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アイン,沙耶,アル・アジフら,ニトロヒロインズが大暴れ。新作格闘ゲーム「ニトロプラス ブラスターズ」ロケテストレポート&ミニインタビュー
同作は「アルカナハート」シリーズや「AQUAPAZZA」など,数多くの格闘ゲームを手がけてきたエクサムが開発を担当していることもあり,ニトロプラスファンだけではなく格闘ゲームファンからも注目が集まっている一作といえる。
今回はその初お披露目ということで,総勢15名――5人のプレイアブルキャラと10人のパートナーキャラ――が操作できるバージョンでの稼働となっていた。当日はお台場で開催されていたイベントの影響もあり,午後になると大勢のプレイヤーが会場につめかけ,身動きがとれないほどの列が形成されていた。短い時間ながら筆者もプレイすることができたので,簡単なプレイフィールなども含めつつ,本作のロケテストの様子をレポートしていこう。
「ニトロプラス ブラスターズ -ヒロインズ インフィニット デュエル-」公式サイト
アイン,沙耶,アル・アジフら,ニトロヒロインズが大暴れ
人気作品を数多く手がけるニトロプラスの名を冠したタイトルだけに,なんといっても気になるのは本作の登場キャラクター達だ。副題に“ヒロインズ インフィニット デュエル”とある通り,作品の枠を越えてさまざまな女性キャラクター達が参戦している。今回はメインキャラクターとして,「Phantom -PHANTOM OF INFERNO-」からアイン,「吸血殲鬼ヴェドゴニア」からモーラ,「鬼哭街」より瑞麗,「沙耶の唄」から沙耶,そして,「斬魔大聖デモンベイン」からアル・アジフがプレイ可能になっており,画面をところ狭しと動き回っていた。
現在判明している参戦キャラクター
・メインキャラクター
- アイン / 「Phantom -PHANTOM OF INFERNO-」より
- モーラ / 「吸血殲鬼ヴェドゴニア」より
- 瑞麗 / 「鬼哭街」より
- 沙耶 / 「沙耶の唄」より
- アル・アジフ / 「斬魔大聖デモンベイン」より
バランスタイプのアイン,アル・アジフ,近距離タイプのモーラ,そして遠距離タイプの沙耶と,今回のプレイアブルキャラはバトルスタイルがハッキリと特徴付けられている様だった
・パートナーキャラクター
- 愛原奈都美 / 「"Hello, world."」より
- スピカ / 「スマガ」より
- ドラゴン / 「竜†恋[Dra+KoI]」より
- アナザーブラッド / 「機神飛翔デモンベイン」より
- 石馬戒厳 / 「刃鳴散らす」より
- 黒のフランコ / 「続・殺戮のジャンゴ -地獄の賞金首-」より
- 曽根美雪 / 「君と彼女と彼女の恋。」より
- アンリ / 「天使ノ二挺拳銃」より
- 沙紅羅 / 「アザナエル」より
- キャロル / 「ギルティクラウン ロストクリスマス」より
パートナーキャラクターは,試合ごとに2キャラクターを選択。体力ゲージ下にあるパートナーアイコンが点灯すると,パートナーを画面に呼び出して攻撃するパートナーブリッツが使用可能になる
パートナーブリッツは,攻撃中,ジャンプ中など,メインキャラが動ける状況ならいつでも使用できる。また発動してしまえば技が出る前に潰されることもないので,気軽に使えるのも嬉しいところ
気になるプレイフィールについてだが,まず大まかな印象としては,空中ダッシュあり,空中連続技ありの,今どきのスピーディーな2D格闘ゲームといった感じだった。ボタンは[A]〜[E]の5ボタン式で,[A]〜[C]がそれぞれ弱,中,強の攻撃に相当。また[E]はいわゆる“ふっとばし攻撃”で,ヒットさせれば必ずダウンを奪える攻撃が繰り出せる。残る[D]ボタンは少々特殊で,レバーやほかのボタンの組み合わせによって「エスケープアクション」を初めとしたさまざまなシステム行動が行えるという仕組みだ。
