イベント
「ディシディア ファイナルファンタジー Closed Conference 2015」開催。「ラムザ」や「バッツ」の参戦や,ロケテストでプレイできるキャラクターが明らかに
「ディシディア ファイナルファンタジー」公式サイト
2015年2月に開催された「ジャパン アミューズメント エキスポ2015」においてサプライズ発表された本作(関連記事)は,PSPで人気を博した同名作品のアーケード移植版。「ファイナルファンタジー」(以下,FF)シリーズの歴代キャラクターによる3D対戦アクションというゲームシステムそのものは継承しつつ,3人対3人というチーム戦を採用した新しい作品として開発が進められている。FFシリーズのアーケード進出も,本作が初めてのことになる。
スクウェア・エニックスで本作のプロデューサーを務める間 一朗氏。まずはアーケード版に力を注ぐことを,壇上で誓った |
ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアのプレジデント,盛田 厚氏。PlayStation 4をアーケードゲームに提供することを発表した |
本作の開発は,スクウェア・エニックスとコーエーテクモゲームスのTeam NINJAとの共同で行われ,さらにソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアの協力により,アーケード基板ではなく,アーケード向けにカスタマイズされたPlayStation 4が採用されることが発表された(関連記事)。
スクウェア・エニックスで本作のプロデューサーを務める間 一朗氏によれば,将来的にPlayStation 4での展開がよりやりやすくなったが,稼働開始後1年間はアーケードに注力すると明言した。
ゲームシステムは,PSP向けに発売されたディシディア ファイナルファンタジーの「ブレイブシステム」を継承しているという。プレイヤーは「ブレイブ攻撃」と「HP攻撃」の2種類の攻撃方法を持っており,まずブレイブ攻撃をヒットさせることで,相手が持つ「ブレイブ」を奪い,ブレイブを消費して繰り出すHP攻撃でダメージを与えるという仕組みだ。
バトル中に相手のブレイブを0以下にすると「ブレイブBREAK」が発動し,ボーナスとして大量のブレイブが獲得できるとのこと。また,敵のブレイブが自分より多ければ多いほど,奪えるブレイブも増えるので,立ち回り次第で劣勢を一気に逆転させることが可能だ。
本作ではこうした駆け引きが,3人対3人のチーム戦で行われるので,1人対1人のPSP版とはまた違った緊張感が味わえるはずだ。仲間との連携攻撃や,支援,弱体化などの効果を持つ「EXスキル」の存在が,さらに駆け引きを盛り上げてくれる。
オンラインによる対戦ももちろん実装されており,友達同士でプレイするときのために,あらかじめチームを組んでからのマッチングが可能になっている
また,「召喚獣」にも注目だ。PSP版にも登場していた召喚獣だが,2Dグラフィックスと共に効果を発揮するだけのPSP版と異なり,アーケード版では4人めの仲間として,一定時間,戦場に現れて暴れてくれるのだ。これは,仲間との絆で発動する「超必殺技」という設定だそうだ。
召喚獣はチームの「召喚ゲージ」が一杯になったとき,コンパネ中央の「召喚ボタン」を押すことで呼び出せる。ただし,ボタンを押してから召喚獣が現れるまでの「詠唱時間」が設定されており,呼び出すのが2人ならそれが短縮され,3人ならば一瞬で召喚されるというシステムになっている。1人が詠唱している間,残りの2人がその1人を守りながら戦ったり,3人で瞬間的に呼び出したりと「誰がボタンを押して召喚獣を呼び出すか」はチームの判断次第。戦況に応じて使い分けることが重要になりそうだ。なお,一方のチームに召喚獣が出現している間,敵が召喚獣を呼び出すことはできなくなる。
設定やストーリーも,PSP版とは異なるオリジナルのものが採用されている。
本作には新たに2人の神が登場し,プレイヤーは,どちらかの陣営に所属することになる。そして,バトルの結果が2人の神の勢力争いに影響を与えるという設定になっているのだ。一定期間の勢力争いを経て勝利した側のプレイヤーには,コスチュームなどのアバターアイテムがプレゼントされるというイベントも検討中とのこと。
本作のバトルは,こうした勢力戦争の一部として行われ,全国対戦に参加するプレイヤーは,世界の戦いへおもむく「傭兵」,シングルプレイのプレイヤーは特別なミッションに挑む「隠密部隊」といったイメージになる。そのため,対戦に自信がないという人でも,勢力争いに参加できるわけだ。
また,こうした設定を設けることで,ランカープレイヤーと一般プレイヤーが連携して所属する勢力を盛り上げることができ,結果としてユーザーコミュニティが活性化するという効果も意識しているという。
鯨岡氏によれば,リリース後もバランス調整など,継続的なアップデートが予定されているという。登場キャラクターも最終的には50人以上にしたいなど,増やしていく構想もあるとのことだった※。
