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「パズドラ スーパーマリオブラザーズ エディション」は,スーパーマリオの世界観で楽しめるパズドラのスピンオフ作品だ。製品版のプレイレポートを掲載
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印刷2015/04/28 23:00

プレイレポート

「パズドラ スーパーマリオブラザーズ エディション」は,スーパーマリオの世界観で楽しめるパズドラのスピンオフ作品だ。製品版のプレイレポートを掲載

 人気パズルRPG「パズル&ドラゴンズ」(以下,パズドラ)と国民的なアクションゲーム「スーパーマリオブラザーズ」(以下,スーパーマリオ)。この2つのビッグタイトルが奇跡のタッグを実現した,ニンテンドー3DS用ソフト「パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション」(以下,パズマリ)が,2015年4月29日に発売される。今回,製品版相当のものを事前にプレイできたので,その序盤を遊んでのプレイレポートをお届けしよう。

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「パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション」公式サイト



簡単操作のパズルバトルは,パズマリでもやっぱり面白い


 パズドラと言えば,もはや説明の必要もないように思うが,同じ色のドロップを縦か横に3つ以上並べ,消したドロップを攻撃力に変えて敵を攻撃するパズル要素と,味方のモンスターを育成するRPG要素が合わさった作品だ。

 そんなパズドラのドロップが,スーパーマリオの世界に出現したことから本作の物語が始まる。クッパ軍団は,このドロップの不思議な力でやりたい放題,ついにはピーチ姫までさらってしまうのだ。マリオはピーチ姫を助けるべく,ドロップを使ったり,キノピオ達の力を借りたりしながら旅することになる。

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 戦闘システムは,もちろんパズドラを踏襲したもので,3DSの下画面に火/水/木/光/闇の5属性と,HPを回復するハートの最大6種類のドロップが出現する。
 プレイヤーは,そのうちひとつのドロップをタッチペンや指で自由に動かし,ドロップを消して相手にダメージを与えていく。ドロップを消して空いた隙間に上にあったドロップが落ちてくるのだが,このとき,さらにドロップが揃うと連鎖が発生し,これが繰り返されるたびに与えるダメージがアップする。連鎖と言えば,落ち物系のパズルで定番の爽快感が感じられる要素だが,これがダメージという数値に反映されていくのが,なんとも気持ちいいのだ。

 さらにパズドラでは,敵味方それぞれに固有の属性が設定されている。たとえば,火は木に強く木は水に強く,そして水は火に強いといった三すくみだ。有利な属性で攻撃すれば相手に大ダメージを与えられるが,逆になるとダメージが減少してしまう。なお,光と闇はお互いに大ダメージを与えられる関係となる。これに加えて,各キャラクターが持つさまざまなスキルがバトルに絡んでくるので,ただパズルをこなしていくだけではなく,相手との相性や先の展開を考えた,戦略性の高い戦い(パズルバトル)が楽しめるというわけだ。このように,パズドラは“パズルRPG”だということが,ゲームとしての面白さの要因になっているのだろう。そしてパズマリは,このバトルシステムを踏襲しているので,面白さは保証済みといったところだ。

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 さて,パズマリでもリーダー1体+なかま4体,そしてアシストキャラクター1体の合計6体のキャラクターでチームを編成する。本作でリーダーになれるのは,もちろんマリオルイージの二人だ。

 パズドラでは,リーダーに設定したキャラクターの「リーダースキル」がチーム全体に影響を与えるが,この二人だけだと,戦術の幅が狭くならないのかと気になるかもしれない。
 しかし,そこはご安心を。スーパーマリオと言えば「変身」も重要な要素。パズマリでも,スタート時は「ちびマリオ」だが,ゲームを進めていくと「スーパーマリオ」や「ファイアマリオ」,そして「しっぽマリオ」など,お馴染みの変身バリエーションが使えるようになるのだ。そして,変身するとリーダースキルも変化するので,戦術の幅は,マリオ達の変身の数だけ存在しているというわけだ。

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 ちなみに新しいリーダーは,マリオとルイージ,それぞれの変身キャラを同時に入手できる。手に入るまで繰り返しクリアが必要といったことはないので,スムーズに,テンポよくゲームが進められるだろう。なお,リーダースキルで見ると,マリオは攻撃的,ルイージは防御的なスキル構成になっている。プレイヤーの好みに合わせて使うといいだろう。

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その時点で必要なリーダー(変身)が,ゲームの進行によって入手できる。ダメージを受けると,ちびマリオに戻る……ということも,変身がなくなることもないので,パズル初心者でも安心して楽しめる
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 一方の「なかま」は,すでに想像がついているかもしれないが,「ノコノコ」や「ゲッソー」「メット」「ハンマーブロス」といった,クッパ軍団のキャラクター達だ。クッパ軍団は,バトルに勝利したときに入手できることがあり,入手したクッパ軍団のキャラクターは自由にチームに組み込める。ちなみに,マリオやルイージもそうだが,クッパ軍団も一定ターン数が経過すると使えるさまざまな強力「スキル」を持っているので,どのようなキャラクターでチームを編成すればいいのか,頭を悩ませることになるだろう。

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 そして,クッパ軍団もまた「へんしん」ができるのだ。面白いのがその仕組みで,「キノピオのいえ」で,へんしん用のアイテムとなかまを組み合わせることで,より強力なキャラクターに“へんしん”するという具合になっている。
 たとえば「クリボー」に「パタパタのはね」を組み合わせると「パタクリボー」に,「クリボーコイン」を組み合わせると「タワークリボー(2だん)」に,といった感じで,アイテムによって,複数のへんしんルートが用意されている。本作ではかなり頻繁に仲間が増えていくので,いろいろな変身を試して,コレクションしていくという楽しみもあるわけだ。ちなみに,へんしんに必要なアイテムはバトルなどで入手できる。

