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「Dragon\'s Dogma Online」“シーズン2.2”アップデート直前インタビュー。新ジョブや大型エネミーは“体感できる遊び”を重視した設計に
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印刷2016/12/14 13:00

インタビュー

「Dragon's Dogma Online」“シーズン2.2”アップデート直前インタビュー。新ジョブや大型エネミーは“体感できる遊び”を重視した設計に

画像集 No.022のサムネイル画像 / 「Dragon's Dogma Online」“シーズン2.2”アップデート直前インタビュー。新ジョブや大型エネミーは“体感できる遊び”を重視した設計に
 2016年12月15日,カプコンのオンライン専用アクションゲーム「Dragon's Dogma Online」PC / PlayStation 4 / PlayStation 3 以下,DDON)にて「シーズン2.2」アップデートが実施される。
 このアップデートでは,新ジョブ「スピリットランサー」が実装となり,ストーリーは新大陸「フィンダム」の登場に伴い,新たな展開が訪れる。

 今回のアップデート実施に合わせて,DDONのプロデューサーを務める松川美苗氏,ディレクターの木下研人氏,そして運営ディレクターの竹内雄一氏にインタビューを行った。シーズン2のこれまでの歩みを振り返ってもらうとともに,シーズン2.2の狙いや新要素について聞いてきたので,ぜひ目を通してほしい。

(左から)「Dragon's Dogma Online」プロデューサー 松川美苗氏,ディレクター 木下研人氏,運営ディレクター 竹内雄一氏
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「Dragon’s Dogma Online」シーズン2.2 プレビューサイト



シーズン2を通じて,明確になってきたDDONプレイヤーの傾向


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 シーズン2が6月30日にスタートしてから約5か月(※インタビュー収録日は11月中旬)が経過しましたが,手応えはいかがでしょうか。

松川美苗氏(以下,松川氏):
 実は,シーズン1.3当時はプレイヤーの離脱率が非常に高く,継続してプレイしてくれた皆さんからも「フレンドがログインしない」「これからDDONはどうなってしまうのか」といった声が挙がるほどでした。
 そうした状況ではありましたが,シーズン2.0の実装によって新しい物語が始まり,新しい世界が広がり,さらに新しいアクションが加わりました。このタイミングで休眠から復帰するプレイヤーの皆さんが多く,また新規プレイヤーも増えました。シーズン1.3と比較するとDAU(1日あたりのアクティブユーザー数)は倍近くになり,MAU(1か月あたりのアクティブユーザー数)も大幅に回復し,狙いどおりの結果を出せたと捉えています。

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木下研人氏(以下,木下氏):
 シーズン2の開幕から9月いっぱいまでは,松川が説明したようにおかげさまでDAUもMAUも下がらず,「こんなにも遊んでくれる皆さんがいるんだ」と思っていました。
 シーズン2.0では大型エネミーの「ブレイク」や,覚者の自室,パートナーポーンを導入し,ダンジョンではワールドクエストに紐付くものだけでなく,プレイヤー同士で一定時間遊べるような仕様を盛り込みました。ダンジョンで地域素材を入手し,装備をクラフトするというサイクルも概ね好評でした。

松川氏:
 特徴的だったのは,8月のお盆休み期間中もDAUが下がらなかったことですね。カプコンのほかのタイトルを見ても,オンラインゲームはお盆休みの時期に数字が下がる傾向にあるんですよ。

木下氏:
 おそらく夏休み企画として,11本の1周年施策を展開したことが功を奏したんでしょう。

竹内雄一氏(以下,竹内氏):
 お盆休みにはアクティブプレイヤー数が下がることを想定していろいろ企画したので,数字が下がらなかったのは嬉しかったですね。

松川氏:
 DDONのプレイヤーには,学生さんが多いというのも理由の一つかもしれません。9月に入って新学期が始まると,スッと数字が下がりましたから。
 皆さんがゲームに滞留する時間は,リアルの生活時間に左右されるとあらためて認識しました。