※2015年4月14日訂正:初出時,「現時点で50人のキャラクターが登場する」と書いていましたが,「最終的には50人以上」の誤りでした。修正してお詫び申し上げます。
ステージには本作に出演する声優の櫻井孝宏さん(クラウド役)と茅野愛衣さん(ヤ・シュトラ役),そして本作のキャラクターデザインおよびクリエイティブプロデューサーを務めるスクウェア・エニックスの野村哲也氏,さらに声優の保志総一朗さんと立花慎之介さんという5人のゲストが登場。そこに間氏と鯨岡氏が加わり,トーク形式でゲームを解説した。
冒頭,「ファイナルファンタジータクティクス」のラムザ・ベオルブが本作に参戦することが発表された。間氏はラムザについて「哲さん(野村氏)の描いたこのイラスト以外には,まだ影も形もない」状況とし,ラムザは稼働以降のアップデートで登場することを明かした。
続いて,ステージに用意された筐体(ロケテストで使われるものと同一)で,登壇者と客席から選ばれた一般参加者が,3人対3人のデモプレイを行った。
既報のとおり,ロケテスト第1弾は東京,宮城,愛知で4月17日〜19日,また第2弾は東京,大阪,福岡で4月24日〜26日に,それぞれのアミューズメントスポットで行われることが発表されている。
ロケテストで選べるキャラクターは後述する6人で,1人につき2回のセットをプレイできるとのこと。なお制限時間内に決着がつかないと,両チーム共に敗北になるという。
現在開発中のゲーム画面。右上に全体マップが表示され,キャラクターの位置関係が分かりやすくなった。なおチームゲージは左側が味方で青,右側が敵で赤く表示される |
キャラクターから伸びているのが,敵から狙われていることを示す「ターゲットライン」で,これが赤くなったときが,敵が攻撃を放った合図だ |
やられたときは背景がグレーになり,復活場所を決められる。敵に復活場所を知られることはないので,奇襲攻撃なども可能だ |
出撃時やバトル中は,プリセットされたキーワードによるチャットが可能だ。チャットはキャラクターの声でしゃべってくれる |
鯨岡氏が,選択可能な6人のキャラクターについて詳しい解説をしてくれたので,順に紹介していこう。
●ウォーリア オブ ライト
非常に扱いやすいキャラクターで,いわゆるタンク役。敵キャラクターの攻撃を,スキルを使って強制的に自分に向けることができ,それによって味方を守る。
●オニオンナイト
物理攻撃と魔法攻撃のどちらかを当て続けることで,忍者か賢者にジョブチェンジが可能だ。どちらになるかは攻撃手段によって変わり,物理攻撃を多く使っていれば忍者に,魔法を多く使っていれば賢者になる。
●ティナ
PSP版同様,魔法主体のキャラクター。攻撃しないでいると白いエフェクト共に魔力がチャージされ,強力な魔法を放てる。通常の魔法で細かく攻めるか,チャージして大きなダメージを与えるかの選択が可能だ。
●クラウド
攻撃主体のキャラクターで非常に扱いやすいため,ロケテストで初めて触れるという人にオススメとのこと。ボタンを押しっぱなしにすることによる“タメ”がすべての攻撃で可能となっており,威力を上げたり射程を伸ばしたりできる。
●ライトニング
「オプティマチェンジ」によって,「アタッカー」(武器を使った接近戦主体)と「ブラスター」(魔法による遠距離攻撃主体)の切り替えが可能だ
●ヤ・シュトラ
「ブリザラ」の効果範囲に敵が触れるとバインドになったり,「ストーン」を当てると敵の移動速度が下がったりするなど,「ファイナルファンタジーXIV」のように弱体効果のある魔法が使える。
さらに,今後選べるようになるキャラクターとして,PSP版で保志さんが演じたバッツや,冒頭で発表されたラムザについても簡単に紹介された。バッツはすでに能力が決まっているそうで,PSP版とはかなり異なるものになるという。
具体的には「ものまね師」の能力がなくなり,その代わり「1技1ジョブ」というコンセプトのもと,それぞれの攻撃に異なるジョブが設定される。例えば「サムライ」というHP攻撃なら,「ぜになげ」で攻撃したあとに刀で斬るなど,「FF」らしいバリエーションのアクションが用意されるとのことだ。
一方のラムザはまだ構想段階だが,「ロード オブ ヴァーミリオンIII」にゲスト参戦したときのように,「さけぶ」キャラクターになるらしい。鯨岡氏は立花さんのほうを向いて「叫ぶ練習をしておいてください」と述べ,立花さんも「分かりました」と応じていたので,ラムザのキャストは立花さんで決まりのようだ。
間氏は最後に「今まで味わったことのないプレイ感覚を以て,アーケードに殴り込みをかけようと思っています」と,本作に対する思いをコメントした。機会があれば,ロケテストに参加して,本作の“今まで味わったことのないプレイ感覚”をいち早く体験してほしい。
「ディシディア ファイナルファンタジー」公式サイト
- 関連タイトル:
ディシディア ファイナルファンタジー
- この記事のURL:
(C)SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.