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大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売
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印刷2016/08/26 11:00

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大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売

OMEN X by HP 900
画像集 No.002のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売
 2016年8月26日,HPの日本法人である日本HPは,ゲーマー向け製品ブランド「OMEN by HP」の新型デスクトップPC「OMEN X by HP 900」を,10月上旬に同社直販サイトで国内発売すると発表した。「GeForce GTX 1080」(以下,GTX 1080)の2-way SLI構成に対応した大型キューブ筐体を,そのまま床置きするのではなく,横方向に45度傾けて置くという,斬新な外観が最大の特徴だ。
 OMEN X by HP 900の製品ラインナップとBTO標準構成価格は以下のとおり。日本HPによれば,現時点ではスペック固定だが,将来的にはBTOでメインメモリ容量を選択できるようにする予定という。

  • OMEN X by HP 900-070jp
    CPU:Core i7-6700K,GPU:GeForce GTX 1080×2(2-way SLI),メインメモリ容量:32GB(8GB×4),ストレージ:SSD(NVMe,容量512GB)+HDD(Serial ATA 6Gbps,容量3TB),光学ドライブ:BD-ROM,BTO標準構成価格:44万8000円(税別,単純計算した税込価格は48万3840円
  • OMEN X by HP 900-066jp
    CPU:Core i7-6700K,GPU:GeForce GTX 1080,メインメモリ容量:16GB(8GB×2),ストレージ:SSD(NVMe,容量512GB)+HDD(Serial ATA 6Gbps,容量3TB),光学ドライブ:BD-ROM,BTO標準構成価格:34万8000円(税別,単純計算した税込価格は37万5840円

 本稿では豊富な実機写真とともに,その特徴を説明していこう。


キューブ型筐体の内部を3つに分割


正面から見るとほぼ正方形(※本文で示しているとおり,厳密には異なる)の筐体が45度傾いているOMEN X。この写真は32インチワイド液晶ディスプレイ「OMEN by HP 32 display」の横に置いてある状態のカットだが,ほとんどの人にとっては「大きすぎる」と言えるレベルだ
画像集 No.004のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売
 床置きしたと仮定して,本体サイズは504(W)×406(D)×515(H)mmで,重量は約28.2kgと,文句なしにヘビー級のOMEN X by HP 900(以下,OMEN X)。それをわざわざ傾けた状態で置くのはなぜかというのが4Gamer読者の最も気になるところではないかと思うが,日本HPの担当者は「マザーボード部へのアクセスを容易にするため」と述べていた。

 これには少し説明が必要だろう。下に示した写真では筆者が赤い枠を3つ書き足しているのだが,こんな感じでOMEN Xでは,筐体内をマザーボード用,ストレージ用,電源ユニット用と3つのブロックに分けることで,各部へのエアフローを最大化する「Tri-Chamber」(トライチャンバー)構造を採用しているのだ。

OMEN XのTri-Chamberを図示してみたところ。こんな感じの並びになっている。なお,傾いた筐体を支える左右のスタンドは固定式で,取り外すことはできない
画像集 No.003のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売

 見てのとおり,正面向かって左にあるマザーボード用チャンバーは斜め上を向いているため,机や床に置いた状態から側板を外したとき,マザーボード部へのアクセスは確かにしやすい。
 ただ,それだけのためにここまで占有スペースを大きくしたというのは,さすがにあり得ないだろう。筐体をしげしげと見てみると,ストレージ用チャンバーでは4基の3.5インチHDD用トレイを斜め上に引き出せるようになっており,また,電源ボタンと3.5mmミニピン×2(マイク入力,ヘッドセット入出力各1),USB 3.0 Type-A×2,USB 3.1 Type-C×2,microSDカードリーダーも並んでいるので,これらへのアクセス性を高める目的もあるのかもしれない。また,マザーボード用チャンバーの底面側(=左下側面)に大きな吸気孔が見えることからすると,グラフィックスカードの冷却効率も高めているはずだ。
 これら実用面と,「見た目のインパクト重視」が生んだ「傾き45度」という理解でいいのではなかろうか。

画像集 No.010のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売
本体正面向かって右上側には4基の3.5インチHDDトレイカバーと,各種インタフェース部が見える
画像集 No.017のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売
こちらは本体正面向かって左手前側から見たカット。マザーボード用チャンバーの底面側はほぼ全体が吸気孔となっていた
というわけでこちらがマザーボード用チャンバー内部。配線は非常にすっきりしているのと,写真下部が吸気孔になっていることがGPUの冷却に寄与しようなことが見てとれよう
画像集 No.006のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売

正面向かって右上側のパネルを外し,さらに3.5インチHDDトレイのうち2つを開けたところ。マザーボードチャンバー部に120mm角(と思われる)ファンを取り付けられるようになっていた
画像集 No.008のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売
 いま出てきたストレージ用チャンバー部は,片開きのフタを開けるとストレージを載せるトレイにアクセスできる。トレイにはオレンジ色をした布製の取っ手があり,これをつまんで引き出すだけでストレージを取り出せるようになっていた。
 トレイを引き出したり戻したりするのに,ドライバーは不要であるものの,ストレージを固定するときは,付属のネジとレンチを使うことになる。

