっていた未発表曲や,本アルバムのための新曲も収録した,充実の1枚に仕上がっています。
「デスクリムゾン」の作・編曲は,ロックバンド「山水館」のキーボーディストで,作曲家や講師としても活動している渡辺邦孝氏。全編プログレ色強めなアレンジで構成された楽曲群は,音楽面でもカルトなファンを生み出すこととなりました。
1曲めは「ファースト・ボス」。クラシカルなメロディと1980年代ハードロックを思わせるドラムフレーズの絡みに,往年のファンは感涙モノ! 3曲めの「ムーラ」は難解なプログレにジャズ演奏をミックスさせたカオスなナンバーで,“デスサウンド”の本領発揮といったところ。高速で駆け抜けるスリリングな演奏と,一瞬で世界が切り替わる目まぐるしさに翻弄されます。
6曲めの「メインテーマ」はタイトル画面の曲。ギターのリードプレイが引っ張る,重たいプログレ系ハードロックで,オリジナルよりもさらにヘヴィに進化したアレンジに要注目。8曲めの「イズキット」は夜景が似合うムーディなアコースティックナンバーで,アルバム中盤の箸休め的な存在です。
9曲めは,臨場感ある充実した演奏が楽しめるケルト音楽風の「赤の扉」。14曲めの「デスの覚醒」はバックに鳴り続ける8bit風のシーケンスで,思わず別世界へトリップしてしまいそう。
アルバム終盤,18曲めの「エンディング」は不穏な空気が入り混じった,しんみりと美しいピアノバラード。20曲めの「クリムゾン・デスの宮殿」は,渡辺氏自らがボーカルを担当する壮大なメタルバラード。「デスクリムゾン」のカオスでアングラな世界観を具現化したような,ファン必聴の曲です!
紙仕様のジャケットを開くと,そこには渡辺氏による「クリムゾン・デスの宮殿」へと誘う意味深なメッセージが記載されており,本アルバムが「デスクリムゾン」のサントラであると同時に,プログレ音楽への扉でもあることが示されています。年の瀬も迫るこの時期に登場した激ヤバな1枚,せっかくだからと言わずに,何が何でも聴いてほしい!
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