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ハロー!Steam広場 第340回:自作のポーションを駆使して戦うアクションRPG「Alchemist Adventure」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,ミッション攻略よりもYARELIを可愛く撮ることに命を燃やす上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
自作のポーションを駆使して戦うアクションRPG「Alchemist Adventure」
今回はブラジルのデベロッパBad Minionsが手がける,錬金術をテーマにした斜め見下ろし型のアクションRPG「Alchemist Adventure」を紹介しよう。
本作の舞台となるのは,荒廃した国家「イスル」。かつては錬金術によって高度な文明を築いていたが,謎の厄災により甚大な被害を受け,今では廃墟が広がる場所となっている。プレイヤーは,この地で目覚めた記憶喪失の錬金術師「マイア」となり,自身の記憶を取り戻すため,そして過去のイスルに何があったのかを知るため,冒険に出ることになる。
プレイヤーはイスルの地を駆け回り,ある時は緑が広がる農園,ある時は無人の市街地,またある時は謎に満ちた研究所といったバラエティに富んだエリアを探索していく。本作はアクションRPGなので,もちろんフィールドでは敵と戦闘を繰り広げたり,謎解きに挑戦したりといった要素も存在するが,なかでも特徴的なのが「ポーション」の使い方だ。
本作に登場するポーションは,敵に投げつける「ボム」,マイア自らを回復・強化する「エリクシル」,手持ちの剣を強化する「ソードオイル」というカテゴリに分けられる。RPGでポーションといえば回復アイテムという印象が強いが,本作ではメインの攻撃手段としても用いることになるわけだ。
プレイヤーは錬金術師なので,フラスコと素材を使えばいつでもポーションを作れる。ベースの材料となるのは「水」「風」「炎」「土」の四元素であり,これらはどれだけ使用しても消費されない。ここに,鉄(Fe)や銅(Cu)といった金属,そして硫黄や植物といった消耗素材を組み合わせることで,さまざまな効果を持つポーションが出来上がる。
フラスコと四元素はゲームの進行度に応じてアンロックされていく仕組みで,それ以外はフィールドで集めていく。最初に扱える元素は「炎」なので,序盤は炎をベースにしたポーションを使って,戦闘や謎解きに挑むわけだ。
ポーションは,使用するフラスコと材料によって効果が変わる。例えば初期のフラスコに炎元素をだけを入れて作成するボムポーションは,前方に火の塊を投げつけるというシンプルな効果になる。そこに風の元素を組み合わせると雷属性に変化し,敵にショックダメージを与えたり,水場に長時間の感電エリアを作り出したりできる。
さらに鉄や植物といった素材を組み合わせることで,敵を麻痺させたり,弱体化させたりするものを作成可能だ。もちろんほかのポーションでも同じで,例えばエリクシルポーションの材料に鉄や植物を加えると,回復や加速の付いたようなバフを得られる。
このように,手持ちの素材を組み合わせていろいろなポーションを作って試してみるのが面白い。効果はレシピに組み込んだ時点で表示されるので,試行錯誤が簡単なのも嬉しいところ。ただし,バフとデバフはポーションの種類に関係なく効果を発揮するため,例えば回復用のエリクシルにデバフを与える効果のあるアイテムを加えてしまうと,自分がその効果を受けることになる。こういった使いどころの難しいポーションをいかに活用していくかが,錬金術師としての腕の見せどころなのかもしれない。
戦闘やクエストを通じてマイアのレベルが上がると,スキルポイントを獲得できる。スキルの取得はツリー制となっており,ポーションの素材を組み込むダイヤグラムを拡張するようなものから,材料の自動回収,体力の上昇,ホムンクルスの強化など,いろいろあって目移りしてしまう。
基本的にはポーションの強化が最優先……という感じなのだが,強力なポーションを作るにはけっこうな数の素材が必要なので,その入手性を上げるのも悪くない。元素だけで作るポーションは,組み込んだ同元素の数だけ強力になるので,ダイヤグラムを拡張して枠を確保するのもアリだ。結局のところプレイヤーの好みでということになるのだろうが,最初はボムのポーションしか使えないので,回復用のエリクシルや,行動の選択肢が増えるソードオイルのアンロックは,ある程度優先しておきたいところ。
錬金術をテーマにしたゲームはたくさん存在するし,ポーションを投げて戦う錬金術師というのもさほど珍しくはないが,そのポーションを作る過程も含めて楽しめるのが本作の醍醐味といえるだろう。剣士や魔法使いでは味わえない“錬金術師”ならではの戦いに興味のある人は,ぜひ遊んでみてほしい。
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