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 ほかにも,なかまのパワーを経験値に変えて成長させる「パワーアップ」や,アイテムを使ってスキルの発動に必要なターン数を減らす「スキルアップ」など,いろいろな成長要素が存在している。そのため,なかまやアイテムを探して,すでにクリアしたコースを繰り返してバトルしまくるのが楽しくなってくるのだ。

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 なおアシストキャラクター枠には,原作でもサポート役としてお馴染みのキノピオか,リーダーキャラクターを入れることができる。ニンテンドー3DSを持ち寄って,ローカル通信で「パズフレ」になれば,パズフレが育てているリーダーキャラクターを,アシストキャラクターとして選択できるようになる。なるのだが……今回遊ばせてもらった時点では(そもそも,まだ周囲にほかのプレイヤーがいなかったので)残念ながら試すことができなかった。

 さて,本作を遊ぶにあたって,マリオファンが気になるのは,パズルが難しくて進めないのではという懸念だろう。もちろん,やり込み要素となると,難度は高くなるかもしれないのだが,少なくとも序盤には,しっかりとしたチュートリアルが用意されており,パズルバトルの初歩の初歩から教えてくれるので,つまづくことはないはずだ。なにより本作は“RPG”なのだから,難しく感じたら,少し戻ってキャラクターを育成するという遊び方もある。そうして,自身の“パズル力”も一緒に高めていこう。


随所に感じられるスーパーマリオへのリスペクト


 今回,実際に製品版をプレイして驚いたのは,パズドラの世界とスーパーマリオの世界が自然に馴染んでいるということだ。ストーリーにはスーパーマリオシリーズを遊んだことがあればニヤッとできる“お約束”が散りばめられており,WORLDの中でコースを一つ一つクリアしていくというゲームの流れや,コースを選択する画面なども,スーパーマリオシリーズの空気感が見事に再現されている。

 コースに突入すると,クッパ軍団とのパズルバトルが始まるのだが,ここでもスーパーマリオ的な雰囲気は重視されているのだ。パズドラでもお馴染みの火/水/木/光/闇といった属性を表すドロップは,それぞれファイアフラワー/ペンギンスーツ/スーパーこのは/スター/毒キノコの絵柄に変化している。どれも「ああ,なるほど!」と膝を打ちたくなる組み合わせ方で,ドロップの色を見ても属性を判断できるが,スーパーマリオのキャラクターの絵柄を見ても,しっかり属性が判断できるというのが面白い。なお,HPを回復するハートドロップは色も絵柄も,パズドラと同じだ。

 さらにスーパーマリオといえば,土管に潜ったり,ツタを登ったりして,ワールドのあちこちを冒険するわけだが,本作でもコース中に出現する土管やツタといった分かれ道(分岐)が登場する。さらには,さまざまなアイテムが手に入る「ハテナブロック」,一定数のコンボを決めると1UP(キノコが出現)と,とにかくスーパーマリオシリーズ要素が満載で,遊んでいてこれは間違いなく,スーパーマリオシリーズのひとつなのではないかと感じられるのだ。

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 なかでも,とくに強いリスペクトを感じられるのがBGMや効果音の使い方だろう。
 本作ではいろいろな局面において,スーパーマリオシリーズでお馴染みのBGMや効果音が鳴り,プレイしているときの気分を高めてくれる。効果音のそれぞれが原作そのままであるのはもちろん,よく聞いてみるとその使われ方も工夫されていることが分かる。
 その一例となるのがバトルにおける効果音の組み合わせだ。ドロップを消してパワーが溜まっていくときにはマリオがジャンプするときの,相手を倒したときにはマリオが甲羅やメットを踏んづけたときの効果音がそれぞれ鳴る。スーパーマリオにおける“ジャンプしたマリオが相手を踏んづけて倒す”という流れは,パズマリでもしっかりとリスペクトされているというわけだ。

 この効果音のおかげで,キャラクターのレベルアップもより気持ち良く感じられる。本作では相手を倒すと経験値をもらえ,これが一定値に達するとレベルアップする。レベルアップ時にはマリオがスーパーキノコを取って巨大化したときの効果音が鳴るのだが,複数のキャラクターが同時にレベルアップすると,あの小気味の良い音が何度も鳴り響くのだ。これは,スーパーマリオシリーズでもちょっと味わえない,本作ならではの体験と言えるかもしれない。
 BGMもスーパーマリオシリーズで思い出深いものが用意されている。チームが力尽きたときに鳴るのはもちろん“あの曲”。ガックリくると同時に再挑戦への意欲をかき立ててくれるだろう。

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 最後に,筆者が本作の序盤をプレイして感じたのは,パズドラとスーパーマリオの相性がかなり良いということ。月並みな表現になってしまうが,本作は“スーパーマリオの世界観を維持しながら,パズドラの長所をうまく引き出せた”作品だと感じたのだ。実際に遊んでみると,ただ人気作品同士がタッグを組んだというだけでなく,本作がスーパーマリオの世界観と融合した,新しいパズドラ作品として生まれたことが分かるのではないだろうか。

 パズマリの発売後に,パズドラファンの反応はもちろん,パズドラを遊んだことのないマリオ世代から,どんな反応が返ってくるのかも楽しみな作品だ。

「パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション」公式サイト

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    パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション

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