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RPGの金字塔「ウルティマ アンダーワールド」の血脈を受け継ぐ新作「Underworld Ascendant」がKickstarterで好調な滑り出し
Kickstarter「Underworld Ascendant」
「Underworld Ascendant」公式サイト
「Underworld Ascendant」は,1992年にリリースされた「Ultima Underworld: The Stygian Abyss」と,1993年の続編「Ultima Underworld II: Labyrinth of Worlds」の精神的後継作品として開発が進められている,一人称視点のRPGだ。
「ウルティマ」シリーズと聞くと,リチャード・ギャリオット(Richard Garriott)氏の名前を思い浮かべる人も多いと思うが,日本でも話題になった「ウルティマ アンダーワールド」シリーズ2作は,のちに「System Shock」や「Thief」などで知られるようになるデベロッパ,Looking Glass Technologiesが作りあげたものだ。
そのLooking Glass Technologiesの設立メンバーの1人で,「ウルティマ アンダーワールド」のゲームデザイナーとしても手腕を振るったポール・ニューラス(Paul Neurath)氏が率いるのがOtherSide Entertainmentであり,したがって「Underworld Ascendant」は「ウルティマ アンダーワールド」の精神的な後継作であることが謳われている。
ニューラス氏の新作については,2014年7月2日に掲載した記事でもお伝えしたとおりだが,発表当時とはタイトルが微妙に変更されている。
2016年11月のリリースを目指して開発が進められている「Underworld Ascendant」では,プレイヤーのアバターが再び迷宮“ステイジアン・アビス”に潜り込むことになる。プレイヤーの行動や選択によって展開がさまざまに変化するオープンエンドなシステムが採用されており,独自開発されたゲームエンジン「Improvisation Engine」が,そうした高い自由度を実現しているという。
プレイヤーは地下世界で勢力争いを繰り広げるドワーフやダークエルフ,あるいは謎のキノコ人「シャンブラー」などの勢力に自由に参加しつつ,自分なりのヒーローを作り上げていくことができるのだ。
ゲーム世界との複雑なインタラクションも可能で,湖の堰を切って地下のダンジョンを水没させ,その湿気によってシャンブラー達に力を与えるといったような,世界の構造を完全に変えてしまうこともできるという。
また,タコのような凶暴な水生モンスター,ラーカーも,普通に地下の川を渡れば襲われてしまうが,エサを撒いて注意をそらしたり,近くのスパイダーをチャームして糸を出させ,それを使って川を渡ったりなど,臨機応変なプレイが可能になる模様だ。
さらに,著名なゲームデザイナーであるウォーレン・スペクター(Warren Spector)氏も,OtherSide Entertainmentのゲームプレイアドバイザーとして参加しており,まさにウルティマオールスターズといった雰囲気になっている。スペクター氏は,「ウルティマ アンダーワールド」の開発のためにOrigin SystemsからLooking Glass Technologiesに派遣されたプロデューサーであり,そのままLooking Glass Technologiesに居ついて,のちに「Deus Ex」などのヒット作を生み出すことになった人物だ。
そんなこともあってか,「Underworld Ascendant」の開発資金募集は好調な滑り出しを見せている。すでにストレッチゴールもいくつか発表されており,コンパニオンペットや新種族の追加,さらにマップエディタやCo-opモードの追加なども,得られた資金次第で実装される予定だ。「Legend of Grimrock」や「The Elder Scrolls V: Skyrim」といった作品も,「ウルティマ アンダーワールド」から影響を受けているといわれるが,それだけに「Underworld Ascendant」の登場には,大いに期待したい。
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