システム面でとくに重要そうだったのは,レバー後ろ要素+[D]ボタンを押し続けることで発動する「バニシングガード」だ。これは青いバリアのようなエフェクトを発しながら攻撃を受け止める,いわゆるバリアガード的な防御系システムなのだが,この状態で相手の攻撃を受け止めると,アルカナハートシリーズでいう相殺状態が発生するのが面白い。
相殺の発生後は,どちらのキャラクターもすぐさま自由に動けるようになるので,展開はかなりスピーディとなる。バニシングガード自体にゲージ消費などのコストは設定されておらず,いつでも自由に繰り出せることもあって,本作の攻防の要となりそうなシステムといえる。
もう一つ重要そうなのが,先にも触れた「エスケープアクション」だ。[D]ボタンのみだと飛び道具無敵及び上半身無敵の前方回避となり,+[D]入力なら下半身無敵の小ジャンプが繰り出せる。空中で[D]ボタンを押すと空中回避が出せ,その場合は飛び道具無敵状態で放物線を描きながら落下する行動となる。
すぐに思いつく使い道は,飛び道具をかいくぐって相手に接近する手段とすることだが,特筆すべきはエスケープアクションは通常技キャンセルから出せるということで,これを使えば色々な連係が組み立てられそうな気がする。また小ジャンプからはもちろんジャンプ攻撃を繰り出せるので,ガードを崩す手段としても重宝しそうだ。
あくまで短時間触っただけの感想なので,あまり深いところまでは踏み込めなかったが,少なくともこれまでの2D格闘ゲーム――アルカナハートやアクアパッツア,あるいはBLAZBLUEシリーズや「電撃文庫FIGHTING CLIMAX」などに触れてきた人ならば,すんなりハマれる操作感であったことは保証できる。レスポンスやコマンド入力も違和感なく,ストレスなくプレイできたので,格闘ゲームファンは完成を楽しみにしておこう。
なお気になる稼働時期に関してだが,2015年稼働予定とのこと。システム面やキャラクターの性能などについてもまだまだブラッシュアップが行われる予定で,もちろん新たな参戦キャラクターにも期待が持てそうだ。「PSYCHO-PASS」や「アルドノア・ゼロ」「楽園追放」といったアニメ作品からのキャラ参戦があってもいいのでは……などと個人的に妄想しつつ,続報を待ちたいと思う。
格闘ゲームファンにとって馴染みやすいタイトルを目指した――エクサム「ニトブラ」ディレクター・林 和磨氏ミニインタビュー
最後に,会場に居合わせたエクサムのディレクター・林 和磨氏へのミニインタビューをお届けして,本稿の結びとしよう。ゲームシステムの狙いや追加キャラクターなどについて詳しく聞いてみたので,本作に期待するファンはぜひご一読を。
4Gamer:
本日はお疲れ様です。今回,年末のこの時期にロケテストを行われた理由は? ぶっちゃけると,コミックマーケットの“裏”なわけですけど。
ニトロプラスさんのファンが来やすいタイミングということで。皆さんに集まってもらいやすい時期かなと考えました。コミックマーケットでもチラシを配っていますし,帰りに寄ってもらえたらいいなと。
4Gamer:
今回は開発度でいうと40%とのことですが……。
林氏:
お披露目的な意味合いが強いロケテストでして,まだまだ未実装な部分や調整が行き届いていない部分があります。見た目的にもこれからまだまだ良くなっていく予定ですのでお楽しみに。まずは本作がどういうゲームなのか,と気になっている人に触ってもらおう,というのが今回のテストの趣旨なんです。
4Gamer:
分かりました。では,その「どういうゲームなのか」という部分についてですが,開発チームとしてはどんなテーマで制作されたのでしょうか。
林氏:
最近の格闘ゲームをプレイしたことがある人ならば,スッと馴染めるゲームというのを意識しています。なので,空中ダッシュをはじめとしたスピーディな展開を軸に,そこに自由度の高さが加わるようなイメージです。
4Gamer:
なるほど。しかし自由度の高さを求めると,初心者にはハードルが高くなる部分がありませんか。
林氏:
