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大型キューブ筐体を「45度傾けた」斬新な見た目のハイエンドゲームPC「OMEN X」,HPが国内発売
OMEN X by HP 900の製品ラインナップとBTO標準構成価格は以下のとおり。日本HPによれば,現時点ではスペック固定だが,将来的にはBTOでメインメモリ容量を選択できるようにする予定という。
- OMEN X by HP 900-070jp
CPU:Core i7-6700K,GPU:GeForce GTX 1080×2(2-way SLI),メインメモリ容量:32GB(8GB×4),ストレージ:SSD(NVMe,容量512GB)+HDD(Serial ATA 6Gbps,容量3TB),光学ドライブ:BD-ROM,BTO標準構成価格:44万8000円(税別,単純計算した税込価格は48万3840円) - OMEN X by HP 900-066jp
CPU:Core i7-6700K,GPU:GeForce GTX 1080,メインメモリ容量:16GB(8GB×2),ストレージ:SSD(NVMe,容量512GB)+HDD(Serial ATA 6Gbps,容量3TB),光学ドライブ:BD-ROM,BTO標準構成価格:34万8000円(税別,単純計算した税込価格は37万5840円)
本稿では豊富な実機写真とともに,その特徴を説明していこう。
キューブ型筐体の内部を3つに分割
これには少し説明が必要だろう。下に示した写真では筆者が赤い枠を3つ書き足しているのだが,こんな感じでOMEN Xでは,筐体内をマザーボード用,ストレージ用,電源ユニット用と3つのブロックに分けることで,各部へのエアフローを最大化する「Tri-Chamber」(トライチャンバー)構造を採用しているのだ。
見てのとおり,正面向かって左にあるマザーボード用チャンバーは斜め上を向いているため,机や床に置いた状態から側板を外したとき,マザーボード部へのアクセスは確かにしやすい。
ただ,それだけのためにここまで占有スペースを大きくしたというのは,さすがにあり得ないだろう。筐体をしげしげと見てみると,ストレージ用チャンバーでは4基の3.5インチHDD用トレイを斜め上に引き出せるようになっており,また,電源ボタンと3.5mmミニピン
これら実用面と,「見た目のインパクト重視」が生んだ「傾き45度」という理解でいいのではなかろうか。
本体正面向かって右上側には4基の3.5インチHDDトレイカバーと,各種インタフェース部が見える |
こちらは本体正面向かって左手前側から見たカット。マザーボード用チャンバーの底面側はほぼ全体が吸気孔となっていた |
トレイを引き出したり戻したりするのに,ドライバーは不要であるものの,ストレージを固定するときは,付属のネジとレンチを使うことになる。
ストレージベイのカバーは簡単に開けられる(左)。ストレージを収めたトレイもドライバーいらずで引き出せる構造だ。取っ手の布にまでOMEN by HPのシンボルマークが刺繍されているのは,芸が細かい |
本体正面,OMEN by HPロゴマークの入った部分(つまりは電源ユニット用チャンバー部)のフロントパネルを開けると,ドライブトレイ用のレンチやネジにアクセスできる。これは面白い仕様だ |
ちょっと気になったのは,光学ドライブは本体正面向かって右斜め下にせり出す仕様となっており,とくに床置きしたときのアクセス性がよろしくないところだ。PCゲーム用途で光学ドライブを使う機会はかなり下がっているので,大きな問題はないだろうが,PlayStation 4よろしく,本体正面でチャンバーとチャンバーの間に埋め込むとかはできなかったのか,という気はしないでもない。
最後に電源ユニット用チャンバー部だが,ここでは,上位モデル下位モデルとも,電源ユニット容量が1300Wで固定という情報が明らかになっている。極論,下位モデルをいったん購入のうえ,後日グラフィックスカードを追加してSLI構成にするといったことにも,電源ユニット容量面では対応できるというわけだ。
ただ,電源ユニット用チャンバーの内部は,簡単にはアクセスできないようで,現場で内部を確認することはできなかった。
フロントパネルには,外周部の四辺とフロントパネルを4分割する「×」部分,そしてOMEN by HPのロゴマーク部分にカラーLEDイルミネーションが埋め込まれている。イルミネーションの色や発光パターンは,プレインストールアプリの「HP OMEN Control」でカスタマイズ可能だ。
発光パターンは「固定カラー」「カラーショー」「システムモニター」「オーディオショー」「オフ」(消灯)の計5種。CPUとGPUの負荷率や温度状況に応じて色が変わるシステムモニターは,ちょっと便利かもしれない。
下位モデルでも税込で37万円台半ばという価格は,相当に人を選ぶのは間違いない。ただ,拡張性はそこそこ高く,パーツの交換も比較的容易な部類なので,パーツの交換を加えて,この筐体を末永く使っていくことは可能だろう。インパクトのある外観に惹かれたのであれば,購入と検討してみてはどうだろうか。
なお,HPは同時に,OMEN by HPブランドのゲーマー向け周辺機器として,
いずれも,ベースモデルとなっているSteelSeries製品にOMEN by HPのロゴを付けただけのものであり,キーボードとマウス,ヘッドセットは,SteelSeriesの統合設定ソフト「SteelSeries Engine 3」から各種設定をカスタマイズ可能だ。ラインナップと価格は以下のとおりである。
- OMEN by HP ゲーミングキーボード
22個のマクロキーを備える日本語配列キーボード。ベースモデルは「APEX 350」と思われる。直販価格:1万円(税別,単純計算した税込価格は1万800円) - OMEN by HP ゲーミングマウス
右手用のワイヤードマウス。ベースモデルは「Rival 300」のようだ。直販価格:6000円(税別,単純計算した税込価格は6480円) - OMEN by HP ゲーミングヘッドセット
アナログ接続型のワイヤードヘッドセットで,ベースモデルは「Siberia 200」と思われる。直販価格:8000円(税別,単純計算した税込価格は8640円) - OMEN by HP ゲーミングマウスパッド
サイズは450(W)×400(D)×2(H)mm。サイズ以外のスペックは不明だが,ベースモデルは「QCK+」のようである。直販価格:2000円(税別,単純計算した税込価格は2160円)
OMEN by HP ゲーミングキーボード |
OMEN by HP ゲーミングマウス |
OMEN by HP ゲーミングヘッドセット |
OMEN by HP ゲーミングマウスパッド |
HPのデスクトップPC 製品情報ページ
- 関連タイトル:
OMEN(旧称:OMEN by HP)
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