画像集 No.009のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売
ストレージベイのカバーは簡単に開けられる(左)。ストレージを収めたトレイもドライバーいらずで引き出せる構造だ。取っ手の布にまでOMEN by HPのシンボルマークが刺繍されているのは,芸が細かい
画像集 No.007のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売
本体正面,OMEN by HPロゴマークの入った部分(つまりは電源ユニット用チャンバー部)のフロントパネルを開けると,ドライブトレイ用のレンチやネジにアクセスできる。これは面白い仕様だ

 ちょっと気になったのは,光学ドライブは本体正面向かって右斜め下にせり出す仕様となっており,とくに床置きしたときのアクセス性がよろしくないところだ。PCゲーム用途で光学ドライブを使う機会はかなり下がっているので,大きな問題はないだろうが,PlayStation 4よろしく,本体正面でチャンバーとチャンバーの間に埋め込むとかはできなかったのか,という気はしないでもない。

左写真は,光学ドライブのトレイを引き出したところ。机の上に置いてOMEN Xを使うならいいが,床置き時は非常に使いづらい。右写真は本体背面。USB 3.0 Type-A×6や光角形のデジタルサウンド出力端子,有線LAN端子がI/Oパネルに並ぶ。その左側に見える[EJECT]ボタンはマザーボード用チャンバーの,[SIDE PANEL ACCESS]ボタンはストレージ用チャンバー上側のカバーを外すためのものだ
画像集 No.011のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売 画像集 No.012のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売

 最後に電源ユニット用チャンバー部だが,ここでは,上位モデル下位モデルとも,電源ユニット容量が1300Wで固定という情報が明らかになっている。極論,下位モデルをいったん購入のうえ,後日グラフィックスカードを追加してSLI構成にするといったことにも,電源ユニット容量面では対応できるというわけだ。
 ただ,電源ユニット用チャンバーの内部は,簡単にはアクセスできないようで,現場で内部を確認することはできなかった。

 フロントパネルには,外周部の四辺とフロントパネルを4分割する「×」部分,そしてOMEN by HPのロゴマーク部分にカラーLEDイルミネーションが埋め込まれている。イルミネーションの色や発光パターンは,プレインストールアプリの「HP OMEN Control」でカスタマイズ可能だ。
 発光パターンは「固定カラー」「カラーショー」「システムモニター」「オーディオショー」「オフ」(消灯)の計5種。CPUとGPUの負荷率や温度状況に応じて色が変わるシステムモニターは,ちょっと便利かもしれない。

HP OMEN Controlの画面。各辺とロゴマークをクリックして,それぞれ異なる色を設定できる(左)。発光パターンに「システムモニター」を選択すると,LEDを4分割して,各部位ごとにCPUやGPUの負荷率や温度といった設定を割り当てて,動作状況に応じて色を変える設定が可能だ(右)
画像集 No.014のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売 画像集 No.013のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売

LEDイルミネーションの設定例。左は四辺を黄色,×部分を緑色に設定した状態。右はシステムモニターに設定した状態で,4分割された各部位の色がすべて異なっている
画像集 No.015のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売 画像集 No.016のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売

 下位モデルでも税込で37万円台半ばという価格は,相当に人を選ぶのは間違いない。ただ,拡張性はそこそこ高く,パーツの交換も比較的容易な部類なので,パーツの交換を加えて,この筐体を末永く使っていくことは可能だろう。インパクトのある外観に惹かれたのであれば,購入と検討してみてはどうだろうか。

 なお,HPは同時に,OMEN by HPブランドのゲーマー向け周辺機器として,SteelSeries製のゲーマー向けキーボードとマウス,アナログ接続型ヘッドセット,マウスパッドを発売することも発表している。
 いずれも,ベースモデルとなっているSteelSeries製品にOMEN by HPのロゴを付けただけのものであり,キーボードとマウス,ヘッドセットは,SteelSeriesの統合設定ソフト「SteelSeries Engine 3」から各種設定をカスタマイズ可能だ。ラインナップと価格は以下のとおりである。

  • OMEN by HP ゲーミングキーボード
    22個のマクロキーを備える日本語配列キーボード。ベースモデルは「APEX 350」と思われる。直販価格:1万円(税別,単純計算した税込価格は1万800円
  • OMEN by HP ゲーミングマウス
    右手用のワイヤードマウス。ベースモデルは「Rival 300」のようだ。直販価格:6000円(税別,単純計算した税込価格は6480円
  • OMEN by HP ゲーミングヘッドセット
    アナログ接続型のワイヤードヘッドセットで,ベースモデルは「Siberia 200」と思われる。直販価格:8000円(税別,単純計算した税込価格は8640円
  • OMEN by HP ゲーミングマウスパッド
    サイズは450(W)×400(D)×2(H)mm。サイズ以外のスペックは不明だが,ベースモデルは「QCK+」のようである。直販価格:2000円(税別,単純計算した税込価格は2160円

画像集 No.019のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売
OMEN by HP ゲーミングキーボード
画像集 No.020のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売
OMEN by HP ゲーミングマウス

画像集 No.021のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売
OMEN by HP ゲーミングヘッドセット
画像集 No.022のサムネイル画像 / 大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売
OMEN by HP ゲーミングマウスパッド

HPのデスクトップPC 製品情報ページ

  • 関連タイトル:

    OMEN(旧称:OMEN by HP)

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