4Gamer:
 その後,9月21日にシーズン2.1がスタートしました。

松川氏:
 シーズン2.1は,シーズン2.0を踏襲する形のアップデートでしたが,プレイヤーの皆さんからは「もっと遊べるコンテンツがほしい」という厳しいご意見が寄せられました。

木下氏:
 シーズン2.1では,新しい要素をあまり用意することができなかったんです。また,新しいスキルを入れるといった,各ジョブを尖らせていく部分も足りていませんでした。
 結果として,シーズン2.1はボリュームが少なく,かつ遊びが変わらない。そしてコンテンツも足りないという理由で,再び離脱率が上がるという状態になってしまいました。

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4Gamer:
 オンラインゲームの場合,コアプレイヤーがコンテンツを遊び尽くし,コンテンツ不足を嘆くという状況が発生しがちです。DDONでも同じような状況でしょうか。

竹内氏:
 シーズン2.1のコンテンツに関しては,まだ遊び尽くすということにはなっていません。
 しかし,シーズン2.0で新しい遊びのサイクルを提供できたのに対し,シーズン2.1では木下が説明したように,ダンジョンの追加はありましたがプレイフィールはあまり変わらなかった。そのため,シーズン2.0のときのような変化を求めた皆さんが,「やることはあっても,同じことの繰り返しでお腹いっぱい」という状態になってしまったかなと。

木下氏:
 ただ,DDONのアップデートを長期的なサイクルで考えたときに,シーズン2.1がある意味で“谷”の期間になるだろう,ということは我々も想定していました。そこでアトラスさんの「ペルソナ5」PS4/PS3)とのコラボレーション,季節ものの「ハロウィンイベント」といった運営イベントに力を入れようと決めていたんです。
 サービスを続けていくなかでは,山と谷があるよりも安定感があったほうがいいということは分かっていますが,次のシーズン2.2に照準を合わせて,プレイヤーの皆さんに“山”を提供するべく準備を進めてきました。

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松川氏:
 プレイヤーの皆さんは,これまでコンシューマゲームを遊んできた方が多いのではないでしょうか。だから,アップデートで新しい要素が入ったタイミングでは,きちんと時間やお金を使って遊んでもらえる。その一方で,オンラインゲームの特徴でもある「毎日同じことをする」ということを,あまり好まない方の割合が多いのかなと。
 シーズン2が始まってから,私達のルーツであるコンシューマゲームと,私達が目指すオンラインゲーム,双方のプレイヤーに向き合っていかなければいけない,と認識をあらためることになりました。

木下氏:
 とくにDDONのベースとなったコンシューマゲームの「Dragon's Dogma」シリーズは,アクション要素の強いバトルを通じてスキルを育てていくという内容でした。そのため,オンラインゲーム特有の「素材を集めて強い装備を作る」という部分だけを強化しても,あまり熱を保てないという方が多いようです。

松川氏:
 新しい装備やモンスターよりも,体感できる部分に重きを置いている方が多いことが,日々のデータからも読み取れるんです。

木下氏:
 それに加えて,DDONのプレイヤーはお金を使って最速でコンテンツを攻略していく層と,あまりお金を使わず,自分のペースで遊ぶ層に大きく分かれています。それぞれのゲームに求めるものが異なりますから,さまざまなニーズにどう応えていくべきか。この課題は,今後もずっとついて回ることになるでしょうね。


シーズン2の新要素はプレイヤーのニーズとマッチしたもの


4Gamer:
 シーズン2で実装された新要素について,具体的にお聞きします。まずは,大型エネミーのブレイクに対する反響はどうでしたか。

木下氏:
 チームに寄せられたご意見はもちろんのこと,SNSや掲示板などもチェックしたのですが,喜んでもらえたと捉えています。「大型エネミーのスタミナを減らす手段が,揺さぶり一辺倒となっていたところに,ブレイクが加わったことで気持ちよく戦えるようになった」「テンポよく大型エネミー討伐ができるようになった」といった形で,良い評価をいただけました。
 また,「侵食魔」を同じタイミングで実装しましたから,コアの露出,揺さぶり,ブレイク,侵食という4つの戦い方が同じ土俵に上がったわけです。バトル中の選択肢と変化の幅が増えたという意味でも,評価していただけました。

