リリース
AMD,組み込み向けAPU「Embedded G-Series」を刷新。CPUコアがExcavator世代に
第3世代AMD Embedded GシリーズSoC Embedded GシリーズLX SoC |
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配信元 | 日本AMD | 配信日 | 2016/02/24 |
<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>
低消費電力Gシリーズ・プロセッサー・ファミリーを発表
−新しい3つのSoCにより、ゲーム、映像、産業機器制御、その他一般的なx86のアプリケーション向けに幅広い選択肢を提供−
AMD(米国本社:米カリフォルニア州サニーベール、社長兼CEO:リサ・スー)は本日「Embedded World 2016」にて、パフォーマンスの選択肢を広げる、組込み向けの「第3世代AMD Embedded GシリーズSoC」と「Embedded GシリーズLX SoC」を発表しました。前世代のGシリーズSoCデバイスと端子互換であるエントリーレベル向け「AMD Embedded GシリーズLX SoC」をはじめとする今回の新製品は、デベロッパーによるx86のプラットフォームの拡張を可能にします。また、それに加えて2つの新しい高パフォーマンス「第3世代AMD Embedded GシリーズSoC」、コードネーム「Prairie Falcon」と「Brown Falcon」も発表しました。これは、初めてGシリーズ・プロセッサーを高パフォーマンスの「AMD Embedded RシリーズSoC」と端子互換にしたものです。
新製品は、「AMD Embedded GシリーズSoC」プラットフォームの低消費電力から発展したものとなり、CPU、GPU、マルチメディア、I/Oコントローラー・ハードウエアのすべてで、拡張性のあるパフォーマンス、パワー、価格面での優位性を実現し、開発コスト削減に寄与します。新しいGシリーズ・プロセッサーは、エントリーレベルからメインストリームのゲーム、デジタルサイネージ、映像、産業機器制御など、さまざまなプラットフォームで臨場感のある豊かなグラフィックス体験を提供します。
AMD Enterprise Solutionsのコーポレート・バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるスコット・オイラー(Scott Aylor)は、次のように述べています。「『AMD Embedded GシリーズSoC』の新製品は、高性能なRシリーズと同じパッケージとなる2つの新しいソリューションも含めて、幅広いメインストリームの組み込み向けソリューションを提供します。新しいSoCは、最高水準のエネルギー効率の計算や映像処理の能力を実現するための革新的な方法や、さまざまな組み込み向けアプリケーションへ価値の高い提案を、組み込み設計のエンジニアに提供するという当社の目標をさらに前進させます」
新しいGシリーズのバランスのとれた周辺サポート、パフォーマンスの選択肢、そして全体的なエネルギー効率は、AMDの顧客と組み込み向けの業界にただちに影響を与えると見込まれます。
IDCのShane Rau氏は、次のように述べています。「臨場感のある映像が増え、電力効率とパフォーマンスが大幅に向上しているため、組み込み向けのマーケットは現在信じられないほどに大きく変動しています。さまざまな組み込み向けソフトウエアを組み合わせることができ、あらゆるパフォーマンスレベルと価格帯で端子互換な多用途のシステム・オン・チップ(SoC)ソリューションが登場しました。これにより、製品の設計者にとって、ダイナミックで豊かなグラフィックスの次世代システムを構築する際の選択の幅が広がります」
「第3世代AMD Embedded GシリーズSoC」
低消費電力のAMD Embedded Gシリーズは、メインストリームの組み込み向けアプリケーションに、臨場感のある豊かなグラフィックスとスムーズなシステムパフォーマンスを提供するために設計されています。そして、これはすべて低い消費電力と高いメモリー処理能力を備えたコンパクトでエネルギー効率の高いSoCで実現されます。これまでのEmbedded Gシリーズに比べ、計算機能とグラフィックスの能力が大幅に向上した新製品は、シンクライアント、IPセットトップボックス、テレビ、カジノのゲーム台、産業機器制御やと自動機器、デジタルサイネージ、通信ネットワークなどに最適です。新しいモジュールには「Excavator」x86 CPUコアと第3世代GCN(Graphics Core Next)グラフィックスが含まれ、さらに、OpenGL ES、OpenCL、DirectX 12、EGLにも対応しています。設計の柔軟性を考え、「第3世代Embedded GシリーズSoC」は、昨年秋に発表された「AMD Embedded RシリーズSoC」とすべて端子互換となっています。
「第3世代AMD Embedded GシリーズSoC」ファミリーの主な特徴と仕様:
- 最大2基の「Excavator」x86コア
- AMD Radeonグラフィックス(最大4基のGCNコンピュートユニット[i])
- 4K x 2K H.265デコード(特定デバイスで10ビットカラー出力対応)&マルチフォーマット・エンコード&デコード
- マルチディスプレイ・テクノロジー:HDMI 2.0、DP 1.2、eDP 1.4
- TDP(熱設計電力):6~15W
- 最大2チャンネルのDDR4/DDR3
- 「AMD Secureプロセッサー」統合
- 10年間の長期供給
「Embedded GシリーズLXファミリーSoC」
「Embedded GシリーズLX SoC」は、最先端のマルチメディアとディスプレイの性能を持つ、低価格で高いパフォーマンスの低消費電力の新しいx86 SoCです。「Jaguar」CPUコアを装備し、エラー訂正コード(ECC)メモリーとGCN、さらにDirectX 11.2、OpenGL 4.3、OpenCLTM 1.2に対応しています。「Embedded GシリーズLX SoC」は、小売のPOS端末、デジタルサイネージ、業務用ゲーム機、産業機器制御など、さまざまなアプリケーションに適しています。「AMD Embedded GシリーズLX SoC」は、コードネーム「Steppe Eagle」のプロセッサーと同じFT3bソケットを用い、AMD Geodeのユーザーにより高いパフォーマンスの移行パスを提供します。
「Embedded GシリーズLX」の主な特徴と仕様:
- 2基の「Jaguar」x86コア
- AMD Radeon GCN(Graphics Core Next)グラフィックス
- マルチフォーマット・エンコード&デコード
- マルチディスプレイ・テクノロジー:HDMI 2.0, DP 1.2, eDP 1.4
- TDP:6~15W
- シングルチャンネルのDDR3
- AMD Secureプロセッサー
- 工業用拡張温度対応SKUの用意
「第3世代AMD Embedded GシリーズSoC」は直ちに提供開始となり、今年の第1四半期と第2四半期に製品の追加が予定されています。最初の「AMD Embedded GシリーズLX」製品は3月発売予定です。
参考資料
AMD Embedded Gシリーズ製品ファミリーに関する詳細
AMD Embeddedプロセッサーの製品ページ
[i] A Radeon graphics GCN Compute Unit contains 64 shaders (“Stream Processors”)
- 関連タイトル:
AMD A-Series(Carrizo)
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