連載
ミュージック フロム ゲームワールド:Track 44
バレンタインシーズンには国生さゆりの「バレンタイン・キッス」やPerfumeの「チョコレイト・ディスコ」が定番ですが,ここ数年,筆者がこの時期の定番曲として聴いているのが「恋と選挙とチョコレート」のグランドエンディング曲が収録された唯一のアルバム「CHOCOLATE SONGS」です。……という,非モテギャルゲートークはさておき,皆様のバレンタイン決戦の成功を祈りつつ,今週の「ミュージック フロム ゲームワールド」をビター&スウィートにお届けします!
TVCMでおなじみの“あの曲”が聴けるサントラがこれ!
「城とドラゴン オリジナルサウンドトラック」
タイトル | 城とドラゴン オリジナルサウンドトラック | |
発売日 | 2015年12月22日 | |
価格 | 1300円(税抜) | |
発売元 | アソビズム | |
コピーライト | (C)2015 Asobism Co., Ltd. All Rights Reserved. |
2015年2月に配信が開始され,累計320万ダウンロードを記録しているスマホ向けアプリ「城とドラゴン」(iOS/Android)。TVCMで流れるテーマ曲が注目を集め,さまざまなキャラグッズが展開されるなど,高い人気を得ているタイトルの1つです。
戦略を立てながらキャラを配置し,3分間で敵城を攻め落とすというライトなゲーム展開ながらも,空き時間についついプレイしてしまう中毒性の高さも魅力。そんな本作のサントラがリリースされたので,今週の1枚めは“あのテーマ曲”も聴ける「城とドラゴン オリジナルサウンドトラック」を紹介します!
輪郭のくっきりしたシンプルなメロディと,RPG黎明期を思わせる雰囲気を持つ楽曲が,本作のBGMの特徴。作・編曲は,ピュアサウンド在籍時に「バイオハザード CODE:Veronica」や「サモンナイト」シリーズでSEを,「サモンナイト クラフトソード物語」シリーズでは楽曲を手掛けた松岡耕平氏。現在はアソビズムに所属し,同社で配信中の「ドラゴンポーカー」(iOS/Android)の音楽も作曲しています。
1曲めは,長らくCD化が望まれていた「城とドラゴン テーマソング」。3拍子に乗って「し〜ろ〜と〜ど〜らごん〜」と歌われるこの曲,その独特の歌詞と懐かしさを感じさせる寂しげなメロディに,聴き覚えのある人も多いことでしょう。さらに,サントラ化を記念して,ラストに“完全版”と題された4分超えのフルバージョンも収録。とにかく,1回聴いただけでメロディが頭から離れなくなるインパクトがたまりません。ボーカルはジャケットにも登場している安留 咲ちゃんが担当しています。
BGMはケルト音楽を参考にしているようで,切ないメロディの「城下町」や,街の賑わいが感じられる温かさにあふれた「城下町郊外」等,ファンタジーRPGの雰囲気にぴったりな楽曲が満載。行進曲のような前奏からアイルランド風のメロディが飛び出してくる「防衛作戦」は,終盤にリズムパートが消えてメロディだけを前面に出すなど,予測不可能な展開に驚かされる1曲です。
クセになるエスニック調のフレーズが登場する「バトル『砂漠の魔人』」や,フルートのリードフレーズに耳を奪われる「バトル『森の怪人』」等,多数収録されたバトル曲も聞き逃せない曲が揃っています。
全体的に民族楽器を多用したアレンジが,中世ファンタジー世界を舞台にした本作の世界観をばっちり演出しており,それぞれの曲からストーリーを感じられるのも魅力の1枚です。
「城とドラゴン」公式サイト
音楽には性別も世代も関係なし!
「オトカドール オトカミュージックコレクション」
タイトル | オトカドール オトカミュージックコレクション | |
発売日 | 2015年12月16日 | |
価格 | 3000円(税抜) | |
発売元 | 日本コロムビア | |
コピーライト | (C)Konami Digital Entertainment |
まるで少女マンガ雑誌の表紙がそのまま筐体になったような,女の子向けアーケードゲーム「オトカドール」。明らかに対象に含まれない筆者は,これまではデパート内のゲームコーナーで小さな女の子がプレイしているのを背後からチラ見するだけでしたが,待望のソングコレクションがリリースされたことで,堂々と本作の音楽を楽しめるようになりました。というわけで,今週の2枚めはその「オトカドール オトカミュージックコレクション」をご紹介!
作・編曲とサウンドプロデュースは「pop'n music」シリーズの楽曲でお馴染みの村井聖夜氏が担当。ボーカルは「ポップンミュージックボーカリストオーディション」に合格し,同シリーズの多くの楽曲で歌唱を担当しているNU-KO。ゲームに登場する多数のキャラに合わせ,ボーカルスタイルを自在に変化させて歌い上げており,さしずめ“七色の声を操る,うたのお姉さん”といったところ。
DISC1のトップを飾る「オトカドール 〜このゆびとまれ〜」は,楽曲が放つキラキラ感がまぶしいセンセーショナルな王道デジタルポップで,「オトカドール」を代表する1曲。3曲めの「Healing Tree」はアコギを取り入れた,優しく癒されるドリームポップに仕上がっています。また,アレンジもボーカルスタイルもアダルトな雰囲気で攻めてくる「BARRIER」は,ドキドキする曲。3拍子に乗ったファンタジックなアレンジの「てんきあめ」は,まるで夢の国にいるような心地よさに浸れるのが魅力です。
DISC2には,DISC1のアレンジ違いの曲をメインに収録。和楽器を使ったアレンジになってガラリと雰囲気の変わった「シ・ア・ワ・セ=ペロリ♪ -和風-」や,原曲のアコースティックロックからクラブミュージックに変化した「Tomorrow Tomorrow -ヒップホップ・スタイル-」等,それぞれの違いを聴き比べるのも楽しいです。個人的に,よりシンプルなアレンジになった「Healing Tree -アコースティック・スタイル-」は,いち推しです!
現役でプレイ中の全国のオトカドーラーはもちろん,せめて音楽だけでも楽しみたいと思っていた人も,この機会にぜひソングコレクションを聴いてみてください!
日本コロムビア「オトカドール オトカミュージックコレクション」公式サイト
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(C)2015 Asobism Co., Ltd. All Rights Reserved.
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