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竹内氏:
 問い合わせ窓口に届いているご意見も,「よくやってくれた」「面白くなった」という内容が多いですね。

木下氏:
 確かに「ブレイクの登場によって,大型エネミー討伐が簡単になりすぎたのでは?」というご意見も一部あります。
 ただ,アクションRPGとして世界観やストーリーを多くのプレイヤーに楽しんでいただくためには,現状の難度がちょうどいいと考えています。その一方で,高難度コンテンツも用意することによって,コアプレイヤーにもしっかり訴求していこうと。

4Gamer:
 分かりました。
 それでは,覚者の自室とパートナーポーンに対する反響はいかがでしょう。

木下氏:
 こちらも「やっとポーンと遊べるようになった」「これでイチャイチャできる」と好評です。パートナーポーンにリムストーンの欠片を渡すことを習慣にしている方が多い,という印象を抱いています。

竹内氏:
 実装当初は,毎日のようにリムストーンの欠片をプレゼントしている方の割合が非常に高かったですね。そのためだけにログインしている方もいました。
 ただ,毎日継続している割合は下がっています。それはリムストーンの欠片の枯渇や,関係が深まるにつれてパートナーポーンの変化が見られる頻度が下がる,といった理由があると分析しています。今後の課題としては,パートナーポーンの変化の頻度をもう少し上げられないか,と考えています。

木下氏:
 覚者の自室やポーンに関する要素は,「Dragon's Dogma」の特性とマッチしており,ニーズが高いだろうと考えていましたから,シーズン2.0で実装できて良かったと思っています。
 あまりプレイヤーを急かすような内容にはしたくないので,緩い空気感のまま皆さんを満足させるコンテンツとして今後も拡充を図ります。

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新ジョブ「スピリットランサー」はアタッカー的な側面を持つヒーラー


4Gamer:
 ここからは,12月15日にスタートするシーズン2.2について教えてください。まずは新ジョブとして「スピリットランサー」が新たに実装されます。

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木下氏:
 10番目のジョブとなるスピリットランサーは,精霊の力を宿した槍を使って戦います。ロールはヒーラーですが,アタッカー的な能力も持ち合わせています。
 エネミーと戦って「スピリットゲージ」をチャージし,それを解放して,攻撃か支援のどちらかの能力強化できる「ブースト」という特徴があります。
 また,手触りとしては,身軽に槍を操って範囲攻撃や一点集中攻撃を繰り出せるので,テンポのいいバトルを楽しめます。槍を振り回しているだけでゲージが溜まり,MAXになったら解放できるというシンプルなサイクルですから,楽しみながら立ち回りを覚えられると思います。

松川氏:
 DDONチームは,ヒーラーでも殴ったり斬ったりするジョブが好きなんですよ。最初に聞いたときは,私も若干違和感がありましたが,カプコンらしいですね(笑)。
 プリーストが遠距離の魔法,エレメントアーチャーがやはり遠距離の弓を使いますから,また違った形のヒーラーが登場すると捉えていただけるとありがたいです。

4Gamer:
 アタッカーとしての性能は,どの程度でしょうか。

木下氏:
 アタッカーより一段劣りますが,シーカーのように手数の多さで攻めていくタイプで,ゲージを使ってアタックブーストをした場合には,攻撃がマルチヒットになります。ほかのジョブからアタック系のアビリティを集めれば,さらにアタッカー寄りになります。
 逆に支援系アビリティを揃えれば,普段は回復したり大型エネミーのコアを露出させたりするのが中心だけど,ここぞと言う場面ではアタッカーとして戦うといったスタイルも可能です。

