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ハロー!Steam広場 第324回:タイルをつなげて景観を作り上げていくパズルゲーム「Dorfromantik」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,音声認識をフランス語にしてPhasmophobiaをプレイする上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
タイルをつなげて景観を作り上げていく,カルカソンヌ風パズルゲーム「Dorfromantik」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,ドイツのインディーズ系デベロッパToukana Interactiveが手掛ける「Dorfromantik」を紹介しよう。
牧歌的な雰囲気のグラフィックスとBGMが特徴的な本作は,家や川などが描かれたタイルをつなげていき,都市や湖を完成させていくパズルゲームだ。
タイルは40枚あり,山札の上から1枚ずつ引いてマップに配置していく。置いたタイルの絵柄が周りのタイルとつながると,それだけ高いポイントがもらえる仕組みだ。タイルがなくなった時点での獲得ポイントがクリアスコアとして記録され,オンライン上のリーダーボードに登録される。ボードゲームで遊ぶ人ならば,「一人で楽しめるカルカソンヌ」といえば伝わるだろう。
このゲームでは,自身のベストスコアを更新しつつ,リーダーボードの順位をあげていくことが,プレイヤーの大きな目標となる。ゲームの仕組み上,景観が美しくなるようにタイルを置いているだけでも,おのずとスコアは高くなるのだが,さらなる高みを目指すためにはタイルが持つ「クエスト」をクリアして追加のタイルを獲得することも大切だ。
クエストを持つタイルには,マークと数字がポップしている。例えば,家のマークで+5と書かれていたら,そのタイルを5つの家とつなげると,報酬で5枚のタイルがもらえる。こうしてクエストをどんどんクリアしてタイルの総数を増やせば,より高いスコアを狙えるわけだ。
基本的にタイルは好きなところに配置できるが,川と線路だけはほかのタイルで遮ってはならないというルールが設けられており,これが本作にパズル的な面白さを与えている。
例えば,家と線路が描かれているタイルを,家と森が描かれているタイルの下に配置しようとするとどうなるか。この場合,家同士が隣接するのは問題ないが,線路の先が森となってしまうので,ルール上ここに置くことはできないのだ。
なので,タイルを配置するときは,後に来る川や線路のことも考えておかないと,クエストで家や森をつなごうとしたときに困ったことになる。このゲームで高いスコアを獲得するには,計画性のあるプレイも求められるのだ。
プレイ中はタイルを置く場所に視点が集中していることが多く,カメラを限界まで引いてマップ全体を見渡すことはあまりしないだろうが,ゲームオーバー後にあらためて全体を眺めてみると,良い感じの景観になっていることが多い。
これは偶然ではなく,景観を整えるとスコアがもらえるという本作のメカニクスがもたらすもので,最後に完成した景観を眺めつつ,プレイを振り返りながら感慨にふけるのも,このゲームの醍醐味の1つといえるだろう。
また,プレイヤーに配られるタイルが毎回自動で生成されていることもあり,プレイするたびに違った景観になるのも面白いところ。このように,パズルゲームが得意でなくても楽しめる工夫が凝らされているので,本作に興味がわいた人はぜひ遊んでみてほしい。
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