まずは格闘ゲームファンが長く楽しめることが重要かなと。だからコンボを研究する楽しみなんかは,最大限に確保したい。とはいえ,ニトロプラスファンをはじめとした格闘ゲームファン以外の方にも楽しんでもらいたいので,「ヴァリアブルラッシュ」をはじめとした,簡単にダメージを取れるシステムも搭載しています。
4Gamer:
「バニシングガード」「エスケープアクション」など,防御システムも充実している印象ですね。
林氏:
一見難しそうな「バニシングガード」ですが,ゲージの消費もないですし,ボタン押しっぱなしでいいのでタイミングはそれほど重視されません。連続ガード中でも出せるし,めくりも取れるので,初心者でも悩まずボタンを押せるんじゃないかなと。
4Gamer:
ロケテストを拝見していても,バニシングガードをめぐる駆け引きが重要そうにみえました。
林氏:
「バニシングガード」がいつでも使えるので,一方的な展開になりにくいのが特徴です。格闘ゲームにそれほど慣れていないニトロプラスの方たちにもプレイしてもらったのですが,ストレスなく動かせると好評でした。
4Gamer:
分かりました。システムの注目ポイントをもう一つ。パートナーを呼び出して攻撃させる「パートナーブリッツ」ですが,こちらについてはいかがですか。
林氏:
このタイプのシステムは派手ではあるのですが,初心者にとってはどうやって使えばいいか分かりにくいのが難点です。そこで今作では「パートナーアイコンが点灯すれば呼べる」「呼んでしまえば絶対に攻撃が出る」という2点をコンセプトにしています。
4Gamer:
なるほど。呼び出しさえすれば,攻撃されても何もせずに帰っていったりはしないわけですね。しかもどのキャラクターの攻撃も強力で,出すと形勢逆転みたいなシーンも多数見受けられました。
林氏:
格闘ゲーマー的には,「発生保証のある超必殺技が2つ選べる」という感覚で使っていただくと分かりやすいかも知れません。それくらい強力に作っています。
4Gamer:
ゲームシステムについては,今回のテストバージョンですべて出揃ったと考えていいのでしょうか。
林氏:
実は未実装の要素として「リーサルブレイズ」というシステムがあります。パワーゲージを3本消費して繰り出す超強力な必殺技で,カットインなどもさらにこだわって作っていますのでご期待ください。
4Gamer:
次回のロケテストが楽しみです。キャラクターに関してなのですが,登場キャラは女性キャラクターのみと考えて良いのでしょうか。「男キャラも出してほしい!」みたいな声もありそうですが……。
林氏:
ニトロプラスさんのキャラクターは,男性キャラも人気ですからね。ですが今のところは,副題どおりヒロインに絞っています。
4Gamer:
稼働は2015年の予定とのことですが,最終的には何キャラクターぐらい登場する予定なのでしょうか。
林氏:
今回のロケテストバージョンでも,キャラクター選択画面のメインキャラ枠が10キャラ分,パートナー枠が16キャラ分用意してありますから……あとはご想像にお任せします(笑)。
4Gamer:
分かりました(笑)。それでは最後に,本作に期待するファンに向けたメッセージをお願いします。
林氏:
格闘ゲームをちょっとでも触ったことがある人ならすぐに馴染めるゲームですし,操作感やレスポンスにも自信があります。今後もロケテストの機会はあるはずですので,ぜひどこかのタイミングで触っていただけると嬉しいです。キャラクターに関してもまだまだ増える予定なので,続報にも注目ください。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
「ニトロプラス ブラスターズ -ヒロインズ インフィニット デュエル-」公式サイト
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ニトロプラス ブラスターズ -ヒロインズ インフィニット デュエル-
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