竹内氏:
 DDONのようにアクション性の高いゲームだと,前線で戦いたいプレイヤーが多いため,ヒーラーは比較的敬遠されがちですが,スピリットランサーは武器を振り回しながら回復ができるので,ヒーラーをプレイしたことがない方にもぜひ試してほしいですね。
 最初はアタッカー寄りの立ち回りで,たまに回復をするくらいの感覚で始めるといいでしょう。徐々に回復のタイミングを覚えていけば,ゆくゆくはプリーストで本格的にヒーラーとして活躍する,といった段階的なチャレンジもできるかと。
 また,これまでヒーラーをやってきたけど,バトルやアクションに少し物足りなさを感じていたという方にもオススメです。

4Gamer:
 では,ヒーラーとしての性能は?

木下氏:
 スタミナを回復するエナジースポット系のスキルは使えませんが,それ以外の体力や状態異常の回復などヒーラー系スキルは揃っています。もちろん,カスタムスキルの選択次第でばらつきがありますけども。
 また,ゲージを使ったヒールブーストは,パーティ全員を状態異常になりにくくする効果を持ち合わせています。

松川氏:
 これまでもプリーストとエレメントアーチャーが同じヒーラーというロールの中で共存してきましたが,今回,そこにスピリットランサーが加わるというわけです。

木下氏:
 スピリットランサーの攻撃スキルは「精霊力を使う」という設定のため,エフェクトこそ魔法っぽく見えますが,基本的に物理の斬撃です。
 たとえば,「コル・スパイク」というカスタムスキルは精霊力を飛ばして離れた敵を斬属性で攻撃するというものですね。
 同じくカスタムスキルの「アラム・スレイ」では,槍を振り回して周囲の敵を巻き込みつつ攻撃します。全般にスピリットランサーのスキルは発生までが早く,どんどんつながるので爽快感が高い。とくにアラム・スレイは空中でも使えますので,対地と対空でさまざまなコンボを楽しめます。

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4Gamer:
 回復・支援スキルの代表的なものも教えてください。

木下氏:
 カスタムスキルの「ウォール・グラスタ」は,パーティの体力回復および防御力上昇の効果を発揮する霊力エリアを展開します。
 また,スピリットランサーはノーマルスキルの「エイド」を接触させるだけで,大型エネミーのコアをすべて露出させます。その露出したコアに連続攻撃を叩き込み,大型エネミーのスタミナを大きく削れるカスタムスキルもあります。

4Gamer:
 スピリットランサーは新規のプレイヤーにも扱えそうですか。

木下氏:
 どちらかと言えば,玄人向けだと思います。さまざまな局面を把握し,攻撃と支援を切り替えて戦うというのが本質ですから。
 ただ,繰り返しになりますが,槍を振り回してチャージし,ドーンと解放するというシンプルなサイクルが楽しいジョブです。新規の皆さんも,最初はポーンと一緒にいろいろ試してみて,ゆくゆくはパーティプレイで活用してもらえると嬉しいですね。

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竹内氏:
 スピリットランサーに転職するためには,シーズン2.2のストーリーを少し進めなければならないという条件があります。そのため,新規のプレイヤーがスピリットランサーを体験する頃には,DDONがどういうゲームなのかを把握されていると思いますよ。
 玄人向けではありますが,それはかなり遊び込んだときの話です。木下が言うように,最初は槍を振り回しているだけでも面白いですから,ぜひ多くの皆さんに遊んでいただきたいです。

木下氏:
 ちなみに,シーズン2.2のストーリーはレベル69以上が対象です。レベル70に到達している方であれば,新大陸に渡って序盤のメインクエストをクリアすると,すぐにスピリットランサーを体験できます。


新大陸「フィンダム」は全4エリアが一挙開放。熱帯風のエネミーも続々登場


4Gamer:
 続いては,新大陸「フィンダム」について教えてください。

木下氏:
 シーズン2.2の実装に合わせて,水の豊かな「エラン水林」をはじめとするフィンダムの全4エリアが開放となります。各エリアの大きさは一律ではありませんが,全体の規模をレスタニアでたとえると,ミスリウ森林とディナン深層林,バートランド平原,亡都メルゴダを合わせたくらいになっています。

竹内氏:
 この規模のエリアが一気に追加されるのは,サービスイン以来ですね。しっかりと「新大陸にやって来た」という印象を抱いていただけるのではないでしょうか。

木下氏:
 フィールドやダンジョン,エネミーの見た目は,フィンダム大陸のキーとなる「穢れた竜力」を意識し,大半が新しいデザインとなっています。

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松川氏:
 フィンダムの中心には「芯なる樹」が存在し,大陸のどこに行ってもそれにまつわるエピソードが展開します。オープンワールドを冒険しつつ,徐々に芯なる樹に近づいていくことになり,「こんなところまで来たのか!」という実感を持っていただけると思います。

木下氏:
 ダンジョンには,素材を集めて装備を揃えていくという従来の攻略サイクルがもちろんありますが,新しいギミックも用意しましたので,新鮮な気持ちでチャレンジしてもらえます。
 また,採取には「視認採取」を追加しました。これはマップ上にマーカーが出ないので,フィールドの景色を見つつ,いろいろと探索することになります。採取全般で入手できる素材では装備だけでなく,変わった形のランタンや家具も作り出せるようになりました。

4Gamer:
 少し気になるのが「印記章」です。新たに4エリア分も集めるとなると,結構大変ですよね……。

松川氏:
 そこはご安心ください。シーズン2.2では,2エリア分だけが実装されます。

木下氏:
 印記章のないエリアでは,先ほど触れた装備以外のアイテムを作るための素材が手に入ります。印記章集めよりも,気軽に楽しめるはずですよ。

4Gamer:
 分かりました。
 フィンダムに登場する新エネミーの傾向はいかがでしょうか。デザインが新しくなるそうですが。

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木下氏:
 フィンダムは,全般的にレスタニアよりも色味の強い世界です。夜になると木々が光ったりもします。そのため,環境生物や小型エネミーのデザインや色使いも派手めになっています。
 その中でも,DDONチームの一推しは「マンドラゴラ」ですね。ようやく,DDONにもマスコット的存在ができました(笑)。

4Gamer:
 これ,マスコットですか……。

竹内氏:
 シーズン1.2の頃に「そろそろマスコットがほしいんだけど」とスタッフに相談したら,「今,ちょうどいいモノを作っています!」という返事があったんですよ。それで出てきたのが,これだったと(笑)。

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木下氏:
 いやいや,ゲームの中で動いているのを見ると,メッチャ可愛いんですよ。近付くと「ニィニィ」と言いながら寄ってきます。ただし,叩くと反撃してくることもありますから気をつけてください。

竹内氏:
 環境生物に分類されるので,牛や豚,ウサギと同じ扱いですね。こちらから何もしなければ,襲ってくることはありません。

木下氏:
 実は裏にも顔があるので,目は全部で4つあります。それから,素材を集めるとマンドラゴラ型のランタンを作れます。

4Gamer:
 そう言われてみると,ちょっと興味が湧いてきました。

木下氏:
 そのほか,「スパインバック」はオーガの亜種で,背中に無数の棘があり,クルッと丸まって転がり出すとビックリするくらい高速の攻撃を繰り出してきます。見た目と熱帯的なエリアに棲息しているという設定がマッチしているので,新しさを感じていただけると思います。

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 「ビフレスト」はコカトリスに似た種で,極彩色の羽根を持っています。そして,フィンダムの峡谷エリアの神殿には,新たなデーモン族の「グリゴリ族」が登場しますが,身体が赤く,物理攻撃を主体にするタイプと,魔法攻撃を得意とする青い身体の「グリゴリベアード」という2タイプが存在します。

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4Gamer:
 大型エネミーはいかがでしょうか。

木下氏:
 フィンダムは最初に侵食が発生した大陸という設定ですから,大型エネミーは従来の侵食魔よりもさらに侵食が進んでいます。「狂侵ベヘモット」「狂侵ゴアサイクロプス」といった大型エネミーは,体内に充満した侵食胞子が「触芽」と呼ばれる状態で体外に出ています。触芽は近づいてきた覚者に攻撃してきます。ただ,バトル中にヒーラーの回復系スキルを当てると触芽は引っ込むので,そのときが攻撃のチャンスです。
 そうして大型エネミーの体力を削っていくか,または一定時間が経過すると,侵食魔よりも少し強い侵食核が現れます。もちろん,単に侵食核を強くするだけでなく,攻略における駆け引きを加えたバトルになるように設計しています。

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4Gamer:
 特大サイズのドラゴン「タラスク」の登場も告知されていますね。

木下氏:
 グランエントを横にしたようなサイズ感の超大型エネミーです。翼が硬質化して甲羅状になっており,見た目は巨大な亀みたいですが,この甲羅で覚者達を攻撃してきます。動きはそんなに速くありませんが,一つ一つの攻撃が災害レベルですよ。

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コミュニティ強化やジョブバランスの調整に加え,保管ボックスのリファインも


4Gamer:
 クランにも新システム「クラン拠点」が搭載されますが,どのような狙いがありますか。

木下氏:
 クラン拠点はコミュニティの活性化を目的とした機能ですね。白竜神殿のクラン酒場に用意する「クランボード」で受けられるクラン向けのパーソナルクエストをクリアし,クランレベルが3になると開放されます。クラン拠点自体の場所は,白竜神殿の美容院の正面にある大きめの門を入ったところです。
 クランクエストをクリアしてポイントを溜めると,クラン拠点のレベルが上がり,敷地の拡張やさまざまな要素の開放が可能になる仕組みになっています。

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4Gamer:
 クラン拠点には「ポーン遠征隊」という新コンテンツも登場します。

木下氏:
 クラン拠点で待機しているポーンをさまざまなエリアに派遣し,報酬を手に入れるというコンテンツですね。派遣したポーンはエリアポイントや特定のアイテムなどを入手してくるほか,一定の確率で「ホットスポット」を発見します。
 そこにあらためてポーンを派遣すると,「発掘武器」という特別な武器を獲得できる可能性があります。

松川氏:
 ポーンを派遣できるエリアは,クランポイントを消費して開放していきます。クランメンバーで手分けしてエリアを広げると,ホットスポットを発見する可能性も高まるというわけです。

木下氏:
 あとから開放可能になるエリアほど,レアな素材を入手できる可能性が高くなるので,その意味でもクラン全体で協力してほしいですね。

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4Gamer:
 なるほど。発掘武器について,もう少し教えてください。

木下氏:
 最初は「錆びてしまった武器」という形で入手することになるのですが,それを強化すると最強武器に引けを取らない強さに変化します。

4Gamer:
 ポーンの派遣に回数制限はありますか。

木下氏:
 クランメンバー1人につき,1日1回という制限があります。ポーンは毎朝5:00に帰ってくるので,そこで何を持ち帰ったかを確認できます。

4Gamer:
 ちなみにプレイヤーのクラン加入率はどのくらいですか。

竹内氏:
 キャンペーンの効果もあり,クラン加入率は70%強と結構高いです。しかし,1人のクランも含まれているので,コミュニティの活性化という面では,まだまだ足りていないという認識です。
 そこでシーズン2.2では,プレイヤー同士でクランを結成し,共通の目的に向かって協力してもらうコンテンツとして,クラン拠点やポーン遠征隊を用意したというわけです。

4Gamer:
 クラン拠点やポーン遠征隊は,大規模クランのほうが有利になるのでしょうか。

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竹内氏:
 1週間に入手できるクランポイントに上限を設けていますので,大規模クランだからといって,一気にさまざまな機能を開放できないようになっています。
 また,ポーン遠征隊がホットスポットを見つける可能性も,派遣するポーンの人数が多いほど高くなります。

4Gamer:
 分かりました。
 シーズン2.2では,既存ジョブにカスタムスキルが追加されますが,バランス調整は行われるのでしょうか。

木下氏:
 スピリットランサーの実装に伴い,各ジョブのバランスも細かく見直しています。たとえば,シーカーは火力が上がっていますし,アルケミストは上方修正のリファインを施しています。エレメントアーチャーもデバフの入りやすさに変更を加えています。
 そのうえで,DDONチームが各ジョブの伸ばしたい方向性を示すものとして新たなカスタムスキルを追加しています。

4Gamer:
 具体例を挙げていただけますか。

木下氏:
 分かりやすいところでは,ハンターの「穿ち接射」があります。これまでハンターは中距離からの射撃を得意としていましたが,このカスタムスキルはダウンしているエネミーを足で踏みつけて弓を引きます。また,しがみつき状態でも使えるので,グリフォンの背中にコアポイントが出ているときにも有効です。

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 一方,ファイターの「流盾翔」は,盾でガードしたときの反動を利用して反撃を加えるというカスタムスキルです。盾を使うジョブならではのアクションを意識しました。そのほかのジョブも,同じように戦いの幅が広がるようにしています。

4Gamer:
 それでは,リファインの注目ポイントはいかがでしょう。

竹内氏:
 おそらく皆さんの注目度が高いのは,保管ボックスのリファインでしょう。冒険パスポートをご利用の方が対象ですが,クラフト時に格納チェストの中身を参照できる機能を追加しました。それに合わせて,格納チェストの無料枠も2枠から4枠に拡張しています。
 また,格納チェストはロビーにある保管ボックスからアクセスできるようになり,さらに保管ボックスと格納チェスト間のアイテムの移動も直接可能になります。これで保管ボックスを使い分ける意味が生まれ,利便性が向上すると思います。

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 なお,通常の保管ボックスの拡張に関しては,我々も何とか実現できないかと検討しているのですが,データベースや通信量といった面で乗り越えなければならない課題があり,現時点ではハードルが高い状態です。引き続き検証は進めていますので,ご理解いただけると幸いです。

木下氏:
 少し関連する部分として,神殿内のすべてのリムストーンにどこからでもワープできるよう変更されました。たとえば,神殿の外からクラフトルームや謁見の間などにいきなりワープできるというわけです。

竹内氏:
 「直にクラフトルームに行きたい」「自室にクラフトルームの機能を設けてほしい」というご意見をたくさんいただいていましたので,これも利便性が上がる変更点かと思います。

 それからシーズン2.1と2.2のエクストリームミッションについては,従来の覚者4人という組み合わせだけでなく,覚者1人とポーン3人でもチャレンジできるようになります。エクストリームミッションは「旬のもの」というイメージが強く,タイミングを逃すとなかなか挑戦しにくいという側面がありましたが,これなら1人でも挑戦できるというわけです。

4Gamer:
 最後になりますが,今後の展望についてお話いただけますか。

松川氏:
 おかげさまで,DDONも2回目の年末を迎えることができます。これからもプレイヤーの皆さんからいただいたご意見やリクエスト,そして我々が皆さんにお届けしたいアイデアを実現したいと考えています。
 シーズン2.2で登場したクランの要素,キモとなるアクションのコンテンツも鋭意開発を進めているところですので,ぜひご期待ください。アップデートの時期は未定ですが,これまでの3か月ペースを維持できるように頑張ります。

4Gamer:
 どうもありがとうございました。

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